子育てしながら建築を仕事にする の商品レビュー
十数年前。 就職を考えたときに、建築の仕事をしたいと思っていた。 しかし当時、設計事務所などに入った先輩たちは 次々に体調を崩し、大学職員として契約社員のような働き方をすることがある種パターン化していた。 もちろん大学の仕事自体はすごく楽しそうに見えたけれど、私自身は「子供をな...
十数年前。 就職を考えたときに、建築の仕事をしたいと思っていた。 しかし当時、設計事務所などに入った先輩たちは 次々に体調を崩し、大学職員として契約社員のような働き方をすることがある種パターン化していた。 もちろん大学の仕事自体はすごく楽しそうに見えたけれど、私自身は「子供をなるべく自分で面倒見ながら働き続ける」ことも目標のひとつだったたため、建築の仕事では太く短い働き方になる可能性が高い、体調を壊すような働き方は自分にはできない、(あと私は設計には向いていないと助教授に言われ、)バリバリの設計には手を出せず近い業界の会社員になって今に至る。 この本は、そのころに「バリバリの設計」の方に向かい、しっかり仕事をこなし、今になって子供を持てた方の経験談が書かれている。 冒頭の成瀬さんの文章にも「女子学生から『建築の仕事をしながら、子どもを育てる将来が想像できない』という相談をよく受けた」とあり、まさに当時想像できなかった私にとってその選択をした方のライフスタイルには興味しかなかった。 うーん、やはりタフ!皆さんタフ!! そして実家と外部サービスの助けはやっぱり必要なんだね、という感想でした。 助けは必要と、著者の方々より子育て時間がとれる立場でも思う。 「自分にしかできない仕事」というものは魅力的だけど、替えがきかないぶん工夫と協力とお金の力が必要なのはイメージ通りだった。 だけど当時はおそらく女性が産後も建築に関わること自体が少なくて想像すらできなかったことが、こうして本になったり、体験談がSNSでも見られたりするようになって、今私が就職を考える立場だったらどんな選択をしただろう。 替えのきかない仕事も、替えをきかせて余裕をもつ仕事もそれぞれ良さはあると思う。 というか、替えがきくはずの私の現状も、育児の大変さは少なからずあるし、心配なことだらけではある。 どんな立場でも、共働き育児のしんどいことが今後どんどん周知されて、減っていけばいいと思う。 あと、男子学生からも生活と仕事の両立についての質問がでるようになったらと思う。
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建築設計の仕事はブラックであることも気づいていないほど真っ黒けっけだった 修行という名の低賃金長時間労働は当たり前だった 仕事的に実際に建築が立ち上がることに対する好奇心や自己実現を活力に自分自身も文字通り身を粉にして働いてきたが、結婚して子どもをもつ親になった今、考えさせられる...
建築設計の仕事はブラックであることも気づいていないほど真っ黒けっけだった 修行という名の低賃金長時間労働は当たり前だった 仕事的に実際に建築が立ち上がることに対する好奇心や自己実現を活力に自分自身も文字通り身を粉にして働いてきたが、結婚して子どもをもつ親になった今、考えさせられることが多かった そんな折にこの本に出会えて本当に良かった 同じことで悩み、苦しみ、そして楽しみながら子育てと仕事を両立している人々を見て自信を持つことができました。 ぜひこれからも読み継がれてほしい一冊です!
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図書館でタイトルに惹かれて借り。子育てしながら働く人々のリアルが書かれている気がして。 建築家をしながら働くパパママが、自ら筆を取り、自分の仕事と生活、育児への思いを綴っていた。 まさに今、育児中という方々の等身大の文章。共働きで、周りを巻き込みながら、様々なサービスや機会を使いながら、試行錯誤して仕事と生活、プライベートを回していく姿に、ほんと脱帽。 特に永山裕子さんの章は、読んでいて姿勢を正される思いだった。且つ、「夜泣きがひどかったりぐずられてしまうと、「何なのー!」と叫ぶこともあるし、「ママだってやんなっちゃつことがあるんだもん」と息子に打ち明けたり。(p159)」と、ですよね、と共感するような本音を書いてくださってもいて。素敵な女性だなと感じた。ラストの「子育ても建築も好きで選んだ選択肢。だからとことん楽しみたい。(p160)」が印象的だった。私もそうありたい。 松島潤平さんの「三つ子のおかげで出会いが増えていることは確かだ。縁が増えれば思考の幅は広がり、当然ながら仕事の幅場 にも影響する。この振幅の激しい状況を授かったことこそを財産と捉えたい。人、物、すべての変数が激増·多様化していることに、"繁昌""豊穣"といった真っ当なおめでたさ·喜びを感じている。 単なる三つ子育児よもやま話になってしまったかもしれないが、改めて建築設計と絡めて言えることは、与条件に対する先読みの想像力と段取り力の鍛錬こそが重要ということだ。また、道具の使い方や組合せを 工夫しながら、ルーティンの効率や精度を上げていくことは、設計行為そのものと言っていい。職場や自宅の環境のみならず、状況にまつわるあらゆる物事をデザインしていくことの一例として捉えていただけるならば幸いである。(p230)」も考えさせられたのでここにメモしておく。縁が増えれば思考の幅が広がる…人、事、本や文化、何にでも言えることだよね、共感。 多忙を極める建築業に従事しながら、皆さん、妊娠出産を経て時間の使い方や生活スタイル、仕事への取り組み方を見直し、日々を乗り切り、更にこの先も見据えておられて、もうこの本を読んでいる間ずっと、ワーっと風を浴びているような気持ちになった。 仕事で周りへ価値を提供しながら、周りを巻き込んで育児家事をもこなすことで感謝の気持ちも持ち、子供や家族との時間も大切にする。1日1日を目一杯に生き、試行錯誤しながら前向きに生きる姿に、元気をもらえた。 私もこれから仕事を始める。めげそうな時、迷った時、背中を押されたい時、折々に誰かの章を読むと示唆をもらえそうだ。 建築に限らず、育児しながら働く人の背中を押してくれる本だと思う。手元に置きたい。2019/7/11木
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具体的に生活の時間軸がグラフ化され、公開されわかりやすかったですが、みなさん独身時代から同じ会社にずっといる方です。 結婚、出産後からその業界に行かれた方は・・やはり少ないのでしょうね
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