CRISPR の商品レビュー
約1ヶ月かけて読む。 遺伝子編集技術 少い手書きの図解がホットする。難しい本だからね。 人類にとっての素晴らし大発見は人類を脅かす恐怖でもある。生殖細胞系の遺伝子研究は一旦開発の速度を落とそうと。 医療からの偉大な発見は表裏一体。今はどこまで進んでいるんだろう。研究を後退させて...
約1ヶ月かけて読む。 遺伝子編集技術 少い手書きの図解がホットする。難しい本だからね。 人類にとっての素晴らし大発見は人類を脅かす恐怖でもある。生殖細胞系の遺伝子研究は一旦開発の速度を落とそうと。 医療からの偉大な発見は表裏一体。今はどこまで進んでいるんだろう。研究を後退させても行けないし。研究者だけでなく多くの人々がこの研究の原点を知るようになるといいですね。
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お勉強用として購入。 クリスパーキャス9の作成までのいきさつは、とても面白いし、胸が熱くなった。 個人的にはダウドナの指導教官が、リボザイムの発見で有名なトム・チェックであったことには驚きました!
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A crack in creation 研究者としての矜恃 研究 好奇心 運営 デュアルユース 膾炙への努力 科学者と一般の対話
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2021/10/17 喜久屋書店北神戸店にて購入。 2022/1/17〜1/25 2020年にノーベル化学賞を受賞したダウドナ博士がどのようにCRISPR-Cas9の発見をしたか、また、その波及効果に心を悩ませたか、について綴った自叙伝。浅学にも名前程度しか知らなかったが、発見の歴史から応用の広さ、倫理的難しさまで非常によく理解できた。
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自分が研究者を目指したのは、医学的基礎研究に基づいた病気の治療をしたかったんだと気づかせてくれた。もう一度研究をしたい気持ちが蘇った。 読んでワクワクした気持ちになった。
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ノーベル賞をとった遺伝子編集技術「クリスパー・キャス9」の発見者の1人、ジェニファー・ダウドナさんが2016年に出版した書籍。 革新的な素晴らしい技術=明るい未来!…ではないこと。それをこの本から知ることができました。もっと一般の人たちも、技術のいい面と悪い面を考える機会がある...
ノーベル賞をとった遺伝子編集技術「クリスパー・キャス9」の発見者の1人、ジェニファー・ダウドナさんが2016年に出版した書籍。 革新的な素晴らしい技術=明るい未来!…ではないこと。それをこの本から知ることができました。もっと一般の人たちも、技術のいい面と悪い面を考える機会があるべきだとも思いました。いい本を読みました。 第1部では、遺伝子編集技術であるCRISPR-Cas9を発見するに至った経緯が書かれていました。もともとは遺伝子編集を研究していたわけではない彼女が、導かれるように小さなきっかけを積み重ねていくうちに、この技術の発見にたどり着いてしまったことがわかりやすく書かれています。 第2部では、発見された技術が、食品(植物・動物)の改良、病原菌の撲滅、病気の治療などにどのように使えるのかを説明(遺伝子ドライブ、ヒト化ブタ、マンモスの再生など)。 そして、その技術に、明るい側面と、暗い側面があること、暗い側面に気づいていくさまが書かれていました。 今までの遺伝子編集技術とは格段の差がある「簡単で正確な」技術(クリスパー・キャス9)は、今後の食料・医療などの分野に大きな期待が持たれる反面、それを利用したデザインベイビーや生物兵器の開発などの倫理的に受け入れがたい(という価値観も人や国によって違うのだが…)方向にも転用される懸念が大きくなる。 原子爆弾の開発と、それが「戦争」という場面で「殺人兵器」として使われてしまった経緯を例に上げて、「クリスパー・キャス9」が同様に恐ろしい技術になりうること…。 この本は、「クリスパー・キャス9」という技術が、どのような技術であるか、どのように発見されたのかという技術的な面を知るためにも十分な本でしたが、それ以上に、この技術の、今後の使われ方に警鐘を鳴らしたいと思っている開発者本人ジェニファー・ダウドナさんの声を、広く伝えたいと書かれた本であることに気が付きました。 研究者が研究者どうしで話していればいい時期は過ぎ、一般の人達に広く知ってもらい、その使われ方の可否を考えなくてはならないフェーズになっているのだと、そのことを一番伝えたかった本なのだと思いました。 … 多くの人に知ってもらうには、この本では難かしすぎると思うけれど、1つのきっかけとして、たくさんの人に知られるような流れができていってほしいと思いました。 この本が書かれたのは2016年。あれから5年が経っていて、その間に、どんなふうに「クリスパー・キャス9」の議論がされているのか知りたくなりました。昨年ノーベル賞をとったことで、解説本などが出てきているのを期待して、ちょっと探してみようかと思います。
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一言で言うと、一般読者向けに書かれた CRISPER Cas9 開発に関する研究紹介+応用技術に対する研究者の見解の構成から成る本。 個人的には大満足。理由は3つ。 1)研究紹介なので概要より詳細に技術を理解できる 2)物語としても面白い 3)Cas9周辺の専門用語も身につけられ...
