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イヴのいないアダム ベスター傑作選 の商品レビュー

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2018/05/08

オールタイム・ベスト級の名作「虎よ、虎よ!」を始めとして、いわゆるワイドスクリーン・バロックの代名詞にもなっているベスターですが、実はその作風は意外と幅広いです。そんなベスターの特徴がよく出ている短編集。 ワイドスクリーン・バロックと言えば、ストーリー展開の整合性には目をつぶっ...

オールタイム・ベスト級の名作「虎よ、虎よ!」を始めとして、いわゆるワイドスクリーン・バロックの代名詞にもなっているベスターですが、実はその作風は意外と幅広いです。そんなベスターの特徴がよく出ている短編集。 ワイドスクリーン・バロックと言えば、ストーリー展開の整合性には目をつぶって勢いだけで読ませる作品、というイメージが強いですが、この短編集に納められている作品は基本的に(ギリギリのラインではありますが)ストーリーの破綻はなく、オーソドックスなSFとして、またはファンタジーとして楽しめる作品ばかりです。だからといってベスターらしさが削がれているかと言うと全くそんなことはなく、あの独特のドライブ感溢れる文体、眼前に映画のスクリーンを現出させるがごときヴィジュアルの喚起力はいつも通り健在。さすがの「ベスター節」炸裂! ただ、似たようなテーマの作品が多く、読み進めるうちに少々ダレてくる感があり、鴨的にはもう一息な感じ。面白くないわけではないので、そこは誤解のなきよう!どちらかというとSF中級者向けの作品ですかねー。

Posted byブクログ

2017/12/07

日本オリジナル編集の短編集。単行本は河出書房新社の『奇想コレクション』の1冊だった。文庫化にあたり2篇追加。 元々が『奇想コレクション』だったと言われると納得の短編が揃っている。特に『地獄は永遠に』と『くたばりぞこない』は秀逸。

Posted byブクログ