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21世紀の長期停滞論 の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2022/09/07

https://kinoden.kinokuniya.co.jp/shizuoka_university/bookdetail/p/KP00014728/

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2021/09/12

新書だから仕方ないけど現状の経済データを示したのみ もう少し処方箋的なことか「長期」の分析を、、、 長期停滞論って名付けるのなら

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2019/12/09

はじめに 第1章 「長期停滞」という新たな時代へ 第2章 なぜ、長期停滞は起こったのか 第3章 日本の「実感なき景気回復」 第4章 長期停滞論からみた日本の景気 第5章 長期停滞下での経済政策 第6章 なぜ、構造改革は必要なのか 第7章 少子高齢化が進む日本の現状 第8章 イノベ...

はじめに 第1章 「長期停滞」という新たな時代へ 第2章 なぜ、長期停滞は起こったのか 第3章 日本の「実感なき景気回復」 第4章 長期停滞論からみた日本の景気 第5章 長期停滞下での経済政策 第6章 なぜ、構造改革は必要なのか 第7章 少子高齢化が進む日本の現状 第8章 イノベーションは日本を救うか 第9章 財政の持続可能性を問う 終章 「豊かな社会」を実現するために あとがき 参考文献

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2018/06/25

ヒステリシス(履歴効果)があると、創造的破壊はショックの負の遺産を取り戻せない。 ロバートルーカスの供給政策か、ケインズの需要刺激策か、どちらが功を奏したかはわからない。 過剰貯蓄=需要不足が長期停滞の原因=ローレンスサマーズ。余剰供給を生み出す構造的問題が原因とする。 低...

ヒステリシス(履歴効果)があると、創造的破壊はショックの負の遺産を取り戻せない。 ロバートルーカスの供給政策か、ケインズの需要刺激策か、どちらが功を奏したかはわからない。 過剰貯蓄=需要不足が長期停滞の原因=ローレンスサマーズ。余剰供給を生み出す構造的問題が原因とする。 低インフレと低金利。自然利子率=需給が瞬時に調整される際に成立する実質利子率 がマイナスになっている。 バブルが発生し崩壊する頻度が増加している。 貧富の差の拡大は富裕層の貯蓄過剰を生む。 物価が上がらない理由は、デフレマインドではなく、今だ経済が回復していない(指標に表れない)から。 先進国でも日本以外は物価は上昇している。 潜在GDPとの差をGDPギャップとしている。 大きな正のショックを与える=少なすぎて遅すぎる対策はダメ。 リカード型の世界=基礎的財政収支が予算制約式と考える。 非リカード型の世界=物価水準が調整すれば、基礎的収支が少ない分物価が上昇すればよい、と考える。 非ケインズ効果=将来の増税や支出削減が予測されると消費意欲が減退する=ケインズ政策が素直に働かず、逆に作用する。 構造改革以外に手段はない。構造改革で明るい未来を示すこと。 労働力不足はアジア全体で起こっている=アジアでの人材獲得競争。 労働力不足だと省力化研究が進むため、経済成長は促進される。 労働と技術は補完的な立場にあると考えると、労働力の減少は経済成長にマイナス。代替的にあるとすると、労働力が不足するほど技術開発が活発になる。特に規模の経済がある場合。 代替的な機械化で労働分配率の低下が起きている。 外需の取り込み=インバウンド市場の優先度が高い。 資金余剰を企業ではなく政府が吸い上げる状況は経済成長の低下の原因となった。 GDPが新の豊かさを測る指標ではなくなった。

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2021/03/21

ローレンス・サマーズに代表される長期停滞論を絡めた日本経済の現状を述べたのが本書。 本書の構成として、第一章、第二章はサマーズらの長期停滞論の概略説明、第三章から第五章にかけては現状の日本経済の分析、第六章から第九章は長期停滞論に陥った日本経済への処方箋となっている。 サマー...

ローレンス・サマーズに代表される長期停滞論を絡めた日本経済の現状を述べたのが本書。 本書の構成として、第一章、第二章はサマーズらの長期停滞論の概略説明、第三章から第五章にかけては現状の日本経済の分析、第六章から第九章は長期停滞論に陥った日本経済への処方箋となっている。 サマーズの(需要側から見た)長期停滞論の特徴は、自然利子率がマイナスで、「貯蓄過剰=需要不足」である状態であり、長期停滞を引き起こす要因として、バブル崩壊による大きな負のショック、世界的な貯蓄過剰、人口減少と高齢化などが挙げられる。筆者の福田慎一氏の見解では、日本は長期停滞に陥っており、日本経済が長期停滞を克服するための解決策として需要側からは政府支出の拡大と非伝統的金融政策の継続、供給側からは構造改革の推進、イノベーションの推進、少子高齢化の解決、累積した財政赤字の削減が提言されている。 始めの方でのサマーズの長期停滞論のわかりやすい説明、第八章での従来の経済成長論とは異なったダロン・アセモグルの経済成長論の説明など勉強になる部分も多かったが、前半のサマーズの長期停滞論と福田氏による日本の長期停滞脱出のための提言との乖離がかなり激しいものが感じられた。サマーズの長期停滞論での解決法は巨額な政府支出が提唱されており、構造改革、財政赤字の削減はその次に行う副次的な政策となっているが、福田氏は、日本の累積した財政赤字を相当問題視しており、それの削減が主な提言の一つとなっている。そのところの齟齬をどう考えているのかが気になった。本書では、財政赤字によって将来への悲観が「デフレ」の要因であると述べているが、市井の一般人の我々がそれを気にしているだろうか、福田氏を含めた「主流派」経済学者たちがそのような悲観論を抱いているだけでは? 財政の持続可能性を問題視しているようだが、本書で例として挙げられているユーロという枠組みに縛られたスペイン、ギリシャと違い、自国通貨建てで内国債がほとんどの日本では財政破綻の可能性はほぼないとレビュアーは考えている。また、終章で福祉・公共サービスの縮小を唱える新自由主義を論難しているが(P.200)、本書のあちらこちらで断固たる構造改革の必要性が説かれており、その点も矛盾が感じた。昨今のヨーロッパでの反緊縮運動を見ていると、財政赤字削減による緊縮政策はとても新自由主義とは親和的であろう。 巻末に豊富な参考資料が載っており、サマーズの長期停滞論を知るにはとても有益な本であるが、日本の長期停滞を解決するための処方箋については全面的に賛同できない。(少子高齢化の解決やイノベーションの推進には異論はないのだが…)あと終章での締め括りは凡庸である。 評点: 7点 / 10点

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