平和を願う人工知能 の商品レビュー
人工知能が、ビジネスとしてどのような段階にあるのか?を知りたいと思って、この本を読んだ。著者は、大きくいって二つの提起をしている。①人工知能のビジネス到達点が理解されていない。②人工知能のプラットフォームとシステムは日本製でなければ、海外に流出し、個人情報が戦争などに使われる可能...
人工知能が、ビジネスとしてどのような段階にあるのか?を知りたいと思って、この本を読んだ。著者は、大きくいって二つの提起をしている。①人工知能のビジネス到達点が理解されていない。②人工知能のプラットフォームとシステムは日本製でなければ、海外に流出し、個人情報が戦争などに使われる可能性があるという。 人工知能の到達点 人工知能と言われたのは、計算機科学者のジョン・マッカーシーが1956年の「ダートマス会議」で唱えた。 AIを正しく理解することが大切だという。弱いAIと強いAIがあるという。弱いAIとは、人間が決めたルールに従って動いているだけに過ぎない。海外では、これをAIと呼ばず、プログラムと言っている。いわゆる人工無脳であり、データをたくさん集めて、計算しているに過ぎない。 強いAIは、機械が自己学習するもので、機械自身がルールを決めて、数理モデルを使って処理するもの(脳科学的アプローチ)である。 統計・確率論的アプローチと脳科学的アプローチをミックスした混合アプローチが求められている。 2013年に、機械学習(マシンラーニング)から進んだ深層学習(ディープラーニング)によって、第3次AIブームが起こり、現在も同ブームが続いている。 囲碁や将棋をするAIは、特化型AIと言われ、チャットの対話、画像認識、どんな用途にも使えるAIは、汎用型人工知能という。汎用型人工知能は、特定の課題だけに対応するのではなく、人間と同じようにさまざまな課題を処理可能なシステムといえる。 IBMは、人間の言葉を理解して人間観の意思決定を支援するコグニクティブコンピュータシステムであるワトソンの普及を進めている。 9DWのIYO「神経進化型代理知性」は、①日本語の意味まで含む理解ができている。→自動音声応答コールセンター、②画像や動画から物体を高速に認識できる。→東京ガールズコレクションのAI審査 ③CADデータなどの3Dモデルデータの形状理解と自動生成→歯科技工士サポートシステム、熊本城の石垣修復事業、MRI、CTスキャンによる画像診断 ④時系列データの解析→牛などの生体データをセンシングして、病気などの異常検知が行える。配送業務最適化。銀行業務最適化。不動産成約価格最適化。学習塾学習進度最適化。局所的天気予報システム。人間生体情報の健康状態把握。 GAFAによる人工知能のプラットフォームの確保が、進んでいる。 それに対応する中国のBAT(百度、アリババ、テンセント)に続くファーウエイ。 MIT人工知能研究所、スタンフォード人工知能研究所、フランス国立情報学自動制御研究所。 インペリアルカレッジロンドン、 人工知能の開発者には、開発力、ビジネス力、データサイエンス力がいる。 日本のAI開発のどこが問題か? ①なんちゃってAIーAIとは何かがわかっていない。 ②SFの影響を受け過ぎている。 ③AI単体で利益を上げようとしている。 ④AI開発におけるスタートとゴールが明確でない。 ⑤AIを活用したビジネスをどう構築し、マネタイズしたらいいのかわからない。 ⑥現場を軽視している。AIに学習させるべき特徴点を取り逃がしている。 ⑦研究機関の規模が小さすぎる。 ⑧国民のコンピュータリテラシーが低い。 さて、日本発の日本人のためのAIは、実現していくのか?
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一般的なAIの考え方と言うより著者の会社のAI技術の紹介がメインと言う感じ。 主張の根拠、論拠が薄いのであんまり大した意味はない。
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