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俳句の誕生 の商品レビュー

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2024/03/11

「俳句の誕生」(長谷川 櫂)を読んだ。 
骨太の俳句論です。
ここまで真剣に『言葉』について掘り下げるんですね。 
少し長いが、印象的な部分を引いてみる。
『言葉以後の人類はこうして言葉の罠にかかってしまった。言葉の檻に閉じ込められ、言葉の鉄格子によって永遠の静寂から遠ざけられた...

「俳句の誕生」(長谷川 櫂)を読んだ。 
骨太の俳句論です。
ここまで真剣に『言葉』について掘り下げるんですね。 
少し長いが、印象的な部分を引いてみる。
『言葉以後の人類はこうして言葉の罠にかかってしまった。言葉の檻に閉じ込められ、言葉の鉄格子によって永遠の静寂から遠ざけられた。(中略)いいかえれば、言葉の檻に幽閉された人間がかすかに覚えている言葉以前の世界、永遠の静寂への郷愁!それこそが詩歌なのだ。』(本文より) 
ついわかったようなつもりになってしまうが、ズーン!と深い深い世界なのだよね。 
そういえば「切れ」については詳しく述べているが「季語」についての言及があまりなかったな。 
お気に入りの俳句をふたつだけ引く。
《さみだれや大河を前に家二軒  蕪村》
《滝の上に水現れて落ちにけり  後藤夜半》
 あー面白かった。

Posted byブクログ