窓から見える最初のもの の商品レビュー
第7回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作。 クリスティー賞とは相性が悪く、今までの受賞作を面白いと思えなかったのだが、この作品はなかなか良かった。 4つの物語が章ごとに平行して進む。それらが最終的にどう重なるかが焦点となる(前書きに書いてあるのでネタバレでは無い筈)。まあ、良く見る...
第7回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作。 クリスティー賞とは相性が悪く、今までの受賞作を面白いと思えなかったのだが、この作品はなかなか良かった。 4つの物語が章ごとに平行して進む。それらが最終的にどう重なるかが焦点となる(前書きに書いてあるのでネタバレでは無い筈)。まあ、良く見る構成ではある。 4つの物語が全く関連が無く見えるのと、文章が手慣れていて読み易いのが良かった。キーワードが一つだけなのが弱いかな? もう少し、「あれっ? これってもしかして?」と思わせる伏線が欲しかったね。
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アガサ・クリスティー賞大賞受賞作。 主に四人の登場人物の物語が、交互に語られつつ次第に繋がっていくミステリ。やや不穏な空気を感じさせられる部分もあるけれど、基本的には穏やかな読み心地でした。とんでもなく大きな事件が起こるわけでもなく、だけど謎を一つずつ丁寧に解きほぐしながら進む感...
アガサ・クリスティー賞大賞受賞作。 主に四人の登場人物の物語が、交互に語られつつ次第に繋がっていくミステリ。やや不穏な空気を感じさせられる部分もあるけれど、基本的には穏やかな読み心地でした。とんでもなく大きな事件が起こるわけでもなく、だけど謎を一つずつ丁寧に解きほぐしながら進む感じの物語は、ゆったりとした気分で読めます。 当然これらがみんな繋がるんだろうなあ、というのは予測していましたが。なるほど、そう来るのかあ。特にみんながみんなすっぱりと謎が解かれるのを目撃するわけではなく、自分の知らないところで誰かが起こした行動のおかげでこういった結末にたどり着けた、という部分になんともいえない優しさを感じました。大きな驚きはないけれど、じわっとしみこむ印象です。 そしてここでも気になる作中作ミステリ。自販機のミステリ、すごく読みたい。
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全く知らない4人の日常ストーリーがラストには一つの物語になるミステリー作品。4人それぞれに謎解き部分があり同時進行で4つの物語を読んでいる感じなのだが、全体的に波がない。丁寧な描写をしているのだが、登場人物に個性が感じられず盛り上がる部分もあまりなかった。きちんとラストはまとまっ...
全く知らない4人の日常ストーリーがラストには一つの物語になるミステリー作品。4人それぞれに謎解き部分があり同時進行で4つの物語を読んでいる感じなのだが、全体的に波がない。丁寧な描写をしているのだが、登場人物に個性が感じられず盛り上がる部分もあまりなかった。きちんとラストはまとまってはいるのだが最後まで静かな波で終わった気がした。
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「4つの物語が重なり合う日常系ミステリ」…ええと、微妙に重なり合いすぎです。でも、読みやすい文章だし丁寧に書かれている感じはよいです。
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半島の先端に建つ心療内科に通い、そこで出会った謎の男子大学生に恋をする相沢ふたば。 早世の天才画家・島崎兵衛の幻の油絵「六本の腕の女」を探し求める藤倉一博。 喫茶店を始める男性客のために物件を探す内、その男性客の家庭の謎に興味を持ち始める不動産業の連城美和子。 何者かによ...
半島の先端に建つ心療内科に通い、そこで出会った謎の男子大学生に恋をする相沢ふたば。 早世の天才画家・島崎兵衛の幻の油絵「六本の腕の女」を探し求める藤倉一博。 喫茶店を始める男性客のために物件を探す内、その男性客の家庭の謎に興味を持ち始める不動産業の連城美和子。 何者かにより自身の行方不明捜索願が出されていたことを知り困惑する御通川進。 同じ街に住む四人の物語、それぞれの前に立ち上がった謎は、静かにひそやかに重なり合ってゆき、新たに切ない別の物語の姿が立ち現れる。 第7回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作の日常系ミステリ小説。 大して重い話ではないので、軽い気持ちで読み進めることができた。しかしだからこそ、読後は特に何も残らない。身体には優しいが味の薄い麺類を長く食べ続けたような感覚。 4つのストーリーがどのように繋がるのか、全体の折り返し地点になっても見えてこなかったので期待したのだが、蓋を開けてみれば全く大したことのない繋がり。驚きも薄ければ、登場人物が手に入れていくものも私には響かなかった。 また後半の種明かしがあまりにもわざと臭い。こんな全然関係ない人に、こんな話する必要ある?といった場面が多々見られて興醒め。 ここまでの期待外れは久しぶりだった。やっぱ売れてる小説が無難なのかなー。
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