中国外交史 の商品レビュー
中華人民共和国建国から向ソ一辺倒(1949-1956)、中ソ対立から中間地帯論(1956-1964)、反米反ソの革命外交(1964-1969)、反ソ国際統一戦線から「独立自主の対外政策」(1969-1982)、全方位外交(1982-1989)、国際的孤立からの脱却と冷戦後世界への...
中華人民共和国建国から向ソ一辺倒(1949-1956)、中ソ対立から中間地帯論(1956-1964)、反米反ソの革命外交(1964-1969)、反ソ国際統一戦線から「独立自主の対外政策」(1969-1982)、全方位外交(1982-1989)、国際的孤立からの脱却と冷戦後世界への対応(1989-1996)、地域大国からグローバル大国へ(1996-2006)、グローバル大国としての模索(2006-2012)といった章立てで、中華人民共和国の外交の通史。共著なのでそれぞれの章の著者が異なるが、いずれも中国外交の専門家で全体のまとまりもあってよし。
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1949年の建国から2012年までの中華人民共和国の外交史について、その姿勢の変化に合わせて分けた8つの時系列の章にて詳細に語っている。各章に展開を要約した「はじめに」と、まとめと次章へのイントロを記した「おわりに」が必ずついており、議論の方向性が見えやすい他、本文も丁寧に書かれ...
1949年の建国から2012年までの中華人民共和国の外交史について、その姿勢の変化に合わせて分けた8つの時系列の章にて詳細に語っている。各章に展開を要約した「はじめに」と、まとめと次章へのイントロを記した「おわりに」が必ずついており、議論の方向性が見えやすい他、本文も丁寧に書かれており、とてもわかりやすい。私はこのような歴史についてほとんどの事前知識がなかったが、ほとんどの未知の事項について簡潔な説明が付せられており、概ねスムーズに読むことができた。 中国は建国から今に至るまで存在感を示し続けている国であることから、この本の内容は、日本の近現代史を読む上でも重要な文脈的リテラシとなると思う。とても勉強になる1冊だった。
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