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事件 の商品レビュー

3.7

22件のお客様レビュー

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2020/05/08

普通の推理小説と思って読んでたら、全然違っていた。 オビにもあるように裁判小説。 裁判がどのように進んでいくのか淡々と描かれている。 判決後の主人公の心のうちに興味を惹かれた。 時間をおいて再読したいと思う。

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2019/07/04

我々の生きる現実は何一つ確かなことはなく、そんな不確かななかでも、それぞれに何らかの決定を下しながら生きるしかないのである。

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2019/05/19

初版が司法研修所の教材で「誤りを指摘せよ」という形で使われている、という話に苦笑。ある事件の裁判がどのように進んでいくかをドキュメンタリータッチで描いた作品。証言というものがいかに不確定で脆いものかよくわかる。あやふやな記憶で一人の人間を罪に陥れることへの罪悪感からそうならざる得...

初版が司法研修所の教材で「誤りを指摘せよ」という形で使われている、という話に苦笑。ある事件の裁判がどのように進んでいくかをドキュメンタリータッチで描いた作品。証言というものがいかに不確定で脆いものかよくわかる。あやふやな記憶で一人の人間を罪に陥れることへの罪悪感からそうならざる得ない事もあるかと思う。

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2019/05/03

古い作品ではあるが、見知った地名が多くでてきて飽きなかった。一つ一つの事象を丹念にたどっていくところが宮部みゆきの『理由』みたい。

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2019/01/04
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※このレビューにはネタバレを含みます

年末から読み始めて、なんとか去年のうちにと読み進めていたが、読みづらさに時間がかかってしまった。裁判制度の説明が多く、なかなか小説の中に入り込めなかった。ただ全体を通じて古典として名を残しているだけあり、読み応えのある内容。裁判官、弁護士、検察官、被告、証人、裁判に関わるすべての人の心理が伝わる。でも新年1発目なら違うもの読みたかった。

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2018/08/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

古典的名作として読んでおきたい一冊 読後には十人十色の感想を抱くと思います。 僕は、ハツ子と宏には明るみに出ていない深い絆があったのではないかと思う。そう、宏は殺人者ではない。

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2018/07/08

いやいや汗、久しぶりに読むの苦労した笑笑 でも裁判官、検事、弁護人の役割と裁判という根本を教えてくれる本。この本を読んで途中に思った陪審員制度なんて素人ができるのかと思ったら、昭和18年に陪審員制度は停止されていただけだとはビックリ! また世界では人民が裁判に参加していないのは昨...

いやいや汗、久しぶりに読むの苦労した笑笑 でも裁判官、検事、弁護人の役割と裁判という根本を教えてくれる本。この本を読んで途中に思った陪審員制度なんて素人ができるのかと思ったら、昭和18年に陪審員制度は停止されていただけだとはビックリ! また世界では人民が裁判に参加していないのは昨今の再開まで日本だけだったとは…世界では昔から当たり前だったみたいです。もう一つ驚いたのは全編通して、裁判での全ての人の表情や態度がかなり重要な要因だとはビックリで‼️ この本を読むと、とめどなく裁判に対してのコメントを出せるが終止がつかないので!本の分類としてはリアル裁判小説。最後の描写は重い!が、人の記憶何てそんなもんだろう… 印象に残った言葉「一般人の正義感を馬鹿にしてはいけない」! 時間がかかったが、なかなか興味深い意味のある本で、読破後はいつもと違う面白さを味わった!満足です!…が人を選ぶだろーなー笑

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2018/06/09

人は産まれながらに幸せに生きる権利がある。ゆえに、その権利を犯す者には罰がくだされる。裁判をここまで詳細に… 

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2018/05/16

1961年夏、神奈川県の山林で飲食店経営の若い女性の他殺死体が発見された。容疑者は19歳の工員。彼は被害者の妹と駆け落ちしたばかり。妹は妊娠していた。 事件直後の時間に容疑者が山林から出てくるところを目撃した証人もおり、警察は中絶を勧めて対立していた姉と口論になって夢中で刺してし...

1961年夏、神奈川県の山林で飲食店経営の若い女性の他殺死体が発見された。容疑者は19歳の工員。彼は被害者の妹と駆け落ちしたばかり。妹は妊娠していた。 事件直後の時間に容疑者が山林から出てくるところを目撃した証人もおり、警察は中絶を勧めて対立していた姉と口論になって夢中で刺してしまった、よくあるありふれた事件として処理しようとしていた。 容疑者の中学校の恩師は、容疑者の真面目な性格から、知人に彼の弁護を依頼する。 しかし、裁判が始まり証人を調べ始めた時、事件はとても意外な展開を見せ始める… 大岡昇平氏が書いた推理小説。 第二次大戦後、日本の裁判制度が見直され、判事、検事、弁護士の意識も変化を求められていた過渡期という設定。 以前の裁判制度とどう変わったかなどの変化点や、旧制度からやっている検事、弁護士の考え方や、旧制度からの判事と、新制度からの判事が混じっている裁判官側の考え方など、推理小説として事件の真相を追う以上に、裁判制度やそれに関わる人々の意識の変化にも光を当てている。また新制度に対する批判も少し混じっている。 制度上、英米の裁判に比べて日本の裁判は劇的な展開にはならないと言いながら、物語の中ではその地味になりがちな日本の裁判が劇的な展開をみせる。 500ページの長編だが、引き込まれるように一気に読み進めた。

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2018/01/21

リーガルミステリ。 書かれた時代が少し前のため時代がかったミステリになっているが、法廷で弁護士が次々と事実を明らかにしていく模様が非常に面白い。被告が殺人行為を否定していないので裁判の論点は殺意に絞られ、状況の整理と被害者の意識を証人の尋問から解いていくのは正にリーガルミステリの...

リーガルミステリ。 書かれた時代が少し前のため時代がかったミステリになっているが、法廷で弁護士が次々と事実を明らかにしていく模様が非常に面白い。被告が殺人行為を否定していないので裁判の論点は殺意に絞られ、状況の整理と被害者の意識を証人の尋問から解いていくのは正にリーガルミステリの醍醐味。 ただ、最後のオチにももっとカタルシスが欲しかった。あっけなさが残る。

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