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日本人とリズム感 の商品レビュー

3.1

7件のお客様レビュー

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2023/08/05

「ズルい女」のイントロをいつも表拍で取ってしまうので、原因を解明したくて読んだ。 ・根拠の無い分析が多い気がした。 ・「リズム感」から離れた記述が多く、自分の疑問に対する回答を見つけづらかった。 ・同じ記述が重複していた。 ・日本の稲作文化について や、 西欧の狩猟文化について ...

「ズルい女」のイントロをいつも表拍で取ってしまうので、原因を解明したくて読んだ。 ・根拠の無い分析が多い気がした。 ・「リズム感」から離れた記述が多く、自分の疑問に対する回答を見つけづらかった。 ・同じ記述が重複していた。 ・日本の稲作文化について や、 西欧の狩猟文化について の記述が冗長だった。

Posted byブクログ

2023/06/11

著者の物凄くシャープな面がチラッと垣間見えるものの、ちゃんと伝わる言葉になっていなくて、もどかしさを強く感じる1冊でした。 たぶん、優秀な編集さんがついたりすれば、切り口からして変えて、新書?でベストセラーになる力を秘めているように思えて、いや本当に勿体ない。 例えば、「コ」「...

著者の物凄くシャープな面がチラッと垣間見えるものの、ちゃんと伝わる言葉になっていなくて、もどかしさを強く感じる1冊でした。 たぶん、優秀な編集さんがついたりすれば、切り口からして変えて、新書?でベストセラーになる力を秘めているように思えて、いや本当に勿体ない。 例えば、「コ」「ソ」「ア」の話はへー、となりました。要は、「これ」「それ」「あれ」の使い分けの話なのですが、「ソ(それ)」は、私やあなたから一歩引いて対象を客観的に見せようとする力と、しかし相手にも無関心のままにはしておかせないとする力を働かせ、対象を私もあなたも共有していると意識させる生きた力である、と。たった1文字にこの洞察!(数ページ費やされてますが) ただ、これを具体的に表現していくと、例えばJポップについて書いたくだりで、日本語の歌はBメロがあるのが特徴で、これがAメロとサビの橋渡しをしているというのは理解できたのですが、日本語の歌が直接的な体験「コ(これ)」から共有される「ソ(それ)」になって…というのは正直理解が怪しいです。 正直「わかるような、わからないような」で、あともうちょっと踏み込んで話してくれれば理解できそうなのに、というもどかしさ。「あー、そういうコト!」ってなる一歩手前のものがたくさん(笑 また本著、本筋ではないですが、実に格調高い言葉の使い方をされるなぁと感心しながら読んでいました。(だからこそ、勿体なさも一層強いのですが…) 「〜と〜を同じ地平で考えることはできない。」 「同じ乗り物の音であっても、自動車の音に人はリズム感を得ないが、列車の音には心地よいリズムを感じる。それは、運ばれているという直接的な進行のしるしを車輪の音に感じ取るから」 「歩くという、独りで行う単純な運動は、その人の心を解放させて、精神を自由に活動させてくれる。人は自己と対話して、内省的になることができる。」 論理的な理解の前に、本質的・感覚的にわかる部分があると言うか、素敵だなと感じました。 編集者が悪い、とか言いたくはないのですが、もう少し踏み込んで説明したらわかる(かもしれない)トコがあったり、それ以外にも言い回しがおかしいトコや、番号振り間違えてるぞみたいなトコがあるのを見るに、あまり愛情を持って見てもらっていないのかなと少し切ない気持ちになりました。 伸びしろがメッチャあると思うので、新刊が出るなら読んでみようかな…と思う1冊でした。

Posted byブクログ

2023/05/24

「体がゆく」でも触れた通り、長年に渡り西洋の踊りを習っているのだが、 師匠からよく言われるのが以下 「日本人はリズムが頭取りだ」 「日本人は裏のリズムの意識が薄い(若しくは無い)」 「日本人は2ないし4拍子系だ」 「日本人はリズムが回り続けていない(途切れている)」 「リズム...

