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数をかぞえるクマサーフィンするヤギ の商品レビュー

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16件のお客様レビュー

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2024/04/19

人間と動物たちの知性や感情の違いは、「程度の違いであって質の違いではない」という文脈が何度か出てくる。賛成だ。以前は(今でも?)動物を人間扱いすると「擬人化」だと非難されたそうだが、同じ地球の同じ環境の中で進化した動物同士、人間だけが特別だ、とするほうが不自然ではないだろうか。 ...

人間と動物たちの知性や感情の違いは、「程度の違いであって質の違いではない」という文脈が何度か出てくる。賛成だ。以前は(今でも?)動物を人間扱いすると「擬人化」だと非難されたそうだが、同じ地球の同じ環境の中で進化した動物同士、人間だけが特別だ、とするほうが不自然ではないだろうか。 (人間以外の)動物は考えている以上に利口だ、という本だと思ったら、前半は動物たちの感情に関する章で、面白かった。笑い、ユーモア、恩返し、公平を求める感情、友情や親切、遊びなど、豊富な例示を引いて動物たちに感情の動きがあることを示す。ネズミが笑うとは知らなかったが、類人猿はもちろん、哺乳類は知性と感情を持っているという主張は直感的にも頷ける。魚類や昆虫となるとちょっとまってね、という気分になるが、有名な「鏡のテスト」にアリは合格するそうだ。表を歩くときにアリを踏んづけないように気をつけないと。

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2022/10/13

人間以外の動物が、我々が考えているより複雑な考えを持っているかもしれない、という話。といっても小難しい本ではなく、事例紹介ベースで軽く読める。きれいな写真もたくさん。写真のために紙の本で買った。 いくつかの個所については十分な信頼性はない話じゃないかな、とも思うが概ね気にならない...

人間以外の動物が、我々が考えているより複雑な考えを持っているかもしれない、という話。といっても小難しい本ではなく、事例紹介ベースで軽く読める。きれいな写真もたくさん。写真のために紙の本で買った。 いくつかの個所については十分な信頼性はない話じゃないかな、とも思うが概ね気にならない。

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2022/01/26

そういえば、うちの犬はわたしの顔の左側をちらりと見ているかも知れない。 そんな人にはお勧めの本。 贈り物をするカラス、数の概念を理解するヨウム、複雑な会話をするプレーリードッグ、ザトウクジラの言葉で夢をみるイルカ・・。 21世紀が終わるころには、さまざまな生き物のことばを理...

そういえば、うちの犬はわたしの顔の左側をちらりと見ているかも知れない。 そんな人にはお勧めの本。 贈り物をするカラス、数の概念を理解するヨウム、複雑な会話をするプレーリードッグ、ザトウクジラの言葉で夢をみるイルカ・・。 21世紀が終わるころには、さまざまな生き物のことばを理解して会話を交わすことができるかも?

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2021/11/20

<目次> 第1部  感情  第1章  人間を笑う~ユーモアといたずら    第2章  おしみもなく与える~恩返しと協力  第3章  規則を守ろう~公平とズル  第4章  そばにいて~友情  第5章  楽しいことが好き~遊びと想像力  第6章  わけへだてのない親切~思いやりと利他...

<目次> 第1部  感情  第1章  人間を笑う~ユーモアといたずら    第2章  おしみもなく与える~恩返しと協力  第3章  規則を守ろう~公平とズル  第4章  そばにいて~友情  第5章  楽しいことが好き~遊びと想像力  第6章  わけへだてのない親切~思いやりと利他行動  第7章  神聖な気持ちになる~死と霊魂 第2部  知性  第8章  私は誰?~自意識  第9章  動物とおしゃべりしたい~言語  第10章  かぞえる~数の認識  第11章  野生の王国のテクノロジー~道具を使う  第12章  道を見つける~空間認識能力  第13章  芸術のための芸術~創造力と美的感覚  第14章  知能指数を考えなおそう~動物の脳力 <内容> 動物の感情、知性を数多くの研究者の事例から紹介した本。学術書ではないので、サクサク読める。その一方で事例の多くは専門の研究者のもので、裏付けも多い。もちろんこの分野は、人間のものでさえ研究途上なので、動物(爬虫類や魚類、昆虫なども含む)への成果は、認めていない学者も多いようだが…。この本を読む限り、我々とは違う知性を彼らは持っている。我々の知性がすべてでないこともよくわかる。我々と比較するのがすべてではないのだろう…。

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2021/05/01
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※このレビューにはネタバレを含みます

直前まで読んでいた動物学者の本とは科学的な落差がありすぎてずっこけそうになった。とはいえ扱っている内容自体は科学的な研究にもとづくエピソードだし(「ゴリラのココ」の信ぴょう性が無批判に扱われていたりするが)、入門という感じで読みやすくはある。

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2019/07/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

動物の知性と感情について。 動物好きの自分も、全く動物のことが分かっていなかったと自覚する、衝撃的な一冊でした。 この本は、小・中学校で教科書として使われるべきでしょう。 間違いなく動物の見方が変わります。 個人的にですが、「はじめに」冒頭の意味深な引用と、14章のラスト2行が良い味を出していて、一作の小説を読んだような感動も味わいました。 これまでに読んだ動物に関する本で、ベストの一冊です。

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2019/03/17

一昔前なら動物には感情などない、諸々の感情的に見える行動を擬人化することは間違いと言われていたけれど、やっぱり“感じる”し、“考えて”いるのです。 そんなこんなを例を挙げている。 溺れそうになっているネズミを助ける馬。 プレーリードックのおしゃべりを盗聴するフクロウ。 いつもズ...

