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銀の弾丸 クトゥルー短編集 の商品レビュー

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3件のお客様レビュー

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2018/02/14

山田正紀先生のクトゥルー神話短編集! 最初に表題作の『 銀の弾丸 』を読んだ時は衝撃の結末に度肝を抜かれたのを覚えています。作品が書かれたのが何と1977年! 漸く手元に置く事が出来ました♪ クトゥルー・ミュトス・ファイルズはクトゥルー神話群ファンの私にとってとても有り難いシリー...

山田正紀先生のクトゥルー神話短編集! 最初に表題作の『 銀の弾丸 』を読んだ時は衝撃の結末に度肝を抜かれたのを覚えています。作品が書かれたのが何と1977年! 漸く手元に置く事が出来ました♪ クトゥルー・ミュトス・ファイルズはクトゥルー神話群ファンの私にとってとても有り難いシリーズです!

Posted byブクログ

2018/02/11

「松井清衛門、」が中途半端な時代言葉だったりするのが気になったが、1977~2015にバラバラの出版社で発表されたものだった。媒体とか読者層に合わせたりもあるのかな?

Posted byブクログ

2017/12/29

日本で2番目のクトゥルー作品として一部に伝説的な短篇『銀の弾丸』をタイトルに掲げ、山田正紀のクトゥルー神話ものを中心とした珠玉の短篇集。 中心とした……と記したのは、明確にクトゥルーとは言えないものも含まれているからだが、テイストは同じものかと思う。 さて。本当に珠玉なのだ。...

日本で2番目のクトゥルー作品として一部に伝説的な短篇『銀の弾丸』をタイトルに掲げ、山田正紀のクトゥルー神話ものを中心とした珠玉の短篇集。 中心とした……と記したのは、明確にクトゥルーとは言えないものも含まれているからだが、テイストは同じものかと思う。 さて。本当に珠玉なのだ。そして、初出を見ても、実にばらばらで、日頃文芸誌を愛読している人なら、 「あ、これは読んだ憶えがある」 というものがたとえば一篇あったとして、収録されている全編が既読という事はなかなか難しいのではなかろうか。 内容もバラエティに富んでいる。たとえば『銀の弾丸』は日本の冒険小説風な展開で、異形の能楽によってクトゥルーが召喚される事を阻止しようとする男の物語。アイデアもさることながら、その展開ぶりが実に壮大で、正直、伝説的短篇の名に恥じないだろう。 クトゥルー神話の生まれたアメリカの作品を絶対に凌いでいると思う。 『悪魔の辞典』、これはメキシコで失踪して死の真相がわからないアンブローズ・ビアスの事件に絡み、ピンカートン社の調査員が窃盗団やマフィア、メキシコの反乱軍などとくんずほぐれつ、ある本を争うハードボイルド。 『贖罪の惑星』は大変ミステリアスだ。アルプスの山麓に室町時代からあるという、「滅びてしもう教」の村と、帰らずの森。その森と浅からぬ因縁のある主人公が、プロの狩猟家と、UFOのコンタクトマンと共にいどむ事になるが、その森の樹木はことごとく異様に赤く染まり、奥へ行くほど古鱗木が増え、さらには……。 次第にミステリアスになっていく、いや、サスペンスフルになっていくといってもいい雰囲気は、読むほどに浸れる。 『戦場の又三郎』は、沖縄戦の物語。又三郎といえば勿論、宮沢賢治の『風の又三郎』だ。沖縄戦では、多数の北海道・東北出身の兵が戦ったと伝えられている。民間人の女たちを後方へ護送するため、孤軍奮闘する岩手出身の若い巡査と、負傷した軍医。ふたりが見たものは又三郎と、そして異形の怪物的戦車だった! その戦車をクトゥルフと名付けるに至った、米兵の背嚢に入っていたウィアード・テイルズ……というあたりも、美味しい。

Posted byブクログ