スカラムーシュ・ムーン の商品レビュー
大変面白く読ませていただきました。なにわモンスターからの続編と言うか私自身では上下巻と言う感じでした。只 やはり続編が有って欲しいです。海堂尊さんの先見性には脱帽です。
Posted by
長い。ナナミエッグ奮闘記と彦根パートは分けて別の本にすれば良かったのでは?かなりの桜宮サーガファンでないと、この冗長さは辛い。話として面白くないこともないけれど、変な渾名や装飾過多な文体が興を削いでいると感じる。あと海堂作品にロマンスは要らない。文句を言いながらも桜宮サーガ読み...
長い。ナナミエッグ奮闘記と彦根パートは分けて別の本にすれば良かったのでは?かなりの桜宮サーガファンでないと、この冗長さは辛い。話として面白くないこともないけれど、変な渾名や装飾過多な文体が興を削いでいると感じる。あと海堂作品にロマンスは要らない。文句を言いながらも桜宮サーガ読み続けるのだが。柴田がカッコ良かった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前作では浪速を舞台に新型インフルエンザ騒動を描きつつ、今作ではその後のワクチン製造が肝となる。コロナ前とそれ以降では印象が変わる作品だが、ベースにある「桜宮サーガ」の集大成と言える位置付けにある本作はエンタメ性も十分。過去から現在へ、北に南に海外に、行ったり来たり、孤軍奮闘する医翼主義者の彦根先生。医療の原点まで遡るようなその長い旅路は読者も懐かしい気持ちにさせる。ここまで長かったなぁ~ラストはちょっとハラハラしたが、愛を捧げる結末には安堵。新たな旅立ちを迎える彦根先生には報われてほしいものだ。
Posted by
ナナミエッグの章がとても面白かった。そんなに都合よくことが運ぶかねと思うところもありますが、生き物を育てている矜持と、自分が責任をとるという覚悟を持てた、大学院生たちの成長が良かった。一方で相変わらず破天荒な彦根先生でした(笑)時折登場するシオンのシーンだけ一息つける、とても忙し...
ナナミエッグの章がとても面白かった。そんなに都合よくことが運ぶかねと思うところもありますが、生き物を育てている矜持と、自分が責任をとるという覚悟を持てた、大学院生たちの成長が良かった。一方で相変わらず破天荒な彦根先生でした(笑)時折登場するシオンのシーンだけ一息つける、とても忙しい章です。極北の再開は往年のファンにはたまらない展開でしたね。
Posted by
新型パンデミックに鳥インフルエンザ、大阪都構想、道州制。壮大な桜宮サーガのおそらく終焉は、あたかも2020年という災厄の1年を預言するよう。何度か読もうとしては途中でやめてしまっていたのだけど、それはきっと今この時に読むためだったのだろう。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前作「ナニワ・モンスター」と 本作「スカラムーシュ・ムーン」は 同じ系統で、実質の前編・後編構成 新型インフルエンザ騒動の後には ワクチン戦争が控えている 弱毒性だった 新型インフルエンザに対し 過剰な対応をとった厚労省が 失態を隠すために 予防のためのワクチンの供給を絞って 更なる混乱を招き 誤魔化すという手段に出る 事前に予想済みだった、彦根は 予め、ワクチンセンターに供給する 良質の有精卵を確保するべく 加賀の、名波エックセンターに依頼するが ワクチンセンターのある極楽寺までの道のり 片道500㌔ 一度に10万個という数量を納品しなくてはいけない 経営困難に陥っていた 名波エッグの社長は 食用以外に、卵を使われる事を嫌い 依頼を断ってしまうが 名波エッグの跡取り娘である まどかは、同級生で幼なじみの誠一と拓也と共に 会社存続のため、奮闘する ワクチン戦争の裏側では 浪速都構想に向けた準備が 着々と進められていた ここでも、暗躍するのは彦根だ 村雨府知事を 浪速市長選挙に出馬させ その後、新党結成からの国政へと シナリオを描き、提案するも あまりにもトリッキーな策のため 周囲の猛反対に加え 浪速医大内に設立された AIセンターを 司法の手に委ねてはならぬ と言うアドバイスも打ち砕かれ 検察庁の飛び道具 雨竜の捨身の反撃に、撃沈 緻密に描いた 「日本三分の計」は 共に共闘していた仲間の 些細な判断ミスの積み重ねによって 脆くも瓦解してしまった 裏で暗躍する彦根は 「イノセント・ゲリラの祝祭」や 「アリアドネの弾丸」に登場していて とにかく、思想が強くて弁が立つし 戦闘モード全開なキャラが苦手だったけど 今回、読み進めるうちに 何かに似てるなぁーと 彦根氏の思想設定は プラトンの「国家」なのではないかという結論 地方分権の一歩先行く構想の 「日本三分の計」と ベネチアに旅した時のセリフ 「僕が目指すもの、それは市民の覚醒です」 この2つが、決め手となって そう結論づけると 元々、病理医であった海堂氏が 作中で、病理医の彦根氏と重なって シリーズ全体のテーマが見えてきた気がする シリーズの結末近くで 気づけたことに 個人的な思い込みとは言え ある種のカタルシスを感じるねー #スカラムーシュムーン #海堂尊 #桜宮サーガ #キャメルウイルス #ワクチン戦争 #浪速都構想 #プラトン #国家 #読書好き #ブクログ
Posted by
ナナミエッグのとこは楽しく読めたけど、政治的な部分はちょっと難しかったかな。 いつもいつも思うけど彦根先生って本当いろいろ大変ね。。。
Posted by
海道ワールドの総集編みたいな感じがする本編。先回の彦根が活躍した新型インフルのおおさか浪速をめぐる首都東京からの攻撃を撃退するために浪速の独立を目指す。 そのために今度来る冬にインフルエンザワクチンが足らなくなることを見越して、ワクチン製造を企てる。 そのために院生3人が活躍する...
