歌集 猫は踏まずに の商品レビュー

本多真弓(著者)

2017/12/11

p13　三年をみなとみらいに働いてときどき海を見るのも仕事　返歌　三十年港へ向かう駅で降り海も見れずに画面に向かう p18　ああ今日も雨のにほひがつんとくる背広だらけの大会議室　返歌　会議では「無駄を省いて一時間」張り紙指差す時計係りは p19　降水と言ひかへられる雨のごとくわたしは会社員をしてゐる　返歌　雨が好きでも洪水は嫌いだし自分で線を引くは地図だけ p31　てのひらをうへにむければ雨はふり下にむけても降りやまぬ雨　返歌　あなたなら魔法使いになれるかも下を向けて雨を止ませて　p39　白菜を白菜がもつ水で煮るいささかむごいレシピを習ふ　返歌　白菜の煮浸しうましツナまぶし麦味噌隠し味に少しね p10　わたくしはけふも会社へまゐります一匹たりとも猫は踏まずに　返歌　自動車は交通事故に気をつけよ飛び出す猫を避けられる速度