クラシック音楽とは何か の商品レビュー
『西洋音楽史』『音楽の聴き方』を初学者向けにしたようなエッセイ集で,音楽を聴く大衆側から捉えようという意思を感じる。
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クラシック、特にオケ曲関係の記事が、詳しく、読みやすく、そして、とても面白く書かれている。冒頭から、いかに、一般の方との距離感を自覚できていないかに気付かされる。なんで一つの曲なのに四つも曲(楽章のこと)があるのかとか、作曲者、曲目、演奏者(演奏団体、指揮者、録音年)など、さまざ...
クラシック、特にオケ曲関係の記事が、詳しく、読みやすく、そして、とても面白く書かれている。冒頭から、いかに、一般の方との距離感を自覚できていないかに気付かされる。なんで一つの曲なのに四つも曲(楽章のこと)があるのかとか、作曲者、曲目、演奏者(演奏団体、指揮者、録音年)など、さまざまなパラメータがあって一つ違えば別物だし、それぞれの名称がどのパラメータになるのか知っておく必要がある。自分が初心者だったころにもそんなこと思ったなとか、また、以前、出演したコンサートを聴きに来てくれた知人に「演奏後、指揮者が何度も出たり入ったりするの、なんで?」とあとから聞かれたことを思い出した。
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クラシック音楽のエッセイとして、著者の豊富な経験と見識が滲み出ていて、肩肘張らずに読んで面白い本だった。
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2021/1/11 これは面白い。クラシックについてずっと考えていた疑問がいくつかあったが、絶妙に、そして的確に答えてくれた一冊。所々顔を出す岡田先生の素直な意見や本音は音楽に対する姿勢を正されるし、他方で「そういうフランクな理解でいいのか!」といった安心感をもたらしてくれる。...
2021/1/11 これは面白い。クラシックについてずっと考えていた疑問がいくつかあったが、絶妙に、そして的確に答えてくれた一冊。所々顔を出す岡田先生の素直な意見や本音は音楽に対する姿勢を正されるし、他方で「そういうフランクな理解でいいのか!」といった安心感をもたらしてくれる。 クラシックにおけるフランス革命の影響はよく聞くことであるが、ウィーン体制下における音楽という視点は勉強になった。
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振り返りには良かったかも。初心者向けの部分から独断と偏見に近いような部分まで、こういう考えもあるのかと思いながら読みました。私もバッハとベートーベンが特に好きです。先日、サントリーホールでサイモン・ラトル指揮、ロンドン交響楽団のマーラー9番を聴きましたが、大ホール全体が息を飲んで...
振り返りには良かったかも。初心者向けの部分から独断と偏見に近いような部分まで、こういう考えもあるのかと思いながら読みました。私もバッハとベートーベンが特に好きです。先日、サントリーホールでサイモン・ラトル指揮、ロンドン交響楽団のマーラー9番を聴きましたが、大ホール全体が息を飲んで静まり返っている中、とんでもないアホバカの客が最終音が消えると同時に拍手を始めて、コンサートの全てをぶち壊してくれました。こういうクソ野郎を死刑にしろと書いて欲しいです。
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◆イメージと違う? 目からウロコの解説書◆ 表紙はいたってシンプルな「♪」が1つ。 そして丸くデザインされている。クラシック音楽という堅く、とっつきにくいイメージを払しょくするには、と考えられた結果と予想できる。そして著者が語っていることも当然、というよりかなり驚く内容となって...
◆イメージと違う? 目からウロコの解説書◆ 表紙はいたってシンプルな「♪」が1つ。 そして丸くデザインされている。クラシック音楽という堅く、とっつきにくいイメージを払しょくするには、と考えられた結果と予想できる。そして著者が語っていることも当然、というよりかなり驚く内容となっている。例えば「うんざりするほど長い音楽について」 多くの人が感じているであろう表現もしかり、その音楽の聴き方は・・・。なんだそうか、ちょっと聴いてみようかなと思わせる1冊。
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クラシック素人の私でと楽しく読めた。 バッハは「百科全書」、モーツァルトは「お笑い、下ネタ」、ベートーヴェンは「右肩上がりの頑張れソング」。今度聴く機会にはこのことを思い浮かべて聴いてみます。
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クラシック好きなら物足りないと思うが、気になっている門外漢なら楽しめると思う。喩えが秀逸で、敷居がだいぶ低くなった。 クラシックから他の雑学につながり、それがなかなか興味深い。ただその分、クラシック好きには合わないと思われる。 最近は定額制やAmazonプライムでクラシックは...
クラシック好きなら物足りないと思うが、気になっている門外漢なら楽しめると思う。喩えが秀逸で、敷居がだいぶ低くなった。 クラシックから他の雑学につながり、それがなかなか興味深い。ただその分、クラシック好きには合わないと思われる。 最近は定額制やAmazonプライムでクラシックは大抵聴けるので、聴くいいきっかけになりそう。
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クラシック音楽とは何か 岡田暁生著 あいまいな世界 すっきりと 2018/1/13付日本経済新聞 朝刊 クラシック音楽の初心者からかなりの通まで、幅広い層に刺激を与えられる本だ。何となく高尚なイメージで語られながら、実はあいまいなこの古典音楽の世界を、国際政治などと絡めて...
クラシック音楽とは何か 岡田暁生著 あいまいな世界 すっきりと 2018/1/13付日本経済新聞 朝刊 クラシック音楽の初心者からかなりの通まで、幅広い層に刺激を与えられる本だ。何となく高尚なイメージで語られながら、実はあいまいなこの古典音楽の世界を、国際政治などと絡めてすっきりと整理していく。 まず「クラシック音楽」という言葉。随分昔の音楽のように感じられるが、今も繰り返し演奏される名曲のほとんどは、19世紀を中心に200年ほどの間に作られている。その中心が交響曲で、市民社会の発展により生まれた「コンサート」のメインのソフトだった。なぜ1曲が30~40分もあるかといえば「客の注意力をもたせるために程よい長さだったから」だという。 ベートーヴェンの音楽は、市民に未来の夢を語る「頑張りソング」で、軽やかに響くモーツァルトの作品には一筋縄でいかぬ仕掛けがある……。数ページずつのエッセー風の文章は明快かつ痛快だ。欧州の音楽都市の最右翼はナポリだ、など時折差し挟まれる著者の私見にも、クスリと笑いながら考えさせられる。 帝国主義の時代に全盛を誇ったクラシック音楽は、第1次大戦後に国際政治のヘゲモニーが米国に移るとともにに衰える。1970~90年には“カリスマ”の指揮者や演奏家も世を去った。この時代を世界的な文化史的転換期として分析するくだりは、中でも読みごたえがある。(小学館・1200円)
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滋味豊かな文章に没入して読めた。時代背景を押さえながら作曲家の特徴を絶妙に描き出す腕前は感服したが、クラシックの圧倒的な鑑賞体験に対して、ポピュラー音楽はあまり聴かないようで、才人が続出している現況をあまり知らないようである。とはいえ、クラシックの内部事情を類別して特徴付ける手際...
滋味豊かな文章に没入して読めた。時代背景を押さえながら作曲家の特徴を絶妙に描き出す腕前は感服したが、クラシックの圧倒的な鑑賞体験に対して、ポピュラー音楽はあまり聴かないようで、才人が続出している現況をあまり知らないようである。とはいえ、クラシックの内部事情を類別して特徴付ける手際は本物だ。クラシックをそれなりに聴いてきた人なら、興味深い内容であろう。
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