海道ワールドの総集編みたいな感じがする本編。先回の彦根が活躍した新型インフルのおおさか浪速をめぐる首都東京からの攻撃を撃退するために浪速の独立を目指す。 そのために今度来る冬にインフルエンザワクチンが足らなくなることを見越して、ワクチン製造を企てる。 そのために院生3人が活躍するがそれはあくまでも脇役、本編の序章であった。 ただ最後にワクチン製造のための有精卵をストップさせるために出した手で、彦根と旧友が阻止をした。 その後浪速新党立ち上げようとしたが最後に逆転サヨナラで彦根敗北・・・ ただやはり彦根はまだ諦めていないところがよかった。 スリジェリの天城の亡霊、極北病院のその相続人であった世良も出てきて結構中はわくわくしたので満点でもいいのだが、話の内容はつまずきでおわりハッピーエンドではないところが1点減点。
Posted by
新コロナウィルス騒ぎで、「ナニワモンスター」もパンデミックものだったと思い出し、そう云えば、本作を読んでいなかったと、やっと手に取ることにした。 今まで、彦根の人物像がピンと来なかったんだが、本作ではこういう奴なのね、とやっと理解できた塩梅。だけど、話の設定に無理があるよね。特...
新コロナウィルス騒ぎで、「ナニワモンスター」もパンデミックものだったと思い出し、そう云えば、本作を読んでいなかったと、やっと手に取ることにした。 今まで、彦根の人物像がピンと来なかったんだが、本作ではこういう奴なのね、とやっと理解できた塩梅。だけど、話の設定に無理があるよね。特に、資金の部分はと思っていたら、予想通りの展開。海堂先生には計算通りなんだろうけれど。 ある種の嘘っぽさが、海堂作品の魅力なんだけど、彦根については上滑りしている感じが強い。 終盤、雨竜が表で行動する辺りは無理があるんじゃないかな。小説の面白みを出すために必要とは思うけど。 野坂教授の言葉 「道は、進もうと思う人の前にだけ拓けるものなのです。」中学生の医学生カオル君を想い出す。そう云えば、あの作品は「医学のたまご」。海堂先生って若しやタマゴ好き? ベネチアのゴンドラ乗りの不思議な哲人が一番、嘘っぽいんだけど、う~ん、これが海堂先生が考えている本心かな。 選挙で選良を選び、選良の集まる政党から首相が選ばれ、難関を突破した公務員が職務を遂行して。それが何で、このシステムが証拠隠滅、虚偽記載、証言拒否を重ね、マトモな税務官が死を選ばせることになるんだろう。 この国の首相夫妻は悪事をなしている自覚は左程にないんだろうな。頭が悪くて理解できないんだろう。この民主主義制度って莫迦が上に立ってだけで、こんなにガラガラと崩れる仕組みだったんだな。金属疲労して持ちこたえられないんだろうか。 しかし、地方自治が解決策かというと正直判らない。 読んでいる途中は、面白くもあり、首を捻る処もありだったけど、偶に思い返すことがあるかもしれない作品だと思う。 最後に。 「スカラムーシュ・ムーン」ってタイトルはそそられないんだよなあ。他の海堂作品のよく判らないタイトルは納得できるんだけど。
Posted by
ワクチン戦争を見据え、彦根が司直や中央組織との戦いを繰り広げます。戦う相手があまりにも大きく、彦根が主人公のストーリーは切なくなります。そんな中でも、彦根と柴田の再開、有精卵配給に起業したまどかたちの奮闘にホッとしました。
Posted by