宮沢賢治コレクション(9) の商品レビュー
賢治と同郷ながら馴染めないのをずっと心苦しく思っていましたが、ここの「疾中」は驚くほどすんなりと理解できました。 思えば先進科学の知識と、牧歌的な感性を結合させようとしたところに彼の無理があり、またその価値と評価もある気がします。「疾中」にはその気負いを離れた魅力があります。 こ...
賢治と同郷ながら馴染めないのをずっと心苦しく思っていましたが、ここの「疾中」は驚くほどすんなりと理解できました。 思えば先進科学の知識と、牧歌的な感性を結合させようとしたところに彼の無理があり、またその価値と評価もある気がします。「疾中」にはその気負いを離れた魅力があります。 この本に、最も気取らない、知識に依らない生身の賢治を見た気がします。
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