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逆さに吊るされた男 の商品レビュー

3.5

17件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

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2024/09/27

ランディ節。 自分の目が覚める描写が真骨頂だと思うが、小説でもエッセイでも同じエッセンスなので食傷ぎみ。 悪いのは俺さ。

Posted byブクログ

2021/04/22

オウム実行犯との交流を描いた作品。 サリン事件をなぞりながら死刑囚とのやり取りのでその心情をさぐってゆくが最期まで事件も信者たちの本当の心理はわからないまま。 皆が理解できないから今だに話題になるし研究対象なのだろう。 不完全燃焼の読後感。

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2020/09/28

内容を全く知らずに手に取ったからオウム真理教の話で驚いた。どこまでが事実で、どこまでがフィクションかの境目が本当にわからない。それがいいのか悪いのか、わたしには判断つかないが、あの事件に関わった人たちを狂人集団と捉えるのではなく、人として考える姿勢は興味深かった。

Posted byブクログ

2020/01/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

オウム事件がベースにある半ノンフィクションです。 羽鳥さんが作中何度も誠実なYさんがなぜ犯行をしたのか?と本当にうんざりするほど聞きまくり(うんざり)、Yさんはそのたびに家族や仲間を守るため(自分だけ逃げると殺される恐れがあったため)と答えるのだが、羽鳥さんが全く納得しないのでびっくりしました。 『アンダー・ザ・シルバーレイク』ザ・ノンフィクションを目撃した感じ。

Posted byブクログ

2019/08/17

田口ランディ氏の作品は、本の中で展開する世界と現実世界が入り混じる感覚をいつも受ける。ので、感想ではないけれど、その感覚のなかで生じた出来事を書き残しておきたい。 ・・・・・・・・・ 夕方から非通知で明らかなイタズラ電話が複数回かかってきたのだけど、それを「気持ち悪いな」の一言...

田口ランディ氏の作品は、本の中で展開する世界と現実世界が入り混じる感覚をいつも受ける。ので、感想ではないけれど、その感覚のなかで生じた出来事を書き残しておきたい。 ・・・・・・・・・ 夕方から非通知で明らかなイタズラ電話が複数回かかってきたのだけど、それを「気持ち悪いな」の一言で片付けて非通知拒否設定にすることなく、ただ取っては相手側が卑猥なことを独り言のようにブツブツと話すのをスピーカーフォンで聞き続けた。それはきっと今日が誕生日だという自分にとって少しだけ特別で、その日何が起こったかを記憶しておきたい気持ちがどこか心の片隅にあったという偶然と、昨夜から田口ランディ氏の「逆さに吊るされた男」を読み耽っていて物語の中で主人公が死刑囚に対してその当時の死刑囚の他者からは理解しがたい行為の意図を確認していくというシーンが何度も繰り返されることに無意識的に勝手に状況を重ねてしまったという偶然の重なった結果だったと思う。あとはこんな冗談のようなことをかましてくる人物に思い当たる節が無きにしも非ずだったのかもしれないけれど。最後の可能性についてはこちらが無言になっても話し続けるあたりからさすがに無いことだと判断した。なんだってこのお盆の夕方に見ず知らずの女性にこんな言葉を発し続けられるのかしらと興味も沸いたしそもそもどこで私の電話番号入手したのよとか思いもしたけれどそんなヤボなことを聞いてしまえばあちらの思うツボだと思ったので、ただひたすらかかってくる電話を取っては無言で放置するという相手に電話代がかかる逆イタズラを返してやったら、途中から相手が「もう切っていいよ...」と言い始めてあちらから切るようになった。それでもまたかけてくるもんだからさすがに何か話してみようかとも思ったけれどその勇気も無く、というか途中から読んでる本の続きが気になってしまって電話への興味が薄れてただただ放置してあっちが切るのを待つという行為を繰り返していた。気づけば小一時間ほどそんな攻防が続いて、といってもこちらは何も痛手を負っていないのだが、あちらが根負けしたようでこの不思議なイタズラ合戦は終わったのだけど、それにしてもせっかく本に影響されたのだからうまく会話してみても良かったんじゃないかと若干の後悔もあった。のでせっかくなので書き残しておこうと思ったけど誰かからのいいねやコメントが欲しいわけでもなくオシャレな写真も無いのでとりあえずここかなという思いで書き綴る。まぁそんな誕生日もありだよねもう眠い。

Posted byブクログ

2019/04/29

ノンフィクションとして書いてほしかったと思った。なにが、どこまで本当の話かわからないと結局なにもわからないまま。

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2018/12/31

あの年、1995年は本当にコトが多発した年だった。1月17日の早朝は阪神淡路大震災の揺れで目覚める。居住地にまでは災害が及ばずとも、異様な振動に不吉を察した。そして、3月20日の地下鉄サリン事件。外勤中にラジオで知った。世間が混乱する中、個人的には初の海外出張で中国に渡航して「痩...

あの年、1995年は本当にコトが多発した年だった。1月17日の早朝は阪神淡路大震災の揺れで目覚める。居住地にまでは災害が及ばずとも、異様な振動に不吉を察した。そして、3月20日の地下鉄サリン事件。外勤中にラジオで知った。世間が混乱する中、個人的には初の海外出張で中国に渡航して「痩せる石鹸」を土産に買った。初めてインターネットプロバイダーと契約してダイヤル回線でネット接続し、Windows95を購入するや研修を受けに渡米した。父の胃癌の手術もこの年だ。レヴューになってないが、この本自体もオウム事件に関わった著者の回顧というか懐古録であり、真理には及ばない。

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2018/11/09

これはレビューが難しい。 フィクションとされているが、ほとんどルポの様な小説。 オウムが起こしたサリン事件、私は当時幼く事件に関しての知識を得たのは事件からだいぶ時間が経ってからの事。 とにかく怪しげな団体で、自らオウムの事を知りたいと思ったことは余りない。 本書を読んでかなり...

