なぜ?シンガポールは成功し続けることができるのか の商品レビュー
全く役立たずの、真実を歪めるシンガポール政府のプロパガンダ本
私は実際に過去にシンガポール国立大学で教え、シンガポールを研究した学者であるが、この本のいい加減な内容には、ほとほと呆れざるを得ない。 この本は、全くの素人が、自分の目で確かめず、シンガポール政府の言うままに書いた、プロパガンダ本である。よくシンガポールについての本にありがちだ...
私は実際に過去にシンガポール国立大学で教え、シンガポールを研究した学者であるが、この本のいい加減な内容には、ほとほと呆れざるを得ない。 この本は、全くの素人が、自分の目で確かめず、シンガポール政府の言うままに書いた、プロパガンダ本である。よくシンガポールについての本にありがちだが、要は「日本はシンガポールを見習え」と言えば本が売れると思って、自分で物事の裏側を調べず、一方的なシンガポール政府の言い分のみを書いている。 シンガポールの政策には大変多くの失敗があるが、建国以来ずっと同じ政党(国民行動党)の独裁政権で、その独裁政権がメディアも管理しているため、この失敗が表に出てこないだけである。 この言論弾圧は、今も厳しく、外国人であっても誰であっても関係なく、裁判もなく逮捕されて、牢屋に入れられる。このため、(私を含めて)現地で真実を知っている人も、なかなか裏の真実を書けない。書けば、牢獄入りや、国外追放である。要は、問題となっている、中国共産党の香港市民への弾圧のようなことを、シンガポール政府はずっと行ってきている。 シンガポールをきちんと研究すれば、裏側の事実を知ることができるが、残念ながら、そうしたことをきちんと書いている研究者は極めて少ない(例えば、岩崎育夫氏の「物語 シンガポールの歴史」や、盛田茂氏の「シンガポールの光と影」は裏側についてもきちんと書いている)。 なお、国内外の著名人や出版社が、シンガポール政府から多額のお金をもらって、シンガポールの宣伝をしているため、これに騙される人も多い。日系BPの「イノベーション大国」次世代への布石」や、中央公論新社の「シンガポール - スマートな都市、スマートな国家」は、まさにそうだ。 各人が良書を選んで、きちんと真実を見分ける力があれば騙されないはずだが、シンガポールについてはあまりにもプロパガンダ本が多いためか、プロパガンダ本の嘘を見抜けない人があまりにも多いようである。これは、本当のシンガポールを知る人間としては極めて残念で、シンガポール市民や、シンガポールで搾取されている外国人労働者のためにも、著者はきちんと真実を調べて書き、さらに読者は情報を読みとる力を持つべきだと思うし、早くそうなるよう祈る。
クリスマス
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シンガポールは、なぜできたのか? その興味深い歴史について、峯山さんが執筆した本となります。 約50年前、東南アジアの国の一つであるシンガポールが、なぜできたのか、資源も産業も軍事力も人材も土地も何もない状態から、国として機能することができたのか、その経緯が詳しく書かれています。 この本には、ご自身の事業や会社にも役立つ成功の秘訣が含まれています。 シンガポールは中華系の方々も多く、アヘン戦争以降、中国の港が多く開港され、中国から海外への道が開かれた際、新自由移民と呼ばれる単純労働者や、戦争、内戦、革命で生活ができなくなった方々が災難を逃れるためにシンガポールへ移住したことが知られています。 1949年にはシンガポールの華人人口は77.8%にまで増大しました。 シンガポールは自由貿易港であり、関税収入がなく、国庫収入のほとんどはアヘンの請負収入に依存していたとされています。 イギリス人の発言権を持つ人も多くいましたが、次いで中華系の方々も上記の理由から権力を持つようになりました。 そして、シンガポールを語る上で外せないのが初代首相である「リー・クアンユー」氏です。 彼はバラバラだったシンガポールを一つにまとめ上げ、国民の生活水準や生活環境を飛躍的に向上させ、シンガポールを世界最高峰の富裕国家に押し上げました。 彼の公約は「建国以来、常に成長し、成功し続ける明るいシンガポールの未来」であり、その実現に向けて努力する国民に希望と勇気を与えました。 そして、ついに2014年には国内総生産(GDP)を5万6284ドル(約670万円)まで上昇させることに成功したんです。 シンガポールの貢献の礎となったリー・クアンユー氏の公約を守る強い意志から、多くのことを学ぶことができます。 約束を守ることがいかに大事かを学ぶことができる本です。
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5年前出版だけど今のシンガポールについて歴史もふまえてわかりやすくまとまっていた。 繰り返しが多いけれど、繰り返しの内容は語るに重要なセンテンスだからこそな感じ。 おわりに(あとがき)のインド系のご家族との共同生活のエピソードが面白くてエッセイなど出版してほしいと思いました!
