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肺都 の商品レビュー

4.7

15件のお客様レビュー

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    9

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2024/09/21
  • ネタバレ

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アイアマンガー三部作の完結編. ロンドンに乗り込んだアイアマンガー一族とロンドンとの戦い. 主人公のクロッドは,結局一族側につくことになるが,許嫁のピナリッピー,途中で拾ったベネディクト(ビナディット),結集(という名前のものです),もう一人の主人公のルーシーも絡み,最後にはビクトリア女王も登場して,三部作は終焉を迎える.最終章の文体が好きだな.クロッドは例の力(元々の能力,ではなく,第三部で身につけた力)をまだ持ってるのだろうか?

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2023/09/01

読み終わってしまった・・・。 おもしろかった。しばらくたったら再読しよう。 また違った発見があるようなそんな奥深い本です。

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2024/03/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

3部作をまとめての感想。 簡単に言うと 内気な少年クロッドと勇敢な少女ルーシーの愛の物語。 もう少し長くすると ゴミを支配する権力者アイアマンガー一族、アイアマンガー一族の力の源である「誕生の品」になる普通の人々、ゴミを嫌悪するロンドン市民、はてはヴィクトリア女王までを巻き込んで進むゴミと物と愛の話。 物が自分の名前を語ってクロッドに話しかける箇所がとにかく好き。 浴槽栓「ジェームズ・ヘンリー・ヘイワード」

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2022/05/03

ゴミはいつからゴミになるのだろうか。                ……肺都。 物はいつから物だったのだろうか。                ……肺都。 人間はいつから屑なのだろうか。                ……LUNGDON。

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2020/11/28

ページ数が少なくなるにつれて、ああ、まだ終わらないでと思ってしまうくらい、愛しい物語でした。 訳者のあとがきを読み、作者の物に対する溢れるほどの想いの深さを知ると共に、物語のテーマの深さも伺い知れたような気がします。物と人との関係性について。それは、決して薄いものではないこと。...

ページ数が少なくなるにつれて、ああ、まだ終わらないでと思ってしまうくらい、愛しい物語でした。 訳者のあとがきを読み、作者の物に対する溢れるほどの想いの深さを知ると共に、物語のテーマの深さも伺い知れたような気がします。物と人との関係性について。それは、決して薄いものではないこと。特に、ローランド・カリスの生き方は考えさせるものがあったし、彼の行動は意外だった。 また、終盤のアイアマンガー一族の展開については、因果応報という言葉も浮かんだが、結末を見ると、そうでもないと思えました。こんな結末にすることも出来るのだと。クロッドもルーシーも本当に感情を激しく動かされて、色々と大変な思い、経験もしてきたのに、それでも、自分の信念を曲げずに自ら考えて行動している姿に、私はずっと釘付けで、心動かされました。訳者の古屋美登里さんには、センスある語彙が素晴らしくて、感謝しかありません。 最後に、私個人が最も素敵だと思った、クロッドとルーシーの台詞を。 「きみ、ぼくを引っぱたいたね」 「ほかにどうすればわたしだってわかってくれた?」

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2020/10/12
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アイアマンガー3部作、ついに最終作。いや、スゲー最後を飾るにふさわしい力作! ページ数も中身の詰まり方も圧倒的ボリュームで読み応えたっぷり。 アイアマンガー一族を葬り去ろうとするイギリス政府、反撃を企てるアイアマンガー一族。その2つの対立を基軸に、それぞれの勢力や第3勢力群の複雑に絡みあう利害関係、肺都ロンドンを舞台にそれらの対立と共闘がダイナミックに繰り広げられる様の圧倒感。なんだかゼータガンダムの後半を思い出してしまう、そういや登場人物たちのセリフの熱さもそれっぽい…。 スゲーのは、その血沸き肉躍る闘争劇が、ゴミと糞尿と塵煙にまみれて行われるところ。主人公はゴミの声を聴きゴミを動かし、主人公の祖父は人をゴミに変え、ヒロインは体中を糞尿まみれにし、ビクトリア女王にまで汚物のシミをつけるという徹底ぶり。 きれい好きは絶対好きになれない小説だろうなぁ。この本読んだだけで風呂に入りたくなってしまった…。でも人間とは本来タフなもの、こんなに汚れ切っても青春物語になるし、偉大な闘争小説にもなるし、史実にだってある程度沿っているんやから。 万人受けするとは思えないが、はまる人にはムッサはまると思う本シリーズ。3部作ひっくくって、今年のベスト1候補である!

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2020/02/18

こうなってほしいなあという期待は裏切らない形で終わったので何もかも大満足.ロンドンの薄暗い犯罪の潜むビクトリア女王治世の雰囲気が炙り出されたかのような,もちろんもっとそれを膨らませ汚穢に満ちた舞台で生き生きと動き回る物や人間にアイアマンガー達.挿絵も素晴らしかった.

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2019/11/17

圧倒的疾走感でありながら読者を振り落とさず、闇と汚穢の世界へと引きずり込む。まんまとケアリーの落とし穴に突き落とされ読み耽った。 ちっぽけでボロボロに引き 裂かれた2人の恋は、瓦礫と土煙と流血の果てに何を見るのか。 己が”人”であるうちに読むべき物語。

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2019/08/20

三部作完結。あとがきにもあったけど、本当に読み終えるのが惜しかった。先が気になるけど、まだまだこの世界観に浸っていたいっていう感覚、ありそうでなかなか味わえない。そういう意味でも希少な読書体験でした。何となくわかっていたことだけど、改めてアイアマンガーと物との関係性が明らかにされ...

三部作完結。あとがきにもあったけど、本当に読み終えるのが惜しかった。先が気になるけど、まだまだこの世界観に浸っていたいっていう感覚、ありそうでなかなか味わえない。そういう意味でも希少な読書体験でした。何となくわかっていたことだけど、改めてアイアマンガーと物との関係性が明らかにされ、多くの人が犠牲になる最終戦へともつれこんでいく。展開としては王道ながら、扱っている内容の孤高性もあって、読後も興奮冷めやらぬ感じ。いやいや、存分に満喫させてもらいました。

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2019/03/27
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※このレビューにはネタバレを含みます

終わった。 凄まじかった。ロンドンの汚さ(こんな生易しい表現では伝えきれない)。臭いも想像するだけで吐き気がした。その時代はそんな街だったのでしょうね。 三部作を通して、ルーシー・ペナントの強さに何度も勇気づけられた。 ローランド・カリスの人としての矜持に心打たれた。 そしてこの一見不気味な挿絵の、くせになる感じがたまらなかった。もうこの絵以外は考えられない。 映画化するんてすかね?後書きにあったように、私もティム・バートン監督に撮ってほしいなあ。

Posted byブクログ