長く高い壁 The Great Wall の商品レビュー
なかなかおもしろかった。時は昭和13年推理作家 小柳逸馬は従軍ペン部隊を志願すること多年(ママ)、皇軍占領した北京にてペンの初陣を飾る次第となった。(ママ)そこに検閲班長 河津中尉共々「密雲」の先の張飛嶺(万里の長城)守備隊に異変があったので、調査して報告するよう命令が下った。武...
なかなかおもしろかった。時は昭和13年推理作家 小柳逸馬は従軍ペン部隊を志願すること多年(ママ)、皇軍占領した北京にてペンの初陣を飾る次第となった。(ママ)そこに検閲班長 河津中尉共々「密雲」の先の張飛嶺(万里の長城)守備隊に異変があったので、調査して報告するよう命令が下った。武漢作戦の開始直後の頃。守備隊を30名残して本隊3000名は転進、其の内10名が死亡したことがわかった。戦死ではない。さあ推理作家は何が真実か、解明できるのか、
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久しぶりの浅田次郎作品。 好きな作家さんではあるのですが、語りを軸にされると途端に入り込みにくくなってしまうため、星2つ。 蒼穹の昴は大好きだけれど、珍妃の井戸になるとダメだったので今回もそのような感じです。
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8月には戦争の悲惨さを忘れないために、このような本を読むことにしているけど、この本はかなりひねられた悲劇でした。繊細な文脈がなかなか頭に入って来ないので、辛かったです。
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登場人物を整理できなかった。というか、こっちの集中力のなさという感じで、なんとか最後まで読んだ。 浅田次郎すきだったのになあ、と感じるこの頃である。 探偵作家が行かなくても、この事件は軍によって真相もわかったし、その後の処理もできたのでは? 供述をたくさんとってたけど、最後は犯人がそのまま事件を起こしてる現場を書いてしまっていて、今までの供述は何だったのか、このお話を書いているのは(物語の中の視点主)だれなのか、揺れ揺れになっているような?
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時代背景に合わせた言葉の使い方、漢字、軍の階級が非常に難しかったです(−_−;) 前半は苦戦も苦戦。読み進めるうちになれましが… とても独特な話の展開で読みなれてきたら、読みやすかったです。 そして、まさかの展開でした…
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戦時下の長城守備隊に起きたミステリー。 時代背景が「天子蒙塵」とかぶっていたようなので、リンクがあるかと期待しましたが、完全な創作なので関係無いようでした。 ミステリーとしては、読者にヒントもなく、3人の主人公たちが調査、推理する展開で、肩透かしと感じました。 ただ、戦争に駆り出された兵士たちの気持ちが切々と語られることで、徴兵に対する理不尽さや不条理さを主張しているのはよくわかりました。 それにしても、中国人医師が巻き込まれてとばっちりを受けてるように思えますし、殺人を起こした動機も納得しきれなかったです。
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戦時中の中国が舞台のミステリー。 当時の中国と軍隊というのが、浅田さんの十八番ということもあって、内容的には重いのですが、読みやすかったです。 (特に口述調の部分は、水を得た魚ばりに、文章が生き生きとしています。) さながら小柳先生は、ホームズか金田一といったポジションでしょうか...
戦時中の中国が舞台のミステリー。 当時の中国と軍隊というのが、浅田さんの十八番ということもあって、内容的には重いのですが、読みやすかったです。 (特に口述調の部分は、水を得た魚ばりに、文章が生き生きとしています。) さながら小柳先生は、ホームズか金田一といったポジションでしょうか。 関係ないのですが、事件の場所が「張飛嶺」で、作中に“張飛”という名がちょいちょい出てきた為、「浅田版・三国志」を読んでみたいなぁと、ふと思った次第です。
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この作家の小説は、いつもすぐに物語に引き込まれ私は楽しむ事が出来る筈なのだが、この作品にはなかなか馴染めず、読み終えるのに苦労した。そもそもの設定である軍隊の中で起こった集団毒殺事件の真相究明に探偵小説出身の従軍作家にお声がかかることにあまり納得が出来なかったからなのかもしれない。
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浅田次郎としては珍しく推理仕立ての本。彼の作品群の中では傑作とは言い難いところがあるように思える。それよりも、この時代の空気の中、日本ペンクラブ会長まで務めた作家が、ここまでしか書けないのが怖ろしくすら感じる。
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万里の長城で起きた事件を解明する軍隊の推理物になるんだろうか。事件より背景の軍、中国が興味深い。まぁ、実際はもっとドロドロして悲惨だっただろうが。一応主人公の従軍探偵小説家が謎を解くが、どうもしっくりしない。それまでの内容とやや矛盾と言うか、食い違いがありそうと言うか・・人間の二...
万里の長城で起きた事件を解明する軍隊の推理物になるんだろうか。事件より背景の軍、中国が興味深い。まぁ、実際はもっとドロドロして悲惨だっただろうが。一応主人公の従軍探偵小説家が謎を解くが、どうもしっくりしない。それまでの内容とやや矛盾と言うか、食い違いがありそうと言うか・・人間の二面性と言われてもなぁ・・ 作者としても事件より当時の中国を描きたかったんでしょうが、それなら甘い気もする。まぁ、読みやすかったし、視点も面白かったからいいか(笑)
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