シネマコンプレックス の商品レビュー
クリスマスイブ、シネコンで働く男女の悲喜交々。 連作短編。各章の脇役が、別の章の主役になり、それぞれの視点で見る仕事と人間関係が面白かった。 5年前の事件が気になりながら読み進めましたが、結果5年も引きずることになったことには少しの驚きを感じました。 あの二人なら仕方なかった...
クリスマスイブ、シネコンで働く男女の悲喜交々。 連作短編。各章の脇役が、別の章の主役になり、それぞれの視点で見る仕事と人間関係が面白かった。 5年前の事件が気になりながら読み進めましたが、結果5年も引きずることになったことには少しの驚きを感じました。 あの二人なら仕方なかったのかもと、ラストシーンで納得することにはなりましたが。 「消えない月」のイメージが強すぎたかも。 加藤君と女優の話が好きでした。 また、私も最後はトーキョーは嫌な奴ではないのかもと思いました。
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クリスマスイブ、舞台はシネコン、スタッフたちの一日。章ごとに主人公が変わる短編集。大きな波はないけれど、恋や未来の悩みが綴られる。同じ物事でも登場人物により当然だけれど感情の違いがあり、それが面白く感じました。こういうタイプの人、うちの職場でもいるな〜なんてそういったことでも読み...
クリスマスイブ、舞台はシネコン、スタッフたちの一日。章ごとに主人公が変わる短編集。大きな波はないけれど、恋や未来の悩みが綴られる。同じ物事でも登場人物により当然だけれど感情の違いがあり、それが面白く感じました。こういうタイプの人、うちの職場でもいるな〜なんてそういったことでも読み進められました。シネコンの仕事ってこんな風になってるのねっていうのもあり。派手さはないけれど、悪くなかったです。それぞれのその後、続編みたいなのあるといいな。
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シネマコンプレックス...略してシネコン。 ひとつの施設の中に複数のスクリーンを有した映画館である。 そこで働くスタッフ達のクリスマスイブの一日を描いた連作短編集。 初めての畑野さんの小説でしたが面白かった。 何でもない、でも特別な一日を上手く切り取り、最後まで興味をひっぱっ...
シネマコンプレックス...略してシネコン。 ひとつの施設の中に複数のスクリーンを有した映画館である。 そこで働くスタッフ達のクリスマスイブの一日を描いた連作短編集。 初めての畑野さんの小説でしたが面白かった。 何でもない、でも特別な一日を上手く切り取り、最後まで興味をひっぱってくれる手腕に舌を巻いた。 各短編の主人公は立場も様々。 それぞれに人間関係や将来に悩みを持ち、働いている。 過去のある‘事件’のせいで時間が止まったままのオープニングからのベテランの島田さん。可愛い顔でいじられながらも愛されている大学生の加藤くんの秘密。家に居場所がないと感じている主婦の宮口さん...。 主人公だった人が他の短編では脇役にまわったり、ひとりの人物が他の人の視点から見ると印象や評価がまた違ったり。 見えるものが違うってすごく大切なことだと思う。 それぞれの主人公達はクリスマスイブというこの日にある‘決意’を胸に秘める。 その‘決意’で明るく未来が照らされればいいな、と思った。
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2018/4/6 シネコンで働く人たち。 業務紹介が多くて苦戦。 加藤くんと映画主演女優の話良かった。 そして千秋ちゃんのダメダメ感も胸がキュッとなって良かった。 ただ、ラスト岡本くんの決断に拍子抜けして読み返してしまった。そうなの?!
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シネコンの仕事の忙しさが 文字からビシビシつたわるスピード感。 人間模様にはちょっぴりトキメいたり。 映画好きだし、昔はよく通っていた映画館。 裏側がこんな風だとは! とにかく読んでて楽しかった。 大変そうだけど こんな仕事してみたいわ~。
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特に大きな事件もなく、クリスマスの映画館で働く人間模様を描いた作品。 特に大きな事件はなく、日常なんだけど、そこがリアルで良い。 同じ1日を複数人の視点から描いていて、そこも良い。 同じ1日でも、人によって違う1日なんだよなぁ…あたりまえだけど。 同じ人物も、他人から見たら「...
特に大きな事件もなく、クリスマスの映画館で働く人間模様を描いた作品。 特に大きな事件はなく、日常なんだけど、そこがリアルで良い。 同じ1日を複数人の視点から描いていて、そこも良い。 同じ1日でも、人によって違う1日なんだよなぁ…あたりまえだけど。 同じ人物も、他人から見たら「いい人」だったり「悪い人」だったり。 最近 他人の気持ちを考えられない、他人視点に立てない人が多く感じるから、こういう作品を読んで勉強してほしいなぁ。
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面白かったです。 「いつまでシネコンの業務紹介してるの?」とも思ったけれど、なんとなくは想像できても、「なるほど」と思うところもあり、ためになりました。 最後のページの前のページまでに、あと6行分、何か書き足してくれれば、最高のLASTページになったと思うと残念でなりません。 6...
面白かったです。 「いつまでシネコンの業務紹介してるの?」とも思ったけれど、なんとなくは想像できても、「なるほど」と思うところもあり、ためになりました。 最後のページの前のページまでに、あと6行分、何か書き足してくれれば、最高のLASTページになったと思うと残念でなりません。 6行ずれてたら、本屋大賞候補に挙がるくらい、いい本なんじゃないかな?
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- ネタバレ
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この前読んだ「消えない月」の衝撃が大きかったので、恐る恐るページをめくったが、いつもの畑野作品だったので、ほっとした。 それにしても、相変わらずの緻密な構成。同じシネコンで働く7人の視点で、わずか1日、正確には約10時間の間の出来事を濃密に描き出す。もちろん、それぞれの背負う人生や過去の出来事も含まれているし、この7人以外の人のことも疎かにはされていない。これぞ畑野智美といった印象。 ただ、登場人物が多くて、若干混乱もした。例えば、ストアの加藤君とコンセの菊池君。わざわざ、背の低い加藤君、背の高い菊池君とキャラ分けをしてくれているのだが、途中で混同した。オフィスの千秋ちゃんとフロアの土屋さんも、ちゃんと位置付けを分けて書かれているのだが、その人が主人公の章に来ないと、何となく混同する。こういう登場人物の混同をするというのは、自分の感度が鈍いからか、あるいは、今ひとつ作品にのめり込めていないからなのだろうか。
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そうか、シネコンではそれぞれがこんな風に働いているのか。 映画館でしばらく見ていないけど、映画館の雰囲気は好きだ。 最後の最後がびっくりで泣けちゃいそうだった。 2018.1.31 読了
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クリスマス・イブのシネコンを舞台に、一夜の出来事を7人の視点で語る群像劇。同じシーンも語り手が変われば見え方も変わる。それがアルバイト同士の深すぎず浅すぎない人間関係に重なって「その人が本当はどんな人間かもまた一言では語れない」というメッセージに。特にトーキョーが良い味出してる。
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