「体がゆく」でも触れた通り、長年に渡り西洋の踊りを習っているのだが、 師匠からよく言われるのが以下 「日本人はリズムが頭取りだ」 「日本人は裏のリズムの意識が薄い(若しくは無い)」 「日本人は2ないし4拍子系だ」 「日本人はリズムが回り続けていない(途切れている)」 「リズムが縦ノリにならない(横を這うイメージ)」 などなど わかるようなわからないような…モヤモヤした感じである そんなときこちらの本を見つけ、何かヒントがあるかもと読んでみることに ◇稲作のリズム 日本語のアクセントがポリネシア諸国のアクセントと類似する さて共通項は何かというと稲作文化である 鍬を地面に打ち込むすなわち地面の下の方へ向かう動き タメをつくってそれを一挙に出すように身構えると余力で下へと向かう下向き、内向きの動き そして共同作業をするときの歩くリズム、つまり二拍子、その反復の四拍子のリズムに合わせて行儀良く揃える動きが稲作に適している 稲作のリズムが、正拍で揃えるリズムの取り方を身体に宿していくことになる 逆にヨーロッパの狩猟生活は敏速に動くことが基軸となる 筋肉を使って大地を蹴り上げ、縦及び垂直方向の運動を蓄える 上下方向に動く瞬発性を蓄えた、粘って続いていくリズム感の基盤がつくられた (ここから縦ノリのリズムが生まれたのか!?) ◇内側向きにリズムを取るもので西欧人と違うもの ・日本人の音頭 ・指を内側に折って数を数える ・のこぎりを手前に引く ・鼓…内に打ちつける ・ティンパニ…皮面で跳ね上げるように打つ ・尺八…息を下方に向かわせる ・クラリネット…身体を上に向けて、外側に向かって音を出す ・日本の古典舞踊…摺り足で腰を落として沈み込んで踊り、足を下に向けて打ちつける ・邦楽の動作…横向き、安定的、上下に大きく動かない ・日本人の相槌…下向き ・日本人…剣道、西洋…フェンシング ・日本人…三味線、西洋…リュート ●日本人のリズム…断絶、切断がある ●西欧人のリズム…連続性を蓄え粘りがある ◇正拍打ちの理由(言語より) 日本語が強拍から始まる言葉なのは、名詞に冠詞がないからだという 正拍を打つための準備拍(前拍)が不要 ヨーロッパ諸国の言葉 冠詞は強拍を置かせない 冠詞自体が前拍となって言語のリズム感を作り出す (おお、リズムが頭取りになる理由がなんとなくわかる) 日本人と西洋人の音に対する左脳と右脳の反応が異なる(虫の音など) 絵画における距離の作り方、中間の処理の仕方(間の取り方) 言語、音声学、発音、音楽、古典作品、ダンス、音楽 あらゆる方面から検証された本書でなかなかのボリューム感があり 途中で何の話だっけ?ともなってしまったが、なかなか興味深かった (ちょっと無理がある?と思うところや、よくわからないところもあったけれど) 理解できた結論として、西洋音楽のリズムというのは、裏拍がうまく取れ、連続させるリズムがありそれが途切れない つまり音が出る前から始まっているのだ そしてなぜ日本人のリズムが特有か理屈はわかったものの、このDNAに組み込まれたものを変えるのはなかなか困難なのだ こうなると外国語を習得するのと同じくらい、西洋リズムを体得することは難しい 結局のところ語学習得同様、近道はなさそうであるが理解を深めたうえで地道に頑張るしかなさそうである

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2021/01/22

ちょっと残念 読めば面白いのかもしれないが、そもそものスタンスが好きになれない リズム感も本当に悪そうな文章だし、、、 何より日本とヨーロッパ的な構図は日本を語る方法としてやめてほしい むしろ東アジアのなかでの日本人のリズム感の特異さくらいまでいかないと、日本の話なのか実...

ちょっと残念 読めば面白いのかもしれないが、そもそものスタンスが好きになれない リズム感も本当に悪そうな文章だし、、、 何より日本とヨーロッパ的な構図は日本を語る方法としてやめてほしい むしろ東アジアのなかでの日本人のリズム感の特異さくらいまでいかないと、日本の話なのか実はただのアジアとヨーロッパの話に過ぎないのか、とかわからない 稲作がリズム感のもとなら日本じゃなくて東アジアのリズム

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2020/09/04

「あなたのことが好き」「子供のこと考えて」 どちらも「あなたが好き」「子供を考えて」だとなにか違ったり直接的過ぎたりする感覚があった。この本の解説ですっきり!

