変調「日本の古典」講義 の商品レビュー
日本の古典、教養、身体についての捉え方などについて、能や論語をベースにした対談形式の本。 中学生・高校生に読んでほしいとのことだが、日本の古典にこれまで興味がなかった人にとっても面白く読める。 最初は蘊蓄というかマニアックな知識の応酬のように思っていた、読んでいくと能に関わって...
日本の古典、教養、身体についての捉え方などについて、能や論語をベースにした対談形式の本。 中学生・高校生に読んでほしいとのことだが、日本の古典にこれまで興味がなかった人にとっても面白く読める。 最初は蘊蓄というかマニアックな知識の応酬のように思っていた、読んでいくと能に関わっていくと、興味の対象が拡がっていき、それが教養になるのだなと感じた。 能が武士の嗜みとされていたのには、当時のリーダーシップをとる上で必要なことが能に詰まっていることや、能を見るのに頭で分かろうとすることを諦めることで、面白くなるのだと知り、能に俄然、興味が湧いた。 教養について、とにかく本を多読し知識が豊富といったイメージだが、教養を身につけるというように、繊細な身体感覚に落とし込んでこそではなのだなと考えさせられた。 印象に残ったのは、以下の部分。 絶対に上達しない方法とは、先生のいいとこ取りのみをすること。自分の師匠の見識や技量について、判断する眼を自分が持ち合わせているという自惚が、学びを妨げる。 教育者は愛情ではなく敬意を持って、生徒に接することで、一方的な愛情というエゴではなく、生徒の自己価値観を自覚させ心が開かれる。 日本人は、常に生成変容する民である。 他の文化が入ってきても、上書きするのではなく元々あったベースの上に、異文化を取り入れてきた。 日本の英語教育は植民地根性。 英語を学べば金になるという方針で英語教育が盛んだが、本来、外国語を学ぶのは、自分の知らなかった価値観との出会いであるはず。
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共感覚や身体の使い方 人が忘れてしまっていても その名残りがあったり 感覚のよみがえりがあったり 安定よりも不安定な方が 本来のあり方なのかな ブックオフ妙興寺店にて購入
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「古典の知識つけたいな。難しいかな、でも学んで知ることができたらこれからもっといろんな本を楽しく読めるだろうな。ものの見方も変わるかもしれない」そんな思いを持ちながらも何もしていなかった私が、入門のようなものになるかもしれないと思って手に取った本です。読んだから知識が増えた、とは...
「古典の知識つけたいな。難しいかな、でも学んで知ることができたらこれからもっといろんな本を楽しく読めるだろうな。ものの見方も変わるかもしれない」そんな思いを持ちながらも何もしていなかった私が、入門のようなものになるかもしれないと思って手に取った本です。読んだから知識が増えた、とは言えないけれども、自分のいろんなところが沢山の刺激を受けて、興味を示す範囲がぐんっと広がった感じがしました。心境の変化があったり、環境の変化があったり、少し期間を開けてみたり、そういう風にしながら何度も手に取って、言葉を咀嚼して、長く長く自分の変化を感じながら読んでいきたい本です。
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買って読み始め、でもなぜか途中で置いたままだった。ふと本棚で目があって手に取り、読み始めると面白い。あちこち、開いてはパラパラ。ここまだ読んでなかったよなぁと思っていた章なのに、マーカーがすでに引いてある(笑)。でも、新鮮で刺激的に読める。こういう本は、何度も手に取って、その都度...
買って読み始め、でもなぜか途中で置いたままだった。ふと本棚で目があって手に取り、読み始めると面白い。あちこち、開いてはパラパラ。ここまだ読んでなかったよなぁと思っていた章なのに、マーカーがすでに引いてある(笑)。でも、新鮮で刺激的に読める。こういう本は、何度も手に取って、その都度、開いたところを読むだけで頭が活性化するんだよな。『矛盾』の話とか、道徳と常識の話とか、あれこれ考えさせられた。この本は、そうやって開くごとに脳がわくわくするんだと思う。
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見返し 安田さんと僕は二人ながら「昔の人の心身のうちに想像的に入り込む」ということの専門家です。そんなことを専門にしてどんな「いいこと」があるんだろうと疑問を抱く人がきっといると思いますが、その疑問はお読みになるうちに氷解すると思います。とりあえず二人とも最初から最後まで上機嫌で...
見返し 安田さんと僕は二人ながら「昔の人の心身のうちに想像的に入り込む」ということの専門家です。そんなことを専門にしてどんな「いいこと」があるんだろうと疑問を抱く人がきっといると思いますが、その疑問はお読みになるうちに氷解すると思います。とりあえず二人とも最初から最後まで上機嫌ですから、「そういうこと」ができると機嫌よく暮らせるということは確かです。(内田樹「はじめに」より)
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安田登を知らなかったので面白かった。内田も「安倍嫌い」イデオロギーを抑制してる限りにおいては面白い。
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能や論語などの古典をベースに、教養や知性についての対談を書籍化したもの。タイトルに変調とあるように、一般常識では見られない解釈や解説が非常に面白い。「不惑の惑は、本来は域であり、枠にとらわれるなという意味」「教養とは、外部に開かれた小さな窓枠。内部の言語のみで説明できるわけがない...
能や論語などの古典をベースに、教養や知性についての対談を書籍化したもの。タイトルに変調とあるように、一般常識では見られない解釈や解説が非常に面白い。「不惑の惑は、本来は域であり、枠にとらわれるなという意味」「教養とは、外部に開かれた小さな窓枠。内部の言語のみで説明できるわけがない」「笑いは割らい。その場の雰囲気を割って変化させるもの」「自由とは不安定。四つ足から二足歩行となり、さらに飛ぼうとしている」「雨粒を感じようとする動作を制御して行うことはできない」「矛盾はあって当然。最強の矛があったら世界は終わる」「事象の背後に見えないパターンを見いだすことが戦略」
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能と論語が主に取り上げられていますが、どの章もすごく面白くて、一気に読んでしまいました。「能は物語の結末が必ずしも演劇的なカタルシスをもたらさなくて、見ている人には片付かない気持ちが残る。片付かないから繰り返し再演して遺恨を語らせることがエンドレスの供養になっている」という内田さ...
能と論語が主に取り上げられていますが、どの章もすごく面白くて、一気に読んでしまいました。「能は物語の結末が必ずしも演劇的なカタルシスをもたらさなくて、見ている人には片付かない気持ちが残る。片付かないから繰り返し再演して遺恨を語らせることがエンドレスの供養になっている」という内田さんのお話に、最近「安達ヶ原」を見て片付かない気持ちになっていたので妙に納得しました! 論語もいわゆる教科書的な道徳の話なんかでは全然ないと知りました。 白川静さんの「孔子伝」にチャレンジしてみます!
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