武揚伝 決定版(中) の商品レビュー
日本史の授業では淡々とキーになる出来事を時系列で習っただけで、多くの時代小説では新撰組を始めとした志士達の潔くも虚しい奮闘が美談として伝えられているだけで、本書のように大局的に明治維新を紹介している作品に初めて出会いました。 薩摩の策略の卑劣さと過激なだけの長州、彼らの下士官の下...
日本史の授業では淡々とキーになる出来事を時系列で習っただけで、多くの時代小説では新撰組を始めとした志士達の潔くも虚しい奮闘が美談として伝えられているだけで、本書のように大局的に明治維新を紹介している作品に初めて出会いました。 薩摩の策略の卑劣さと過激なだけの長州、彼らの下士官の下品さ、一方で徳川慶喜の優柔不断さと人望がない勝海舟というように、双方ともどっちもどっちという印象ですが、この後の薩長が主流となったままに世界大戦に突入した悲劇からして慶喜がもう少しまともな人物であれば日本の歴史が変わっていたかもしれないと残念な気持ちになりました。 現時点で榎本武揚率いる艦隊を持ちながら土方歳三が何故函館で敗れたのか知らないので、下巻でどのような展開にるのか興味深い。
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■2019/02/27読了。479ページ。 ■釜次郎たちのオランダ留学時代から、彰義隊の上野戦争後のところまで。 ■おたえとの出会いはなし。ペイソスなく、のっぺりとした印象。しかし、いよいよ蝦夷への意志を示す段階になっており、下巻が楽しみだ。
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最新鋭艦「開陽丸」を操り帰国した武揚らは幕府海軍創設に参加。だが世界情勢に背を向け内紛を続ける日の本では遂に幕府が崩壊。苦悩する幕臣榎本だが……。
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