日本 呪縛の構図(下) の商品レビュー

R.ターガート・マーフィー(著者),仲達志(訳者)

2018/05/13

上巻は良かった。下巻はちょっとどうなのだろうと感じた。

主張はわかったが、では事実はどうなのか、というエビデンスが感じられれない。またステレオタイプも激しいと感じた。これは上巻は数百年前の「事実」をベースに書かれているために、それほどエビデンス感覚が求められないし、ステレオタイプにして自身の主張に合わせて書かれていてもそれほど違和感はなかったものの、１９７０年以降にもなると流石にそれは難しいということなのか。

著者と津田大介との対談が載っているのだけど、これが「私たちは分かっている」雰囲気を出してて正直なところ気持ちわるい。
下巻における「呪縛」とは、こういった対談で聞かれるような「これが自分のすみたい日本という国のあり方なのだ」という主張こそが呪縛なのではないかという疑問を持った。