やっぱり会計士は見た!本当に優良な会社を見抜く方法 の商品レビュー
1よりもROEやのれん等、少し踏み込んだ用語がでてきた印象 利幅の厚い商売と、資本の回転速度に注目したい
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企業で問題になるのはなぜ儲かっているのか、なぜ儲からないのか、ここであろう。それは決算書を読めばある程度判るという。 例えばイオン。経常利益がさほど減少していないのに、親会社株式…当期純利益が2016年2月期から激減している。 まず、これに首を捻られることが第一歩。非支配株主損益...
企業で問題になるのはなぜ儲かっているのか、なぜ儲からないのか、ここであろう。それは決算書を読めばある程度判るという。 例えばイオン。経常利益がさほど減少していないのに、親会社株式…当期純利益が2016年2月期から激減している。 まず、これに首を捻られることが第一歩。非支配株主損益調整前当期純利益は608憶もあるが、イオン株主に帰属する当期純利益は60億しかない。これはセグメント利益で総合金融がとても大きいがスーパーやモールは殆ど利益が出ていない。で、小売りはイオンが100%出資しているのに対し、総合金融事業は半分しか出資していない為。こうなってしまう。 株を買うのもM&Aするのも視点は同じようなもの。見るべきは内部留保を正しく投資できているかや、ROAとキャッシュフロー。不正をやらかしたり、投資の失敗は投資キャッシュフローに現れる。日本板硝子の海外M&Aの大失敗や、オリンパスの巨額不正も明確にCFに現れている。しかしオリンパスの日本人役員は誰一人自社のキャッシュフロー計算書を見ることもなかったのか、外国の取締役に指摘されてから不正が発覚することとなった。駿河屋という会社は増資を偽装し財務活動キャッシュフローで株式による収入で計上し、一方で投資活動キャッシュフローで貸付金として同じような金額を計上し誤魔化していた。いずれも他の活動収支より金額が飛びぬけていて何故?と思うはず。 CFはPL同様によく見ておきたい。
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第一弾に続き面白かった本。 新しい知識を入れてくれた。 新しい分野の知識を仕入れるのは楽しくて仕方ない。
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前川さんの遺作。 世間を騒がせた企業について、財務面からその問題点を語ってみよう、というおなじみの切り口に加え、日本企業全般の傾向を取り出して、経営者はこういう財務政策をとるべきだ、そうすれば株価もあがる、そうすれば年金を通してみんなが豊かになる、といった言わば著者からの日本経済...
前川さんの遺作。 世間を騒がせた企業について、財務面からその問題点を語ってみよう、というおなじみの切り口に加え、日本企業全般の傾向を取り出して、経営者はこういう財務政策をとるべきだ、そうすれば株価もあがる、そうすれば年金を通してみんなが豊かになる、といった言わば著者からの日本経済への提言といった趣の内容も。 結果として、対象としている読者層が、財務分析を勉強したい人なのか、株価が上がりそうな企業を探したい投資家なのか、上場企業の経営者なのか、よくわからずに拡散してしまったきらいがある。 ただ、もしかしたら著者は死期が近いことを自分でわかっていて、言いたいことを全部この本に詰め込んだのかもしれず、あまりそこを責める気は起きない。 今後、企業の経済ニュースを決算書から切り込む著者の文章を読めないと思うと残念。 ソフトバンクの営業キャッシュフローは相変わらず横ばいですよ、と天国の著者に報告したい。
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公認会計士の著者による人気シリーズ本。巷で話題となった企業の有価証券報告書をかき集めて、分析。その企業の特徴、長短所をわかりやすく解説してくれる。いわば、会計界の池上彰のような存在。 コーヒー1杯200円のドトールと600円のルノアールの2社を資本回転率を使って比較。クロネコヤ...
公認会計士の著者による人気シリーズ本。巷で話題となった企業の有価証券報告書をかき集めて、分析。その企業の特徴、長短所をわかりやすく解説してくれる。いわば、会計界の池上彰のような存在。 コーヒー1杯200円のドトールと600円のルノアールの2社を資本回転率を使って比較。クロネコヤマトやイオンのセグメント別決算書から実は本業が利益の足を引っ張っている現状を見抜く。などなど、相変わらずの鋭い着眼点。が、本書の後半からパワーダウン。企業分析より、正義の会計一般論を垂れ流し始める。 調べると著者は2017年に死去し、本書が遺作となった。後半がイマイチなのは体調のせいだろうか。
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経営者向きの内容。現場担当者(しかも経理部門ではない)としては読み物としてはオモシロイけれど実務にいかす場面がない(=本の内容が悪いわけではなく、あくまでも自分が担当している業務との兼ね合いの問題。だったらここに書くな、というハナシもあるが・・・、私的感想なのでお許しを)。
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序盤の「資本の回転速度」は、ドトールとルノアールやトヨタのかんばん方式を例に挙げながら書かれており大変わかりやすかった。 けど会計の本は基礎知識がないと非常に難しく感じる。
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公認会計士である著者がヤマト運輸やZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイやソフトバンクなどの有名企業が行ってきた事業をもとに決算書を用いてその事業の舞台裏を会計知識の乏しい人でもわかりやすく解説した一冊。 著者の作品は本書以外にも読んだことがあるのですが、本書でも順を追って...
公認会計士である著者がヤマト運輸やZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイやソフトバンクなどの有名企業が行ってきた事業をもとに決算書を用いてその事業の舞台裏を会計知識の乏しい人でもわかりやすく解説した一冊。 著者の作品は本書以外にも読んだことがあるのですが、本書でも順を追って説明されており非常にわかりやすくてスラスラと読むことができて理解が進み、決算書から筆者が唱える日本経済の未来において重要なことが伝わってきました。 資本の回転速度と利幅という経営において大事な2つの点をもとにヤマト運輸やイオンといった有名企業の実際の決算数値をもとに分析されているのですが、行動の裏側を理解したうえで解説されているので説得力があり会計に対する理解がかなり深まりました。 また、PERやROEなどの投資指標の解説もあり、勉強になりました。 本書のなかでもヤマト運輸で解説されているセグメント別の利益を分析して、減益のところに大ナタを振るうことの重要性やコナミで解説されている自社株買いによって配当金支払いの軽減メリットがあることや日本電産で解説されているM&Aでのものさしを持つことの重要性などは読んでいてたいへん勉強になりました。 また、キャッシュフロー計算書が粉飾決算を見抜くうえで有用であることを理解できました。 本書を通じて、業績や不祥事などが決算書の会計数値に如実に現れていることを感じました。そして、難解な会計の知識をここまで理解しやすく解説されていることに感嘆しました。 また、本書で得た知識は決算書を見る際に大変有用なものであるので今後も活かせると感じました。 最後に、会計についてわかりやすく解説された本を多く出版されてきた著者が本書執筆後に亡くなられたことは大変残念でなりません。 ご冥福をお祈り致します。
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【決算書から話題の企業を読み解く】ヤマトがアマゾンから撤退した舞台裏。ZOZOが三越伊勢丹に時価総額で倍の差をつけた理由。決算書の数字に謎を解くカギがある。
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