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はじめアルゴリズム(1) の商品レビュー

3.7

18件のお客様レビュー

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2020/03/01

一風変わった、数学が主題のコミック。 老数学者である内田豊は、講演に招かれて久しぶりに故郷の島を訪れる。だが講演とは名ばかりで福引やゆるキャラのイベントとの抱き合わせ。真面目に聞くものなど誰もいない。内田は激怒して会場を後にする。 実は内田には、数学を志しながらもテレビ出演で「...

一風変わった、数学が主題のコミック。 老数学者である内田豊は、講演に招かれて久しぶりに故郷の島を訪れる。だが講演とは名ばかりで福引やゆるキャラのイベントとの抱き合わせ。真面目に聞くものなど誰もいない。内田は激怒して会場を後にする。 実は内田には、数学を志しながらもテレビ出演で「天才数学者」ともてはやされたばかりに、肝心の数学への情熱を見失ってしまった過去があった。 さ迷い歩くうちに、かつて自分が中学生だったころ、壁に数式を書きなぐった学校にたどり着く。すでに廃校となり、校舎は荒れていた。壁に残る数式を眺めていた内田は、式が完成されていることに気づく。彼が書いた後、続きを書いた者がいるのだ。独創的でもあるが、メチャメチャな部分もある。しかしそれらには不思議に魅力があった。 校庭を見やると、1人の少年が数式を書き続けていた。 関口ハジメ。小学5年生。 あまりにも自由であまりにも突飛な展開に、思わず内田は問う。「君は数学で何をしたいのだ」 ハジメは澄んだ目で言う。「世界を全部知りたい」と。 こうして老数学者と天才少年は運命的に出会う。 1巻はほんの発端部分である。既刊は10巻まで。 老人と少年の物語は数々あるだろうし、メンター的な存在に導かれていくビルドゥングスロマンというのも数々あるだろうが、さて果たして数学って人に教えられて「成長」していくものかというあたりは少々疑問ではある。 とはいえ、挫折した老人が若き荒削りの天才を見出し、それを磨き上げていこうとする物語はなかなか魅力的なものであるかもしれない。 内田はハジメを自らが暮らす京都へ連れて行こうとする。突然の申し出に戸惑いつつも、ハジメの幸せを思い、葛藤するハジメの母の姿が魅力的。 本作の作者は特に数学に詳しいというわけではないようだが、監修に数学者(三澤大太郎:京都大学理学系研究科、数学・数理解析専攻修了)がついており、作中の数式等は監修者によるものという。 ただ、本作で描こうとしているのは、数学そのものというよりも、数学を通して世界を見たときに、ふわりと、あるいはがらりと、世界の見え方が変わる、不思議な高揚感のように思われる。 数式がわからなくても、論理が追えなくても、偉大な数学者たちが見てきた・見ている世界をちょっとだけ体験できる、そんなところを狙っている・・・のかな。 巻末に、作中に出てくる数学トピックに関する監修者の解説付き。1巻はガロアの群論とフェルマーの小定理。途中までは追えたのだけど、最後の結論でキツネにつままれた(^^;)。でも何となく雰囲気の片鱗は分かったような気がするw

Posted byブクログ

2019/11/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

数学が苦手な人でも、学びたくなっちゃう一冊。 夢に向かって進む少年の成長物語でもあり、親世代にとっては子供の背中を押し、離れて見守る子離れの話でもある。 ひなちゃんの「楽しいことが正解」って言葉に、グッときた。

Posted byブクログ

2019/08/15

【あらすじ】 老数学者・内田豊は出身地である米作島での講演後、ふらりと立ち寄った母校で数字と楽しく遊ぶ関口ハジメ(小5)に出会った。彼は独自の式や考えで、世界を解こうとしていた。雲の動き、木の枝の分かれ方、トンボの翅脈、自動車ナンバー、学級委員決め・・・。ハジメは見えない世界を数...

