国籍法違憲判決と日本の司法 の商品レビュー

秋葉丈志(著者)

2018/02/01

憲法解釈のあり方として、文理解釈もあるが、アメリカでは「生ける憲法」というアプローチがある。・これは、憲法解釈が時代や社会情勢によって異なりえることを認めるもの。
ロー・ウェイド事件は政策形成型訴訟ともいえる。原告と弁護士の意思疎通不足があったのか、原告は子どもを生んで、後に中絶反対になった。
弁護士は、海外にいる日経フィリピン人は訴訟において不利な判断になるかもしれないから避けた。
同種の訴訟を繰り返すなら経験値が上がり勝てる可能性が高くなる。先行訴訟の山口弁護士や後続訴訟の近藤弁護士はともに豊富な経験を有し、こうした裁判を担当する東京地裁行政部の裁判官と何度も向き合い、その傾向を熟知していた。
地裁の菅野判事は、このあと大阪高裁長官となり、今は最高裁判事になっている。菅野判事は千葉勝美判事の後継として最高裁に入ったが、まさに千葉判事こそ、国籍訴訟で調査官を務めた人物。
★今後の課題
・政策形成型訴訟について
・裁判官や調査官の思考判断過程
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