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カストロ(下) の商品レビュー

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2023/02/02

フィデル・カストロの評伝。上巻でキューバ革命をなし得て権力を握ったカストロがどのように元首として振る舞っていったかを描く。西側に対しての報道とは異なり、如何にキューバが経済的に困窮していたか、共産主義専制国家のご他聞に漏れず自由がなかったか、そしてカストロが闘争と革命狂い(ウォー...

フィデル・カストロの評伝。上巻でキューバ革命をなし得て権力を握ったカストロがどのように元首として振る舞っていったかを描く。西側に対しての報道とは異なり、如何にキューバが経済的に困窮していたか、共産主義専制国家のご他聞に漏れず自由がなかったか、そしてカストロが闘争と革命狂い(ウォーモンガーならぬレボリューションモンガーとでも言うべきか)であったかが赤裸々に描かれる。また、国際関係の中でのカストロ(キューバにあらず)と西側文化人、東側各国、アメリカ、ヨーロッパなどがどのように振る舞っていたかについて、一側面からの実情を知る事ができるのは貴重だと思う。本書はカストロが亡くなる一年前の2015年で筆を置いているが、すでに引退気味であった時期なので、そこまでの違和感はない。キューバを知るための良書と言えよう。

Posted byブクログ