サブジェクト・ライブラリアン の商品レビュー
アメリカの大学の図書館で働く日本人が、その中でもサブジェクト・ライブラリアンというのがどういう仕事か、それになるのはどうしたらいいか、日々どんな仕事をしているか、キャリアアップの方法、などを書いたもの。 日本とはだいぶ事情が違っているようで興味深い。
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図書館司書は専門職である、ということを示す仕事のあり方もさることながら、それ以上に、その道のプロを育てる仕組みに驚いた。研修の充実ぶり、職場での日々のサポート、そして、専門職であるという本人の自覚を促すような数々のプロジェクトへの参画。図書館をとりまく世界全体が日本と全く違うな、...
図書館司書は専門職である、ということを示す仕事のあり方もさることながら、それ以上に、その道のプロを育てる仕組みに驚いた。研修の充実ぶり、職場での日々のサポート、そして、専門職であるという本人の自覚を促すような数々のプロジェクトへの参画。図書館をとりまく世界全体が日本と全く違うな、と思った次第。少なくとも私の周りにはこんなスキルをもった人はいないし、スキルを期待されてもいない。おそらくはこれ、悪循環なので、どこかで断ち切って、研究に資する図書館の姿を少しでも示さないといけないんではないか。世間では、交流の場としての図書館が注目されてて、それは私も良いと思うし、そういうのが大好きだけど、究極は資料であり新しい情報も含めて提供することがもっとも大きな図書館の役割だと改めて思う。人々の知識や文化を深める基盤をいかに整備できるか。これから情報は、知識はどういう形で後世に継承されるべきなのか。という大きなビジョンをもって日々の仕事に取り組む必要があるのだ。と襟を正したくなる一冊。
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アメリカの学術図書館司書のお仕事について。 これを見ると、日本の司書は職業と言えるのかなとまで思ってしまう。 仕事内容ではなく、生きていけるか、存在が認められているかどうかの点で。 しかし、そんなアメリカの司書も、一般的なイメージはやっぱり、暗くクソ真面目な堅物女性なんだな…。 ...
アメリカの学術図書館司書のお仕事について。 これを見ると、日本の司書は職業と言えるのかなとまで思ってしまう。 仕事内容ではなく、生きていけるか、存在が認められているかどうかの点で。 しかし、そんなアメリカの司書も、一般的なイメージはやっぱり、暗くクソ真面目な堅物女性なんだな…。 手強い。
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MLS/MLIS取得や、就職について詳しく書かれていて、海外(特に北米)での図書館就職を目指す人にはとても参考になる1冊だと思う。私も特に予定も何もないけれども、とても興味深かった。 ただ、文化も風土も制度もまったく違うので、これを読んで「サブジェクト・ライブラリアン制度すばらし...
MLS/MLIS取得や、就職について詳しく書かれていて、海外(特に北米)での図書館就職を目指す人にはとても参考になる1冊だと思う。私も特に予定も何もないけれども、とても興味深かった。 ただ、文化も風土も制度もまったく違うので、これを読んで「サブジェクト・ライブラリアン制度すばらしい!日本にも取り入れよう!」というのは理想としてはいいかもしれないけど、現実味は全くないなと思った。 日本の大学や大学図書館も予算が年々削られる中、悲鳴をあげつつ色々切り詰めたりやりくりしたりしているけれども、それよりは予算的に恵まれているようなアメリカの大学図書館でもグラントをどんどん活用しているわけで、たぶん日本とは提供されてる助成金の数も種類も随分と違うんだろうとは思うけど、日本でももうちょっと活用していけるといいよねぇ、と思ったりなど。 あと、オンラインリザーブはいいなと思った。昔、何かのときに、欧米の大学?とかでは教科書は学生が買わなくてもいいようにコピーしたものを配布する、というのを読んだことがあったと思うのだけど、いまはオンラインの時代なのか。その方がお互い手間もないよねぇ。日本は著作権の問題で無理だけど、いいなぁと思った。 ライブラリアンのアウトプットが活発なのは、テニュアになるための業績として必要という側面もあるからだったのか。研究時間がもらえるという制度も、面白いなと思った。専業?研究者と現役図書館員でどうしても乖離してしまう部分というのもあると思うし、お互いを繋ぐためにも、現役で働いてる人がアウトプットしやすい仕組みづくりは有効なんだろうなぁ。
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