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ホロコーストと戦後ドイツ の商品レビュー

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2022/04/04

面白かった。 ドイツ人がホロコーストをどのように受け入れて行ったか、 収容所を解放した際、連合国側であるアメリカ兵は、その惨状に絶句した。 戦場では、人の死は我々より間近にある、 惨たらしい死体がまばらにある。 収容所とは、規模が違うのだ。 死体がまるで丸太を積んであるように整...

面白かった。 ドイツ人がホロコーストをどのように受け入れて行ったか、 収容所を解放した際、連合国側であるアメリカ兵は、その惨状に絶句した。 戦場では、人の死は我々より間近にある、 惨たらしい死体がまばらにある。 収容所とは、規模が違うのだ。 死体がまるで丸太を積んであるように整然と並べられているのだ。 痩せ細り骨と皮だけ、男女の性別も分からず、 元人間だっただろう物体が、何百と並べられているのだ。 ニュルンベルク裁判、米軍によるニュルンベルク継続裁判、アウシュヴィッツ裁判、アイヒマン裁判、マイダネク裁判、 被告には名前があったが、被害者には名前がない、何万人もの受動的犠牲者。 尊厳がない。 人として扱われておらず、ただの死体。 普通のドイツ人は、傍観者。 気持ちは、分かるよ、 我々と同じだ、敗戦国に産まれた宿命だ。 しかし、ドイツと日本は違う、 冷静に考えても、人種主義であの様なジェノサイドを起こしてはいない。 逆に、ユダヤ人を杉原千畝氏や、樋口季一郎氏は救った。 当時を生きていない者がなにが分かるのか? その疑問はいまだに解き明かせない。

Posted byブクログ

2018/03/11

1979年1月22日から26日にかけて全4回シリーズで放映されたアメリカのテレビ映画『ホロコースト』が西ドイツで大きな反響を巻き起こした。ユダヤ人医師ヴァイス一家の悲劇を描いたこのドラマは回を追うごとに視聴率が高まり(31%→35%→37%→40%)、2000万人以上、すなわち西...

1979年1月22日から26日にかけて全4回シリーズで放映されたアメリカのテレビ映画『ホロコースト』が西ドイツで大きな反響を巻き起こした。ユダヤ人医師ヴァイス一家の悲劇を描いたこのドラマは回を追うごとに視聴率が高まり(31%→35%→37%→40%)、2000万人以上、すなわち西ドイツの成人のほぼ2人に1人、14歳から29歳の若年層では7割近くがこのドラマを観ており、4人に1人は4回すべてを鑑賞していた。放映後にもテレビ局に電話が殺到し、歴史的事実に関する問い合わせが続いたが、その大半はこのドラマへの共感を伝えようとするものだった。この現象は一時的なものではなかった。非常に多くの西ドイツ市民がこのドラマによってナチズムとユダヤ人迫害のテーマに関する知識を渇望するようになり、『ホロコースト』の放映権を購入したテレビ局の局長の言葉を借りれば「一つの国民が記憶し始めた」のである。

Posted byブクログ