地検のS の商品レビュー
湊川地検で案件が行き詰まると暗躍する人物、総務課長・伊勢。事務職にもかかわらず警察、議員にもパイプを持つ怪しさ。さてはスパイか?と思わせるが…。4つの短編で案件は丸く(?)収まったかと思わせておいて最後の5篇目で隠された謎が解き明かされる。5篇目の中心人物、三好の心理描写にヤキモ...
湊川地検で案件が行き詰まると暗躍する人物、総務課長・伊勢。事務職にもかかわらず警察、議員にもパイプを持つ怪しさ。さてはスパイか?と思わせるが…。4つの短編で案件は丸く(?)収まったかと思わせておいて最後の5篇目で隠された謎が解き明かされる。5篇目の中心人物、三好の心理描写にヤキモキ。おもしろかった!!
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8月-8。3.0点。 地検のある総務課長の連作短編。 検事や事務官らと絡みながら、進んでいく。 過去が明らかになったとき、そういうことか、と納得。 サラッと読めるが、ラストの短編の結末が尻すぼみ。残念。
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初めて読む作家・伊兼源太郎さんの短編連作集。 主人公は地検の職員(総務課長)でありながら、次席検事の懐刀のような役回りを演じる伊勢雅行。 白髪頭からSと呼ばれるのか、スパイ的な役回りからSと呼ばれるのか…。
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謎めいた地検の総務部長・伊勢を中心に据えた連作ミステリ。検事ではなくただの事務方のはずなのに、意外なほどの裁量を持ち恐れられる伊勢。正義をただす検察が舞台のはずなのだけれど、いろいろと政治的なしがらみもやはりあってなかなかにきな臭い印象。そんな中で暗躍する伊勢の姿はどことなしに不...
謎めいた地検の総務部長・伊勢を中心に据えた連作ミステリ。検事ではなくただの事務方のはずなのに、意外なほどの裁量を持ち恐れられる伊勢。正義をただす検察が舞台のはずなのだけれど、いろいろと政治的なしがらみもやはりあってなかなかにきな臭い印象。そんな中で暗躍する伊勢の姿はどことなしに不気味ですらあるのだけれど。彼が何のために存在するのかという謎は重々しく印象的でした。 お気に入りは「シロとクロ」。明らかに悪人であると思われる依頼人を弁護し、無罪を勝ち取れそうだという弁護士の苦悩。こういう場合に弁護士は悪者扱いされがちですが、仕事だもの仕方ないよね。正義とは何なのか、悪とは何なのか、という問題を非常に考えさせられる一作でした。
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結末がどうなるのか分かりづらく、消化不良感がある。似たような作風では、横山秀夫の方が説得力があり、一枚上手。
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