日本画家が描く 美人画の世界 の商品レビュー
好物は美女 ってな事で、タツミムックの『日本画家が描く 美人画の世界』 いや、堪らんね この表紙に殺られて借りましたよ。 わし好みの美人画なんで、毎日見惚れたいし見つめられたい 特にお気に入りの池永康晟さん、坂根輝美さん、大竹彩奈さんの美人画が堪らんね 池永康晟さんの...
好物は美女 ってな事で、タツミムックの『日本画家が描く 美人画の世界』 いや、堪らんね この表紙に殺られて借りましたよ。 わし好みの美人画なんで、毎日見惚れたいし見つめられたい 特にお気に入りの池永康晟さん、坂根輝美さん、大竹彩奈さんの美人画が堪らんね 池永康晟さんの絵が1枚欲しいなぁ 2021年61冊目
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『美人画の世界』タツミムック出版 美しいとは?やはり美人って、どんな人なんだろう。クリムトの性の歓喜と淫らさの官能美は、すごいが、やはりテイストが濃すぎる。もう少し、淡い感じのテイストの美しさとは?日本人の美意識による美人というものは。鏑木清方、伊東深水などの絵を見に行った。確か...
『美人画の世界』タツミムック出版 美しいとは?やはり美人って、どんな人なんだろう。クリムトの性の歓喜と淫らさの官能美は、すごいが、やはりテイストが濃すぎる。もう少し、淡い感じのテイストの美しさとは?日本人の美意識による美人というものは。鏑木清方、伊東深水などの絵を見に行った。確かに、清楚である。でも、心が浮き立たない。絵を描く練習にと思って、この本を取り寄せた。 江戸時代の奇想の画家たちが作り上げた日本画という伝統を受け継ぎながら、美人を描く。1980年代からのニューウエーブが美人画の中に起っているという。 イラストレーション技術の発達、略画的記号性で成り立つマンガの近代的手法を確立した手塚治虫の系譜。美しすぎる少女の乳房の会田誠は、その影響を受けているような気がする。 この本をとって、池永康晟の画にはまった。うーん。女性の表情と肌の色に東洋的な美が表現されていた。人物を描く時に、やはり肌色が一番難しい。肌いろと言っても、実にたくさんの色があり、光と陰では、微妙に違う。ルノワールが、肌の中に青色を忍ばせることで、肌の奥行きを作り上げた。藤田嗣治は、肌に白粉を塗り込んだ。それは、西洋人の肌なのだ。 肌色の絵の具では、肌色にはならない。池永康晟はいう「土色の湿った肌をした、柔らかで曖昧な肢体の日本の娘を描きたい」と。亜麻布に褐色の土絵具を擦り込んで洗い、その上に黄土を摺り込んで、また湯で洗う。そんな中に日本の娘の肌色が出るという。 領土の戦争、通貨の戦争、資源の戦争のなかで、画家は自らの絵を生み出す「美意識の戦争」をしている。そこに立ち現れる美人は、柔らかさと強さがあって、なんとも言えない。 阿部清子の「本当のこと」を追求して、女の心を描き出す。真摯な目線がいい。宮崎優の女性の光と闇の中に立ち会われる美しさは、美しい。美の化身を纏って生まれる。 日本人の美意識の中にある女性は、清楚でそして柔らかさがあって素敵だ。岡本東子、の妖艶さ。 線画の持つ、危うい美の持つ危険さ。女神、ミューズたちは、日本画の中で生まれている。美しいひとに出会うと、生きる活力が湧いてくる。
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