1,800円以上の注文で送料無料

負けない英文契約書 の商品レビュー

4

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2019/06/16

題名からして、契約交渉における駆引きや合意形成の取り方に関する解説だと思ったら、がっつり英文契約の解説書だった。ちょっとミスリードだと思うのは私だけだろうか? 入りはそういうわけで、交渉術を学ぶ姿勢に水を差された感があったが、読み進めるうちに、これはこれでとてもためになる記述が...

題名からして、契約交渉における駆引きや合意形成の取り方に関する解説だと思ったら、がっつり英文契約の解説書だった。ちょっとミスリードだと思うのは私だけだろうか? 入りはそういうわけで、交渉術を学ぶ姿勢に水を差された感があったが、読み進めるうちに、これはこれでとてもためになる記述が多く、読んでよかった。 内容は、端的に言えば、英文契約書の典型的な条項に対する趣旨と意義、リスク評価、対処策の解説、これに尽きる。シンプルな構成だが、実務を意識した内容と作りになっているので、日頃英文契約に触れる機会が多い自分としては、本書を読んだ意義が大いにあった。恥ずかしい限りだが、例えば、表明保証は無過失責任であること、補償はリスクアロケーションであること、といった法的観点は今更ながら現業でリスク評価をする際の参考になるし、逆にここの条項は大した意味や効果を成さないといった点も濃淡をつけて契約書を読み解くにあたって非常に有用だ。また、評価と対処策の提示において、その理由や考え方がきちんと書かれているので、顧客への合理的な説明を考える際の一助にもなる。 誤字が相当程度散見された点で星マイナス1だが、この内容を基本線にして改訂とコンテンツ拡充を重ねて貰えると、英文契約の初学者にとってバイブルになるように思う。

Posted byブクログ