一昔前なら動物には感情などない、諸々の感情的に見える行動を擬人化することは間違いと言われていたけれど、やっぱり“感じる”し、“考えて”いるのです。 そんなこんなを例を挙げている。 溺れそうになっているネズミを助ける馬。 プレーリードックのおしゃべりを盗聴するフクロウ。 いつもズルをするカラスは、協力してもらえなくなる。 等々 きれいな写真も楽しめる。 動物好きにはたまらない一冊。

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2018/11/15

『こういった儀式行動から、動物には「霊的なものを感じる心」があるのかもしれないと考える研究者もいる。人間の宗教は認知の過程ではなく、自然に対する感情的、身体的な反応から進化した、と宗教学者ドノヴァン・シェーファーは考える。さらに、動物が人間と同じように神の存在を感じるとは思えない...

『こういった儀式行動から、動物には「霊的なものを感じる心」があるのかもしれないと考える研究者もいる。人間の宗教は認知の過程ではなく、自然に対する感情的、身体的な反応から進化した、と宗教学者ドノヴァン・シェーファーは考える。さらに、動物が人間と同じように神の存在を感じるとは思えないが、それでも、自然の中に「霊」の力を感じ取る能力はあるかもしれないと言う。この説を支持する学者は、チンパンジーの儀式のような行動には、四万年前に始まった後期旧石器時代における、人間の初期の宗教的な行為と似ているところがあると考える。』 考えているのは人間だけじゃない。 動物も鳥もタコも、楽しみ、笑い、不公平に怒り、歌い踊り、共感し、悲しむ。 当たり前のようだけど、すごいことだ。 人間よりすぐれた知性の分野を持つ者さえいる。 使ってる場所がちがうだけ。 自分たちだけが優れてると思うなよ。謙虚になろう。

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2018/08/22

いやはや面白かった! 人間以外の動物達が人間と同等、いやそれ以上に知性と感性が伴った生物だと教えてくれるエピソードがつるべ打ち。 一ページに二、三回くらい驚いた。 動物が好きだという自覚はあったが、それは上から目線というか庇護者のような気持ちでの「好き」だったと自分が恥ずかしくな...

いやはや面白かった! 人間以外の動物達が人間と同等、いやそれ以上に知性と感性が伴った生物だと教えてくれるエピソードがつるべ打ち。 一ページに二、三回くらい驚いた。 動物が好きだという自覚はあったが、それは上から目線というか庇護者のような気持ちでの「好き」だったと自分が恥ずかしくなった。お前何様なんだよっ。 よく「○○は人間しかできない」とか訳知り顔でいう人いるが、それが間違っていることが分かる。 笑う(皮肉も理解する)・恩返しする・規則を作るし、ズルをする・異種間友情・遊ぶ・利他行動をする・お葬式をする・鏡の中の自分を自分と理解する・複雑な言語を有する・数を数える・道具を使う・星図を作る・芸術を楽しむ... 人間が出来ることは大抵他の動物も同じような事をやっている。 特に気になったのはタコ。 たこ焼きでお世話になっていたがこれほど知的で魅力的な生き物だとは! サッカーのワールドカップの優勝予想させて「すごいね~」とかやってる場合じゃない。(一緒に楽しんでくれているのかもしれないが) (人間含む)動物に対する認識を改めさせられた本でした。

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2018/08/08

動物がいかに感情豊かで、知的であるかを紹介する本。 ゴリラのココやチンパンジーのカンジ、アユム、ヨウムのアレックスなど有名な動物も登場するが、いかにも知性のありそうな類人猿やイルカやカラス、オウムだけでなく、賢くないと思われているニワトリや昆虫にも知性があることが研究で証明されて...

動物がいかに感情豊かで、知的であるかを紹介する本。 ゴリラのココやチンパンジーのカンジ、アユム、ヨウムのアレックスなど有名な動物も登場するが、いかにも知性のありそうな類人猿やイルカやカラス、オウムだけでなく、賢くないと思われているニワトリや昆虫にも知性があることが研究で証明されている。 ただ、この本は研究者が書いたのではなく、編集者が様々な研究結果を紹介しているだけなので、読んでいるうちに若干飽きてくるのが残念。 動物に知性や感情がないなんて人間の傲慢あるいは虐待や酷使するための言い訳で、一緒に暮らせば当然あるとわかるのだが、科学的に証明したところに意義がある。 「人間は、すべての生き物の中でいちばん自意識があるのかもしれないが、偏見をもっていて、それが物の見方に影響を与えているのに気づいていない」(p125)、「知能の定義と研究に人間の偏見がいかに大きな影響を与えているか」(p230) 学問で男が女より好成績を取るのは、学問の世界を男がずっと支配し、自分たちの脳に合わせた能力のはかり方をやってきたからだ。もし女が支配していたら全く違うはかり方になっただろうし、好成績を取るのは女だろう、という文章を以前読んで、深く納得したのだが、動物の知性や感情についても人間の脳に合わせたはかり方をしてたってことでしょう。 こういう本を読んで、自然破壊が動物をいかに苦しめているか、自分が感じるように、あるいはそれ以上に彼らも感じていると知って欲しい。

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