管見妄語 常識は凡人のもの の商品レビュー
軽めのエッセイで主張もマイルド、肩の力も抜けていて気軽に読めるが、何か熱意ある主張があるでもなく、考察が披露されるでもない。藤原正彦の自虐的ナルシスト風ユーモアが好きな人なら、さらっと読むに楽しい一冊ではあるが、その軽口を真剣に読もうとするならば肩透かし。藤原正彦ももう少しで80...
軽めのエッセイで主張もマイルド、肩の力も抜けていて気軽に読めるが、何か熱意ある主張があるでもなく、考察が披露されるでもない。藤原正彦の自虐的ナルシスト風ユーモアが好きな人なら、さらっと読むに楽しい一冊ではあるが、その軽口を真剣に読もうとするならば肩透かし。藤原正彦ももう少しで80歳であり、良い歳である。女学生にキモいキモいと悲鳴を上げられながら、それを楽しむ平和な爺さん、という感じで、世の中はそれなりに無事である事を確認できた。
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実際、何人かの欧米人が「日本の道は子供たちの遊び場である。遊びに没頭していても危険がないのは通行人、人力車、荷車などが、子どもたちのコマを踏んだり羽子板や竹馬の邪魔をしないよう避けて通るから」などと記した いつの間にか日本は自分のことを自分で決められない国になってしまった ここ20年間の教育会は、どういう教育、フインランド式教育、グローバル教育と次々に僕の真似ばかりしている。この節操のなさ、自信のなさは何なのだろう 相対性理論は核爆弾につながったし、量子力学は半導体につながり、エレクトロニクスに、そしてほぼ全ての現代兵器につながっている。民生と軍事との線引きは不可能と言って良い ここ100年、欧米による海外介入はほぼ常に失敗し、その後の混乱を惹起してきた。頭には国益しかないからだ
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毎日6kmの速歩と週に二度ジムで体を鍛えている藤原正彦さん、「常識は凡人のもの」(非凡な人に常識は当てはまらない)、2018.1発行。2016秋~2017夏、週刊新潮連載のエッセイをまとめたものです。身近な出来事、文化、芸術、旅、社会現象などを題材に、著者の哲学(生き方)で味付け...
毎日6kmの速歩と週に二度ジムで体を鍛えている藤原正彦さん、「常識は凡人のもの」(非凡な人に常識は当てはまらない)、2018.1発行。2016秋~2017夏、週刊新潮連載のエッセイをまとめたものです。身近な出来事、文化、芸術、旅、社会現象などを題材に、著者の哲学(生き方)で味付けされています。非凡な著者の書かれるエッセイは、常識的なようで、そうでないようで、結構、読み応えがありました(^-^)
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宅配便の約半数はヤマト運輸。配達員は一日に三百個も配る。三分に一個としても十五時間かかる分量だ。ヤマト運輸の多忙はアマゾンの厳しい配達単価に耐えきれなくなった佐川急便の撤退が齎した。アマゾンの配達は特典を利用すれば無料。他方、我々が一冊の本を送るのには千円かかる。ヤマト運輸の赤字...
宅配便の約半数はヤマト運輸。配達員は一日に三百個も配る。三分に一個としても十五時間かかる分量だ。ヤマト運輸の多忙はアマゾンの厳しい配達単価に耐えきれなくなった佐川急便の撤退が齎した。アマゾンの配達は特典を利用すれば無料。他方、我々が一冊の本を送るのには千円かかる。ヤマト運輸の赤字は我々一般が負担している格好になる。そして、アマゾンは日本の書店を猛烈な勢いで潰している。無料で翌日には欲しい本を届けてしまうアマゾンがあれば本屋に出掛ける必要はないからだ。しかし、書店が潰れてしまえばアマゾンは必ずやりたい放題に走るであろう。都合の悪い本は売られなくなるし、アマゾンによる言論統制さえ起こりかねない。送料無料というサービスは、配達員の涙と一般国民による犠牲により成り立っている。書店には通販には真似のできない良さが沢山ある。町の本屋を守るということは、この国の知的水準を保つということでもある。だから本は本屋。
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『週刊新潮』に掲載された「管見妄語」の2016年秋から2017年夏までの一年分を収録したもの。さまざまな題材について、ユーモアを交えながら作者の見解が述べられている。「なるほどね」と感じながら、愉しく読むことができるエッセイ集。
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革命や独立戦争を経験してきた欧米人にとって ルールとは自ら作るもの。 競争はルール作りの時から始まっている。 グローバルスタンダードも欧州発。 2040年までに電気自動車のみにしようという英独仏の宣言。 ディーゼルの敗退でガソリンやハイブリッドでは勝ち目なし。 欧米が遅れを取れば延期されるだけの事。 新田次郎の次男、元お茶の水大学教授、数学博士。
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