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田園発港行き自転車(下) の商品レビュー

3.8

27件のお客様レビュー

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2020/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

出てくる人物たちが気持ちのいい人たちばかりで、でも聖人君子のように良い人というわけではなく、それぞれの事情に誠実に向き合っていることが描かれていて、そこが魅力なのだと思う。上から目線で言うことではないけど、この筆力が宮本さんのすごいところなのでしょう。 ラスト付近、オムニバス風に紡がれてきた人たちの人生が交わりそうな予感を徐々に高めつつも、最終的には読者にいろいろな想像の余地を残して終わるのもとてもよかった。

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2019/12/03

下巻で滑川駅で死んだ男の謎が判明する。物語の中心はそれではない。美しい富山湾周辺の情景、京都花街の情緒と独特な世界に引き込まれていきながら繋がっていく人たちに思いを寄せたり共感したり。 大自然の中から、また人が作り出したしきたりのある町屋からそれぞれに与えられた人生を歩んでいく人...

下巻で滑川駅で死んだ男の謎が判明する。物語の中心はそれではない。美しい富山湾周辺の情景、京都花街の情緒と独特な世界に引き込まれていきながら繋がっていく人たちに思いを寄せたり共感したり。 大自然の中から、また人が作り出したしきたりのある町屋からそれぞれに与えられた人生を歩んでいく人たち。 富山の田園地帯も京都の街中もゆっくり訪れたいと確かに思わせてくれた。 #赤毛のアン #富山言葉 )エミリディキンスン

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2019/05/05

もし私が一人の生命の苦しみをやわらげ 一人の苦痛をさますことができるなら 気を失った駒鳥を 巣にもどすことができるなら 私の生きるのは無駄ではない 後半に書かれているアメリカの詩人、エミリ・ディキンスンの詩の一節。 心に残った。 登場人物たちの関係が複雑で、結構読むのに時間...

もし私が一人の生命の苦しみをやわらげ 一人の苦痛をさますことができるなら 気を失った駒鳥を 巣にもどすことができるなら 私の生きるのは無駄ではない 後半に書かれているアメリカの詩人、エミリ・ディキンスンの詩の一節。 心に残った。 登場人物たちの関係が複雑で、結構読むのに時間を要した もう一度ゆっくりと再読したい!

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2019/03/24

たくさんの人の想いが、一点に集約されていく感じ。誰を主軸として読むかは、読み手が勝手に決めて良さそう。日々を大切に過ごす人たちの、成長の物語だと思った。

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2019/01/28

タイトルの自転車という言葉と絶賛するレビューの数々を見て手に取りました。ですが、ここまで年を重ね経験を積んだ身にはあまりに現実とかけ離れたメルヘンの世界について行けず、白々とした思いが募りました。始まって1/4にもたどり着かないうちに、数々のエピソードの挿入が回りくどく思え、都合...

タイトルの自転車という言葉と絶賛するレビューの数々を見て手に取りました。ですが、ここまで年を重ね経験を積んだ身にはあまりに現実とかけ離れたメルヘンの世界について行けず、白々とした思いが募りました。始まって1/4にもたどり着かないうちに、数々のエピソードの挿入が回りくどく思え、都合の良すぎる展開にも飽きてしまいました。こういうところがこの小説の持ち味なのだと思いますが、残念ながら私には合いませんでした。それでも最後までページを捲らせられたのはこの著者の力量のなせる技なのでしょう。

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2018/12/24

素敵な話です。 世代を超えた人の繋がりが、 流れを作っていきます。 終わり方がもう少しドラマチックだと良かったんだけど。 せっかくの繋がりがもっとグッとして終わると気持ちよかったです。

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2018/11/12

人物の広がりが増し、下巻のほうが一気に読んだ。 私も富山でツーリングをしたくなった。 とりあえず、自転車好きの友人にこの本を薦めようと思う。

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2018/11/06

何気に結構ハードな内容だと思うんです。世の中、こんな素敵な人ばかりじゃないし。こんな人たちに囲まれて生きていけたら幸せだなと思う。

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2018/10/14

ひたすらに旅へ行きたくなる。 下巻では散らばっていた繋がりが線となり、佑樹を取り巻く周りの大人たちの優しさに触れる。 しかし賀川直樹のだらしなさが曖昧にされていて、何とも納得できないラスト。

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2018/09/14

登場人物たちが次から次へとつながり、複雑さを増すにつれ、人物相関図を思わず作りたくなってしまう。 章ごとに主役は変わるが、その他登場する人物誰もが魅力あふれるキャラクターの持ち主となっている。 読後もなお、彼ら彼女たちを見守っていたい、そんな気持ちにさせられるのが、著者の作品の魅...

登場人物たちが次から次へとつながり、複雑さを増すにつれ、人物相関図を思わず作りたくなってしまう。 章ごとに主役は変わるが、その他登場する人物誰もが魅力あふれるキャラクターの持ち主となっている。 読後もなお、彼ら彼女たちを見守っていたい、そんな気持ちにさせられるのが、著者の作品の魅力だろうか。 さらにこの小説では、富山の風景が豊かに美しく描かれ、旅心を誘う。 この作品で重要な役割を果たす、ゴッホの「星月夜」に似た風景が見える愛本橋。 主人公たちが歩いた旧北陸街道。 夕日に染まる黒部川扇状地。 黒部川の堤から田園を通って入善漁港へ到るサイクリングコース。 郷愁と安らぎが感じられる富山は、何かの調査でも、住みやすさで高得点を挙げていたことを、思い出す。

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