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堕天作戦(3) の商品レビュー

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2018/01/01

魔人は魔力を自分の身体に負荷をかけながら使う。人間は兵器を駆使して対抗する、どちらにも正義などは見当たらない。どんな設定であろうと、戦争したいと思わないように描かれるべきである、と思う自分を再確認できる。旧世代が潤沢に奪っていた資源を使える様になれば、量産化が可能、って正に「負」...

魔人は魔力を自分の身体に負荷をかけながら使う。人間は兵器を駆使して対抗する、どちらにも正義などは見当たらない。どんな設定であろうと、戦争したいと思わないように描かれるべきである、と思う自分を再確認できる。旧世代が潤沢に奪っていた資源を使える様になれば、量産化が可能、って正に「負」のループ。核で威嚇し合っている現在と同じ状況に行き着く。戦争してる中で生まれるのはその解決策しかないのだろうか。 ダークファンタジーでもないし、SFでもないし、ジャンルとして「これである!!」と言い渡せない所が作者のオリジナリティなんだろう。初読みで3巻一気に読んでしまったのでレビューがおぼつかないが、深い。魔人の中には幼体成熟と言う個体が存在し、魔力が強い代わりに心身ともに文字通り「子供」のままなのである。能力を得る代わりに子孫も残せないし、性欲もない。雷神と呼ばれるボルカ登場で俄然、作品の虜…什造ご贔屓な東京喰種ファンにはタマランとしか言いようがない。 幼体成熟の魔人(人間の亜種と明記されてるが、喰種みたいに呼称が統一されていない)のボルカとナルコは幼馴染で、互いに相手を他の人より特別と思っているが、生殖機能がない個体同士の為に性欲に似たモノは抱いていても、それが必要に迫られるものではないし、無意味だが「想い」はあるのが切ない… 『土星マンション』は人間だけの話だけど、旧世代がいて、その後の世界がどうなるか、今や漫画が生まれた頃の「未来」を越えた先、人間が壊してしまった地球の上で何が生き残ってどう言う世界になるかを考えるのが「今」なんだろうな、と言う気がする。

Posted byブクログ