ブンヤ暮らし三十六年 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
「ブンヤ暮らし三十六年」という朝日新聞の保守派新聞記者OBが書いた本を読んだ。大事件などの裏側なんかが書いてあるが、一番面白かったのは若い頃に富山支局に赴任していた時のこと。 彼が行く一年前から富山には毎日新聞のK記者がいたとのこと。明らかに岸井さん(現在の毎日新聞主筆、ニュース23をしていた人)のこと。彼の怪物ぶりが書かれている。 1.信用金庫の貸付係長に金をだまし取られて被害者の零細業者が抗議の自殺をした事件で、係長の取調室から岸井さんが出てきて、取調官に「もう一度こんなことしたら逮捕だ」と怒鳴られていた。取調室のロッカー室に身を潜めて供述を聞いていたとのこと。 2.登山中に二日間もザイルで宙づりになっていた青年がヘリで富山空港に搬送。ストレッチャー上で動かない青年の顔を一目見ようと記者たちが救急車にしがみついたとき、車内には消防服姿で涼しい顔して岸井さんが座っていた。この変装ぶりをみて思ったのは、取調室からつまみ出された件も、おそらくロッカーではなく、警察官に変装して脇に座っていたのだろう。 3.岸井さんは朝日の支局に夜、遊びに来ることがあった。出稿済みの記事を見て「明日の朝日も読むとこねえな」と悪たれをつくが、頭に包帯。本人は飲み過ぎて転んだと言ったが、刑事から聞いた真相によると、地元のやくざ数人と飲屋街で喧嘩したときのキズだそう。全員ノシて、親分と話をつけたらしい。 ブンヤ暮らし三十六年 回想の朝日新聞 2 0 1 5 年4 月3 日第1刷発行 著 者 永栄 潔 発行所 株式会社草思社
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私にとっては読みやすく、結構なボリュームの本なのに途中飽きることもなく読めました。朝日新聞にはお仕事で関わったことがあるので、登場人物の中には直接ではありませんが、知っている方がいて私はその面でも楽しめました。
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読みづらい。 自分のことを「不肖」と表記するのもそうだが、話が飛ぶし主述がはっきりしないし、最初にページでもうやめようと思ったんだが、図書館が休館中で新しい本読めないしと、繰り続けていたら、面白かった。 本朝日記者。 が、朝日的思想に染まっているわけでもなく、それを批判するわ...
読みづらい。 自分のことを「不肖」と表記するのもそうだが、話が飛ぶし主述がはっきりしないし、最初にページでもうやめようと思ったんだが、図書館が休館中で新しい本読めないしと、繰り続けていたら、面白かった。 本朝日記者。 が、朝日的思想に染まっているわけでもなく、それを批判するわけでもない。 あくまで現場で、真っ直ぐな自分の感覚を持ち続けた著者。尤も、社内で狂犬と称されていたと言うのは分かる内容。 油断すると何言ってるのか判らなくなる文章はそうなんだが、小気味好い。本人以外の目から見たらまた違うのかもしれないが。 朝日も昔はまともなところがあったのか、部署によってそうだったのかその辺は定かではない。著者自身も、途中から週刊朝日とかAERAに移っているし。 慰安婦関係、捏造関係の記事は少なかったと思うが、自分がその場にいなかったからか。
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