絶滅危惧の地味な虫たち の商品レビュー
この本は素晴らしいです。 日本だけでも推定10万種もの昆虫がいるとされているそうですが、しかし有名なのは特徴のあるごくわずかな種だけで、大半は大して特徴も無い、人の興味を引かない、とても地味〜な虫なんだそうです。そうでしょうね、10万種もいれば。 この本はそんな地味な虫たち、しか...
この本は素晴らしいです。 日本だけでも推定10万種もの昆虫がいるとされているそうですが、しかし有名なのは特徴のあるごくわずかな種だけで、大半は大して特徴も無い、人の興味を引かない、とても地味〜な虫なんだそうです。そうでしょうね、10万種もいれば。 この本はそんな地味な虫たち、しかも絶滅に瀕している虫たちを丹念に追いかけた記録です。 惜しむらくは、本文中の写真が白黒で、しかもあまり大きくないので、虫たちの形が今ひとつ掴みにくいことでしょうか。(でも人によったらあまりにリアルなのは引いてしまうかもしれないので、このくらいが良いという話もありますが、、、) これで何者か分からない小さな昆虫をみても、これまでとはちょっと見る目が変わるかもしれませんね。
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虫屋を極めた先に見えている世界はどんなものなのだろうか。ついに虫屋になれそうにない私は著者の文章を通して虫の世界を覗くことに甘んじよう。 圧倒的な「書くべき」情報を持っている人の文章は濃密だ。内側からひねり出す文章は面白くない。
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多くの地味な虫たちがどんどんいなくなっているんだろうなぁ…というのはなんとなく感じていたけれど、それを1つ1つ追跡調査しているところがこの本の凄さです。人間はホントに罪深い。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分の生活圏のなかでも人知れず見かけなくなった虫がいる。 我が家の猫の額ほど狭ささやかな庭にも松の木があって、松の木がある時はセミが大合唱していたけれど松の木が枯れて片づけてしまって以降はセミの声が聞こえなくなった。 ちょっとした環境の変化で虫たちはその姿を消してしまう。 セミは何処にも出いる虫だけれども曾祖父の頃のからずっと連綿と続けていたセミの世代交代がなくなってしまったんだと思うと知らないどこかでも人知れずひっそりと生きていた生物が消えてしまうと言うことに気付いた。
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