これはレビューが難しい。 フィクションとされているが、ほとんどルポの様な小説。 オウムが起こしたサリン事件、私は当時幼く事件に関しての知識を得たのは事件からだいぶ時間が経ってからの事。 とにかく怪しげな団体で、自らオウムの事を知りたいと思ったことは余りない。 本書を読んでかなり毒された。 毒されたという言葉が正しいかどうかは分からないけれど、そう言うしかない様な衝撃。 読み進めれば進めるほど団体の信者たちが身近に感じたり、訳が分からなくなったり。 主人公がこれ程にまでオウムの内情にのめり込んでしまったのも何となく理解出来てしまった。 何だか少し危ない読後感。

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2021/09/17

知り合いにある宗教に入信している者がいる。 何かにつけて、会話や行動をその宗教に結び付けるので違和感はあったが、 性格がよく、むしろ親切でいい人なのである。 わたしは仏教でも神道でもどちらでも構わない日本人的無宗教派。 特にうるさく勧誘もしないし、普通の付き合いには差し...

知り合いにある宗教に入信している者がいる。 何かにつけて、会話や行動をその宗教に結び付けるので違和感はあったが、 性格がよく、むしろ親切でいい人なのである。 わたしは仏教でも神道でもどちらでも構わない日本人的無宗教派。 特にうるさく勧誘もしないし、普通の付き合いには差し支えない。 ただ、 終末思想をひたすら信じていてその宗教に帰依していれば、 自分だけは生き延びると本当に思っているのには心底驚いたし、 しかもその他の宗教ではだめだそうで、その自分勝手なその狭さがなんだかうそ寒い。 そんなことを思いながら、 松本サリンや地下鉄サリンテロを起こした「オウム真理教」とは何だったのだろうか? というテーマを採り上げた田口ランディさんらしい切り口の小説を読んだ。 らしいとは、率直で分かり易く、歯切れがいい文章を書く小説家と思っているから。 *** サリンをまいた実行犯死刑因Yとの、10年を超える面会や手紙のやり取りの交流をもとに、私小説風に描いている。 Yもこの作家の本が好きで、死刑因の外部交流者に望まれたのだ。 死刑因Yを拘置所に面会すれば、穏やかで理知的でいい人なのだとわかる作者。 それなら 「オウム真理教」とは何だったのだろうか? なぜテロにまで走ってしまったのか? がわかるのではないかと作家は期待した。 Yとやり取りを重ね、識者に会い、専門書を調べ、脱退者と行動を共にするうちに作家は「オオウム真理」に飲み込まれしまったかのようになる。 かえって拘置所いるYに「大丈夫ですか、もう調べるのやめてください」と心配されるほどになってしまった。 *** また、私の知り合い話に戻るけれども、 その人はあちこち身体が弱い。すぐ寝込む。 アレルギー性も強い。初めはシックハウス症候群だった。その次は芳香剤に息苦しくなった。 そして農薬の弊害を訴えだし、しまいには電磁波過敏症を言っていた。 でも、電磁波なんて今やそこら中に飛び交っているからどーするんだろうと思った。 第一その人はスマホを四六時中使っているのだ。 ドリンク剤だの、石のパワーだの次々と怪しげな(とわたしには思える)対処を自分でしていた。 そしてわたしもその内に症状が出るから、そのドリンク剤や効果があるという石をわたしにもくれる。 わたしは「症状はないし、そういう石だの飲み物は嫌いだから」と断るから、もう勧めすすめなくなったが。 その宗教の集会場に行くと具合が悪くなるようになって、行かなくなったのだけど つながりはほかの方法であるという、それがスマホのアプリなのである。 それにそれにそのひとの宗教のお仲間は同じような症状の人が多いような話!! それって、ほっといていいのか? 話半分に聞いているわたしでも本当に心配になってきて、 「もしかして難病かもしれない」「きちんと医学的に調べた方がいい」と アドバイスするが、お医者さんにはわからないし、いい加減なことされるから行かないという。 「ああ、これなんだなぁ」 何かを信じるということは、その信じたものを外から見られなくなるということ。 *** 『逆さに吊るされた男』というのはタロットカードの絵札12番の図柄だそう。 その図柄はとても奇妙で二本の木に渡した棒に片足を吊るされた男、 手も後ろで縛られて身動きできない。そんなにしていたら死んでしまうだろうに。 「なのに、男はどこか楽しげ。まるで、自らが望んで吊るされているかのように。」​(P145) 作者はそのような意味で思いついて題名にしたという。 この小説にはその他、あっと思うような、ひらめいたような解きあかしがある。 ​松本サリンや地下鉄サリンテロを起こした「オウム真理教」事件は、カルト集団の行き過ぎた事件で、 事件を起こした人々を処罰すれば終わり、ということではない。

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2018/08/18

サリン事件の実行犯との交流の話で ノンフィクション風(?)の話かな?? ちょっとよくわからないけども。 まさか著者がこういった交流をしているとは思わなかった。 今年に死刑が執行されて、気になったので手にとってみました。 サリン事件のことやオウム真理教の他の事件は、 中東の遠い国...

サリン事件の実行犯との交流の話で ノンフィクション風(?)の話かな?? ちょっとよくわからないけども。 まさか著者がこういった交流をしているとは思わなかった。 今年に死刑が執行されて、気になったので手にとってみました。 サリン事件のことやオウム真理教の他の事件は、 中東の遠い国の戦争のように、なんだかわからないけど怖いという漠然としたイメージしかない。 この小説を読んでもやはりわからない。 村上春樹のアンダーグラウンドも読みたくなった。

Posted byブクログ