AI・ロボット・生命・宇宙… 科学技術のフロントランナーがいま挑戦していること の商品レビュー
本書は、2016年6月27日、28日の両日、日本学術会議で開催されたシンポジウム「フロンティアを目指す、サイエンスとアート」を元に、加筆再編集され書籍化されたものである。 同シンポジウムでは12のセッションが開催され、現代の日本を代表する、識者、ジャーナリスト、研究者等がパネラ...
本書は、2016年6月27日、28日の両日、日本学術会議で開催されたシンポジウム「フロンティアを目指す、サイエンスとアート」を元に、加筆再編集され書籍化されたものである。 同シンポジウムでは12のセッションが開催され、現代の日本を代表する、識者、ジャーナリスト、研究者等がパネラーとして活発に意見交換を行なわれた、その内容を収録されたものである。 全体も12章立てとなっており、各章ごとにパネラーの紹介がされていることから、すべてのセッションの内容がそのまま収められているものと思われる。 本シンポジウムの開催を呼びかけられた本書の監修者である、JAXAシニアフェローの川口淳一郎氏をはじめ、登壇した37名のパネラーは、「これだけの顔ぶれが二度とそろうことはないでしょう」と言わせしめるほどの錚々たるメンバーのようである。 テーマとしては、デジタルアーカイブ論、AI、ロボット、宇宙科学研究、地球外生命探査、これからの教育論、美と科学技術、数学と社会、科学と政治・行政など、最先端の分野をその道のスペシャリストやフロントランナーの方々が現在について、あるいは未来について語り合っておられる。 そのセッショントークにふれることができるだけでも最先端の情報に触れることができるという点で有意義であるし、自身の消化不良の部分は多分にあることを割り引いたとしても、その内容は非常に興味深いものである。 たくさん付箋をつけたが、あまりに付箋が多くなってしまった。立花隆氏のアーカイブに関する考え、AIのアルファ碁のこと、介護ロボットがなかなな現場へ導入されない理由、地球外資源に関する法律のこと、アートとサイエンスの違い、などなどとてもおもしろい話が満載である。 今日が図書館への返却期日だが、次の予約者が続いている模様で「延長不可」となっていたため必死に読み切った。本書を求める人が多い理由がよくわかる。
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