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2020/02/03

日本人はなぜ踊れない?みたいな不思議は普段みんな思ってることで、その疑問を手掛かりにしたとっても面白い本でした。しかも単に印象論の塊みたいな内容ではなくて、ちゃんと学術的。でも、やっぱり、こういう問いかけへの答えはやっぱり「日本人論」みたいになってしまうのだなあ、と改めて思いまし...

日本人はなぜ踊れない?みたいな不思議は普段みんな思ってることで、その疑問を手掛かりにしたとっても面白い本でした。しかも単に印象論の塊みたいな内容ではなくて、ちゃんと学術的。でも、やっぱり、こういう問いかけへの答えはやっぱり「日本人論」みたいになってしまうのだなあ、と改めて思いました。日本は農耕民族だから・・・、とか、日本人は桜を愛でるので・・・、とか。あと、この本を読んで、もっと日本語の白について色々勉強してみようかな、と思いました。

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2019/10/13

タクシーに乗り合わせた3人。著者である「私」と、イタリア語を話す日本人の友人と、イタリア人。 友人が、イタリア人と話す仕草がどことなく、イタリア人のそれとは異なっていることに、「私」は気づく。 発音の仕方、ではなく、「うなづき」のリズムが違う。 日本人は下向きのうなづき方で、...

タクシーに乗り合わせた3人。著者である「私」と、イタリア語を話す日本人の友人と、イタリア人。 友人が、イタリア人と話す仕草がどことなく、イタリア人のそれとは異なっていることに、「私」は気づく。 発音の仕方、ではなく、「うなづき」のリズムが違う。 日本人は下向きのうなづき方で、イタリア人のうなづき方は、上向きのうなづき方をしているー。 「相槌は言語の中に組み込まれており、言語と文化の全体に根を張っている(P11)」 と、冒頭でエピソードとともに前置きし、こうしたリズム感を読み解くことが、言語と文化を理解することであり、 日本の文化を理解することで、世界の文化の違いを理解することができるのだ、と説明するところから話は展開されていく。 日頃から言葉の壁は感じているけれど、リズムの感覚まで違う、ということには、驚きを隠せない。また、その疑問がページをめくる原動力となった。 本書では、リズムの取り方の違いを、主に言語学を中心にアプローチしていく。知識がなくとも十分に面白いが、多少は知識があった方が、さらに楽しみながら読むことができるだろう。 少しネタバレすると、 日本語は、裏が隠れながらも存在感を出す、表と裏がそれぞれ主張しあったリズムがある。 その一方で、西洋では表と裏が連続体として続いていくことでリズムを作り出しているのだそう。 日本語でいうところの、「間が悪い」や、「空気が読めない」などの言葉は、一見隠されているように見える裏の存在を強く感じさせていて、そう言われてみると、なるほど、と腑に落ちる。 また、西洋での、「連続体」という表現に、先日読んだ『時間は存在しない』の、時間論、すなわち連続することで時間を感じることができるけど、そもそも時間は曲がったり伸びたり変化するもので、私たちが思うような「標準時」というものは存在しない。あるのは出来事の経過である、という言葉を思い出す。 ということは、もしかして標準時という時間という考えも、西洋の文化に近いのかな、という具合に想像してみたが、証拠がないのでただの思いつき、結びつきに過ぎない。 (しかし、この結びつきをすることはなかなか快感で、我々が常に新しい技術を求める意味も、おそらくこうした快感を求めているからなのだろうと個人的に思っている。そして、その一端を味わえるのが乱読の醍醐味だと。) 閑話休題。 違いを知ることは、優劣で考えてしまい、ときに差別を生み出すこともある。 ただそうではなく、(最後にもあったが)違いを知ることで、様々なリズム感が教えてくれることを楽しむことができるのだと自分も思っている。そして、それが未知に対する共感することにつながっていくのだ。

Posted byブクログ