一言で言うと、一般読者向けに書かれた CRISPER Cas9 開発に関する研究紹介+応用技術に対する研究者の見解の構成から成る本。 個人的には大満足。理由は3つ。 1)研究紹介なので概要より詳細に技術を理解できる 2)物語としても面白い 3)Cas9周辺の専門用語も身につけられる CRISPER Cas9 含め、これからの時代に流行する技術は、より高度な社会還元が期待できる。また、SNSの流行により、個人の表現の自由の幅が広がっている。この二つの状況を踏まえて、畑が違っても概要より一歩踏み込んだ技術理解をして、その上で自身の考えを発言/情報を受信できるようにすることは、個として大事なことだと私は思う。
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ダウドナ先生のノーベル化学賞受賞記念。 これを読んでいると、自分でも遺伝子編集ができそうな気になってくるから不思議だ。 技術的な側面以外にも、人類のあり方に決定な影響を与えるかもしれない技術と倫理との葛藤についてどんな議論がされているのかということも知ることができる。 ダウドナ先...
ダウドナ先生のノーベル化学賞受賞記念。 これを読んでいると、自分でも遺伝子編集ができそうな気になってくるから不思議だ。 技術的な側面以外にも、人類のあり方に決定な影響を与えるかもしれない技術と倫理との葛藤についてどんな議論がされているのかということも知ることができる。 ダウドナ先生も本の中で書かれているが、目的を定めた研究だけをしようとして基礎研究を蔑ろにしていては科学の発展はない。
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DNA編集の画期的な技術CRISPER-CAS9を発見したダウドナ氏自身による、その発見の経緯とこの技術をどう活用するのかを問うノンフィクション。 本書は2017年に発売され、本書の帯にも「ノーベル賞最有力」との表記がありますが、実際にこの功績で2020年にノーベル化学賞を受賞さ...
DNA編集の画期的な技術CRISPER-CAS9を発見したダウドナ氏自身による、その発見の経緯とこの技術をどう活用するのかを問うノンフィクション。 本書は2017年に発売され、本書の帯にも「ノーベル賞最有力」との表記がありますが、実際にこの功績で2020年にノーベル化学賞を受賞されました。 本書は2部構成で、前半は発見に至る研究の流れ、後半はこの技術をいかに活用するべきかという問題提議に充てられています。CRISPER-CAS9の技術的な解説の本はノーベル賞受賞でたくさん出版されると思いますが、やはり開発したご本人による本書は、他とは一線を画すと言って良いのではと思います。基本的には一般向けの本なので著者自身もできる限り簡潔に述べようとされているのでしょうが、それでも内容の半分ぐらい理解できたかなぁ、というレベル。高校で履修する生物の内容ぐらいは知っておかないと読み進めるのは辛いかもしれません。 しかし本書の最も重要な読みどころは後半部分だと思いました。動物、植物を問わずDNAを自由にかつ正確に編集できる技術は、マラリアを媒介しない蚊、気候変動や害虫被害に適応する穀物、感染症への免疫をもった豚、アレルゲンを取り除いた牛乳が取れる乳牛、少ない餌でより大きく育つ肉牛など、現在人類が直面している様々な環境問題を一気に解決できる能力があります。 さらに人間のDNA編集が可能になれば、ALSや筋ジストロフィーなどの遺伝性の難病治療、癌の治療にも応用が可能となり、医療技術を各段に進歩させる可能性を秘めています。さらにこれらDNAの編集を人間の生殖細胞(受精卵)に実施することによって、産まれる前から遺伝性疾患のリスクを取り除く事も可能となります。 しかし、運用を一歩間違うと、持久力の向上、筋肉量の増大といった一種の遺伝子ドーピング、さらにより人間の遺伝子の解析が進めば身長や外観などについて出産前に遺伝子の改変が可能になることも考えられます。 成人の体細胞への適用ではなく、次世代へ影響が蓄積される生殖細胞への適用はどうするべきか。遺伝子を編集した動植物が何かの間違いや事故で自然環境に誤って拡散した場合の影響、軍事的に使用されれば猛毒性のウィルスの開発などのリスクも発生します。 本書でも「本質的によい技術や悪い技術など、ほとんど存在しない。重要なのは、それをどう使うかだ。」と著者が述べているように、人間が完全に制御できない可能性も秘めた技術は、使い方によっては人間の未来をより良くすることも、破滅に導くことも両方の側面を持ちます。CRISPR-CAS9によるDNAの編集技術が持つ潜在的な能力を誰よりも理解している筆者だからこそ、この技術の使い方を広く議論してもらう事の必要性に駆られ本書を執筆したという事が良く分かります。研究自体でも相当多忙を極めているであろう筆者が、それでも敢えて一般向けの本書を執筆した真意は、この技術の行く末を一部専門家だけに委ねるのではなく、広く社会全体で議論して欲しいと思われたからであり、その意味でも本書後半部分だけでも十分に一読の価値ありと感じました。
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遺伝子を短時間で編集できる技術「CRISPR-Cas9」は遺伝子病の治療だけでなく,人間の種の遺伝子の改変をも可能にした。技術そのものに善悪はないが,その利用法について私たちは是非を問い続けていかなければならない。
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