三島由紀夫は、なぜ昭和天皇を殺さなかったのか の商品レビュー
昭和天皇は、戦争責任をとることなく死んだ ここで言う戦争責任とは 現人神としての 死地に赴く兵士たちの心の寄りどころとしての責任である てのひら返しの人間宣言によって 結果的に英霊たちは行き場を失った そんな天皇を三島由紀夫は軽蔑し、殺したいとまで発言した…らしい 真偽は不明だが...
昭和天皇は、戦争責任をとることなく死んだ ここで言う戦争責任とは 現人神としての 死地に赴く兵士たちの心の寄りどころとしての責任である てのひら返しの人間宣言によって 結果的に英霊たちは行き場を失った そんな天皇を三島由紀夫は軽蔑し、殺したいとまで発言した…らしい 真偽は不明だが いくつかの作品を読めば 確かに三島の言いそうなことと思われる しかし、それならばなぜ三島はあのような割腹自殺を果たしたのだろう 天皇は殺せないから、代わりに自分の命をもって意見としたのか あるいは、誰もが真剣そのものだったあの戦争の時代を 欺瞞的に生き延びてしまった後悔に苛まれたのか、わからないが …その「真剣さ」について いかにも戦後民主主義的な解釈に着地した「永遠の0」を批判しつつ 三島由紀夫の死の本質に迫っていくのがこの本である
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三島由紀夫研究家として知られる板坂剛氏の三島文学論です。「英霊の聲」、「憂国」、「金閣寺」、「仮面の告白」などの作品から三島の昭和天皇への想いを紐解きます。そんなこともあるかなと思う半面、言い過ぎではないだろうかと思う部分もあります。また、途中、三島以外のいろいろな話題に飛んでっ...
三島由紀夫研究家として知られる板坂剛氏の三島文学論です。「英霊の聲」、「憂国」、「金閣寺」、「仮面の告白」などの作品から三島の昭和天皇への想いを紐解きます。そんなこともあるかなと思う半面、言い過ぎではないだろうかと思う部分もあります。また、途中、三島以外のいろいろな話題に飛んでってしまう部分もあります。そして、この書名のインパクトが凄すぎです。よく出版が出来たなと思ったのですが、鹿砦社ならありえると思ってしまいました。
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