【あらすじ】 老数学者・内田豊は出身地である米作島での講演後、ふらりと立ち寄った母校で数字と楽しく遊ぶ関口ハジメ(小5)に出会った。彼は独自の式や考えで、世界を解こうとしていた。雲の動き、木の枝の分かれ方、トンボの翅脈、自動車ナンバー、学級委員決め・・・。ハジメは見えない世界を数学で解き明かしたい。読めば、数学が少し好きになる。天才が少し好きになる。世界の見え方が変わってくる。 【感想】

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2019/03/30

数学が好きだったので読みましたが、あまり心は動かなかったかなぁ 心の中で、漫画的な面白さよりも数学的な面白さを期待していたせいかもしれません でも面白いとも思ったので、次巻の展開次第かも。

Posted byブクログ

2018/10/02

著名な老数学者の内田は、学問の上で老いを感じ始めている。故郷の島の廃校となった母校の中学校で、若き日の自分が書き綴った数式が完成されているのを見つける。誰が解いたのか。驚く内田が見つけたのは、小5の少年ハジメだった。 世の中を数式でとらえて考えるハジメ。周囲の人たちは、その才能に...

著名な老数学者の内田は、学問の上で老いを感じ始めている。故郷の島の廃校となった母校の中学校で、若き日の自分が書き綴った数式が完成されているのを見つける。誰が解いたのか。驚く内田が見つけたのは、小5の少年ハジメだった。 世の中を数式でとらえて考えるハジメ。周囲の人たちは、その才能に気付いていないが、内田は自分の住む京都でハジメを育てたいと考え、親を説得する。父親は反対するが、ハジメの中に何かを感じていた母親はハジメに判断をゆだねる。ハジメは、内田に見せられた数学の一端を「面白い」と感じ、もっと知りたいと京都へ行くことを決める。 1巻は、ここまで。もう一人の天才少年・手嶋(小6)というライバルが登場する。ハジメに自分の残りの数学人生をかける意気込みの内田との関係も、これからどうなるのか?

Posted byブクログ

2018/09/25

老数学者・内田豊は出身地である米作島での講演後、ふらりと立ち寄った母校で数字と楽しく遊ぶ関口ハジメ(小5)に出会った。彼は独自の式や考えで、世界を解こうとしていた。読めば、数学が少し好きになる。天才が少し好きになる。世界の見え方が変わってくる。(e-hon)より

Posted byブクログ

2018/02/27

年老いた数学者・内田豊が廃校になっている母校(中学)の壁に残していた数式を完成させた者がいる。関口ハジメ、小5、世界を知りたい為だけに独学で数学にのめり込む少年。ウチダはハジメを故郷の離島から連れ出し、数学の世界へ導こうとする…数学の事なんぞ全く解らなくても、好きなものに集中する...

年老いた数学者・内田豊が廃校になっている母校(中学)の壁に残していた数式を完成させた者がいる。関口ハジメ、小5、世界を知りたい為だけに独学で数学にのめり込む少年。ウチダはハジメを故郷の離島から連れ出し、数学の世界へ導こうとする…数学の事なんぞ全く解らなくても、好きなものに集中するハジメの生き生きとした生命力を感じるだけで面白い。独自の数式を地面に描いているハジメに声を掛けたウチダを問答無用でぶん殴る描写(集中が切れるから)、あそこで掴みはOK的に持って行かれる(笑)

Posted byブクログ

2018/01/19

これも土井さんが教えてくれたマンガ。 テーマは数学。 これもよく考えたというか思い付いたというか……。 マンガ家さんたちの発想の豊かさに、小説は全然追いついていけてないなぁ、ですね。 自分は結局天才ではなかったし、年老いて数学の一線には立てなくなってしまった(数学って若い人のもん...

これも土井さんが教えてくれたマンガ。 テーマは数学。 これもよく考えたというか思い付いたというか……。 マンガ家さんたちの発想の豊かさに、小説は全然追いついていけてないなぁ、ですね。 自分は結局天才ではなかったし、年老いて数学の一線には立てなくなってしまった(数学って若い人のもんなんですよね、ニュートンですら、40歳以降のものはないとききます)と絶望してた老数学者が、自分の故郷の小さな島で数学の天才少年を発見します。 数学はロマンだ、いままで見えなかった世界が見えるようになる方法だ、とよくいわれましたが、かずオンチには全然ピンと来なかった……。 初めて、納得したよ。 なので、これは数学という、わくわくし、血沸き肉踊る冒険小説なんです。 小学校から買い! こういう少数派に情報を届けるのも、司書の仕事ですからね! 2018/01/19 更新

Posted byブクログ