あやかし 妖怪 の商品レビュー
女性作家による時代ホラー六篇 ・「四布(よの)の布団」畠中恵『ぬしさま』所収 ・「●(こおろぎ)橋」木内昇 ・「あやかし同心」霧島ケイ『のっぺら あやかし同心捕物控』所収 ・「うわんと鳴く声」小松エメル『うわん 七つまでは神のうち』所収 ・「夜の鶴」折口真喜子『踊る猫』所収 ...
女性作家による時代ホラー六篇 ・「四布(よの)の布団」畠中恵『ぬしさま』所収 ・「●(こおろぎ)橋」木内昇 ・「あやかし同心」霧島ケイ『のっぺら あやかし同心捕物控』所収 ・「うわんと鳴く声」小松エメル『うわん 七つまでは神のうち』所収 ・「夜の鶴」折口真喜子『踊る猫』所収 ・「逃げ水」宮部みゆき『あんじゅう 三島屋変調百物語事続』所収
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妖怪や怪異をテーマに選ばれた、女性作家による時代小説アンソロジー。 六編のトップバッターは「しゃばけ」シリーズから畠中恵、トリは「三島屋変調百物語」シリーズから宮部みゆきと、安心の作品が揃えられているので、読んで損はなし。 他の四編の中では、木内昇が良かった。 やわらかな紀ノ...
妖怪や怪異をテーマに選ばれた、女性作家による時代小説アンソロジー。 六編のトップバッターは「しゃばけ」シリーズから畠中恵、トリは「三島屋変調百物語」シリーズから宮部みゆきと、安心の作品が揃えられているので、読んで損はなし。 他の四編の中では、木内昇が良かった。 やわらかな紀ノ国のことばと江戸ことば、仄暗い蔵の中でのやり取り。どこか寂しく、からりとした、ラストシーンの初冬の空。しみじみ、余韻が残った。 『あやかし○○』『もののけ○○』が、ラノベでもコミックスでも乱発気味だけれど、やはり科学や電気が幅を利かせる前の世界と相性がいいというか、しっくりくるなぁ。
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江戸時代を舞台にあやかしをメインにした、女性作家によるアンソロジー6編。読んだ作品もあったが、木内昇氏は始めましてで、不勉強で直木賞作家さんとは知らなかった。この作品の世界観が凄く好きだった。沢山書かれているので探して読んでみたい。
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江戸時代がよく似合う「あやかし」たちの心優しい6短編 しっとり落ち着いた趣きの味わい深い作品集です (現代の人間の方が余程怖ろしい…) シリーズものは本書で出会って続きを読むのも楽しみになります 江戸で評判、腕の立つ『あやかし同心』のファンになりました
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6人の女性作家による、あやかし時代小説短編集。出版済みの作品を集めたもの。シリーズものが多い。 畠中恵「四布の布団」:しゃばけシリーズ 木内昇「こおろぎ橋」:「化物蠟燭」収録 霜島ケイ「あやかし同心」:あやかし同心捕物控シリーズ 小松エメル「うわんと鳴く声」:うわんシリーズ 折...
6人の女性作家による、あやかし時代小説短編集。出版済みの作品を集めたもの。シリーズものが多い。 畠中恵「四布の布団」:しゃばけシリーズ 木内昇「こおろぎ橋」:「化物蠟燭」収録 霜島ケイ「あやかし同心」:あやかし同心捕物控シリーズ 小松エメル「うわんと鳴く声」:うわんシリーズ 折口真喜子「夜の鶴」:与謝蕪村シリーズ 宮部みゆき「逃げ水」:三島屋変調百物語シリーズ 宮部みゆきさんの時代物は読んだことがないんだけど、とても良かった。三島屋シリーズ、読んでみよう。霜島ケイさんの作品もユーモアがあって面白い。折口真喜子さんは与謝蕪村の俳句を絡めた話で、こちらも気になる。 意外とアンソロジーというのも良いものだな。好みの作家さんやシリーズが見つかりそうだ。
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時代小説アンソロジー。「ねこだまり」から読んでいたが、これが第一弾。なかなか見つからず、やむなくネットで購入。「四布の布団」しゃばけシリーズ。昔は布団は家で作るものだった…なんでもできたんですね。若旦那の推理と思いやりが冴えますね。「蛼橋」よくある怪異話だけど、薬屋さんが出てくる...
時代小説アンソロジー。「ねこだまり」から読んでいたが、これが第一弾。なかなか見つからず、やむなくネットで購入。「四布の布団」しゃばけシリーズ。昔は布団は家で作るものだった…なんでもできたんですね。若旦那の推理と思いやりが冴えますね。「蛼橋」よくある怪異話だけど、薬屋さんが出てくるところが綺麗。「あやかし同心」これってありなの?というとにかく秀逸な前提にやられました。「夜の鶴」昔は子供は本当に弱くてすぐに亡くなってしまったのでしょう。でも、だからといって母の心が悲しくないという事では無いはずで、虫の知らせは逆にきっとあったのでしょう。「逃げ水」さすがの宮部みゆき。本当に話の流れが自然で目の前で事が運んでいるよう。おちかの聞く仕事も面白いけど、神さまが普通に出てくるのが…そしてそれを普通に受け入れられるのが、日本で育ったということか。
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通勤用の図書館本。 今まで何冊も短編を集めた本を読んできたけど、ぶっちぎりで面白かった。 時代小説って和田竜くらいしか読んだことなかったけどこんなにこんなにこんなに面白いのか!新しい扉を開いた気分。 畠中恵から始まり宮部みゆきで締まるこの短編集。6編全てに磐石な筆力とページを捲...