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具体的で非常にわかりやすい。また、客観的な裏付けもあり、納得できた。後半、やや前半と重複する部分が多く感じたため、一つ星を減らしました。
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なぜ?シンガポールは成功し続けるのか事が出来るのか ■シンガポールの歴史は世界史の奇跡 ・シンガポールは技術・土地・食料・水・軍事力・人・国民の連携がない ・100回シミュレーションしても現在のシンガポールにはたどり着かないが、 現実としてアジアで最も豊かな国となった。 ■シンガポール人はバラバラな民族の集合であり、団結力が希薄。 →経済を発展させ続けるしか1つにつなぎとめる手はなかった。 ■独自の経済成長しようとしても何もなかったため、他国からヒト・モノ・課ねを呼び寄せるための環境整備づくりに全力を注いだ →世界経済フォーラムが発表する各種の指標でもビジネスをする最高の場所という地位になった。 ■「馬鹿を政治家にしない」教育制度は学生を選別し、優秀な官僚を調達することに全力を注いできた。 →国防の次に「教育」を重要視。唯一の資源である「ヒト」に最高の教育環境を与える国是。 →多国言語政策に力を入れ、他国の成功時れを現地の言葉で学び、それを経済発展に生かすという外国語学習。 →結果、各国の成功事例を模倣し続け、無敵になった。 ■実力主義 ・自分のキャリアを糧に巨額の収入を求める世界中の優秀な人材が集まる。 ■水の需要 ・水の需要に対し、供給が追い付いていない。 ・2061年にマレーシアからの水の輸入契約が切れてしまう。 ・50年以上先を見越して、100%自給できるニューウォーターと海水の脱塩水の供給能力の確保に取り組んでいる。 ・下水処理水が最大の供給資源となる予定。無味無臭で衛星レベルは問題ない。 ■観光業 ・建国から起算して入国者数は180倍 ・理由:政府が主体となって観光客が来たいと思えるよう、改革している。 ①観光資源の建設と歴史の保存・再活用 ②安全 ③とにかく快適 ④4つの公用語 ⑤クリーン&グリーンシティ ⑥国別のマーケティング戦略 ■世界のハブ ・政府機関が中心となり、あらゆる産業の「ハブ」になるために、世界中からヒト・モノ・カネを呼び寄せる仕組みを作り続けている。 ■少子化対策と今後 ・日本以上に深刻な少子化問題に直面している。 ・対策を講じたが、少子化に歯止めをかけることが出来ず、将来的には「移民受け入れ」によって少子化問題を解決することを明言している。 ■日本が学ぶべき事 ・多様性を受け入れる。 →シンガポールは多様性を受け入れて変化することを前提に作られたため、世界中からヒト・モノ・カネを集めて社会そのものを進化させてきた。 →日本は多様性を受け入れることに抵抗があり、変化することが出来ない。 →日本の発展のために、海外の素晴らしい成功事例を積極的活用し、「新しい(世界)視点」を獲得し、進化する。
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良い本である。 読みやすく、著者の視点からの考察も分かりやすい。 今後、日本が真剣に考えて行かなければならない方向性を示してくれていると思う。
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シンガポールに住んで3か月になり、そろそろ街のいろんなところが見えてきたタイミングでこの本を読んでみた。 マレーシアから追放される形で独立したシンガポールが、資源も食料も技術もない中で、アジアのハブとして大いに発展するまでの歴史がわかりやすく説明されている。リー首相の強力なリー...
シンガポールに住んで3か月になり、そろそろ街のいろんなところが見えてきたタイミングでこの本を読んでみた。 マレーシアから追放される形で独立したシンガポールが、資源も食料も技術もない中で、アジアのハブとして大いに発展するまでの歴史がわかりやすく説明されている。リー首相の強力なリーダーシップ、そして何より、国が小さいからこそ、変化を恐れずにスピード感を持って新しいことを取り入れてきたことが功を奏して、現在の発展に至っている。 すでに一人当たりGDPで日本はシンガポールに抜かれて久しい。人口も多く、今でもそれなりに豊かさを享受できておりつつ、保守的になりがちな中高年が多い日本が、変化を恐れずチャレンジすることは難しいのかもしれないが、内向きで過去の栄光に浸っていてはやがて沈む。素直にシンガポールの取り組みに目を向けてみるのも必要だと強く感じた。
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