通勤用の図書館本。 今まで何冊も短編を集めた本を読んできたけど、ぶっちぎりで面白かった。 時代小説って和田竜くらいしか読んだことなかったけどこんなにこんなにこんなに面白いのか!新しい扉を開いた気分。 畠中恵から始まり宮部みゆきで締まるこの短編集。6編全てに磐石な筆力とページを捲る手を止められない話のテンポの良さがある。 この短編集に載ってるシリーズもの、読み尽くそう。さっそく図書館で探そうと思う。
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妖怪や、不可思議な出来事を集めたもの。各作者の文章の違いを楽しめました。よくわからない現象に対して昔の人はめっちゃ想像力を発揮してたんだろうなぁと思う。科学が発達して便利になった面もいっぱいあると思うけど、なくしたものもあるんかなぁ。って言っても人間如きがわかってる範囲なんてちっ...
妖怪や、不可思議な出来事を集めたもの。各作者の文章の違いを楽しめました。よくわからない現象に対して昔の人はめっちゃ想像力を発揮してたんだろうなぁと思う。科学が発達して便利になった面もいっぱいあると思うけど、なくしたものもあるんかなぁ。って言っても人間如きがわかってる範囲なんてちっぽけなもの。人類が存在してる限り世界の不思議、宇宙の不思議にチャレンジして欲しいね。僕は永遠の命を手に入れてそんな様子を横から眺めていたい...。
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・四布の布団 :畠中恵 若旦那のキャラがいい。病弱で賢く、イケメン風。ミステリー仕立てになっている。妖怪たちも、若旦那のこと以外に眼中にないのが、可愛い。 ・こおろぎ橋 :木内昇 読み終わって、そういう…、と思った。シックスセンス的な感じだった。うまくできてるなと思う。薬屋の女性が美しい。風景や漆の描写などが美しく、幻想的な雰囲気のある話。 ・あやかし同心 :霜島ケイ 物に宿る魂の物語。探偵役ののっぺらぼうがなんともユーモラスで、いい。ほっと息が抜ける感じがする。女性の簪というモチーフと、女性心という組み合わせもよく、形に想いを込めるのが上手いなあと思った。 語り手がころころと変わるので、のっぺらぼう以外の登場人物の関係性がちょっとわかりづらいところはあった。 ・うわんと鳴く声 :小松エメル 妖怪退治もの。『どろろ』っぽいかなあ。セリフや登場人物たちが少し荒っぽくて、勢いがちょっと強くて読みにくいかなと感じた。でもその鋭さが特徴的な作家さんなんだろうなと思う。若い人は好みかもしれない。 ・夜の鶴 :折口真喜子 芭蕉シリーズ。人情と歌がうまく組み合わさっていて、構成も読みやすかった。丸っこい、可愛らしいイメージを感じた。女の人が好きそう。狸の描写もかわいらしかった。 ・逃げ水 :宮部みゆき 大トリ。久々にこの人の、子どもが主人公の話を読んだが、気丈な女の子がやっぱりうまいなあと思う。 子どもの頃に読んだ作品を思い出して懐かしかった。ミステリー仕立てで、しかもシリーズもの(?)の一部でファンを引っ張り込みやすくしているのも、さすが大御所。やや児童文学というか、子どもでも読みやすい作品になっていた。 全体的な感想: それぞれの作風が少しずつ楽しめていい。宮部みゆきを中心に据えているからか、ただのあやかしというよりは、プラスミステリー(事件解決もの)の作品が多かった。みなさんそれぞれうまいなあと思った。
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6名の女流作家による「あやかし」のアンソロジー。 「あやかし」好きには嬉しい短編集で、クスッとなったり切なくなったりホンワカと温かい気持ちになったり、とても楽しめた。 特に霧島ケイ『あやかし同心』折口真喜子『夜の鶴』宮部みゆき『逃げ水』が良かった。 折口・宮部両氏の短編は再読だったけれど、やっぱりいい。 『夜の鶴』 幼い娘を病で失った母親。 夜眠りにつく前に微かに感じる、小さな寝息と小さな手のぬくもり。 今すぐ目を開けて確かめたい。 けれど確かめたとたん、この愛しい感触が無くなってしまう気がして目を開けることもできず、感触が消えないようにと必死で祈る母親の姿に泣けた。 『逃げ水』 「もう、おまえはオラがいなくなっても平気だな。サヨナラだよ」 お旱さんと平太の絆と、二人を見守る「三島屋」の人達の心意気と温かな眼差しが心地よい。 霧島さんは初読みの作家さんなので、これから追いかけてみたくなった。
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