宇宙探偵ノーグレイ の商品レビュー

田中啓文(著者)

2021/12/23

SFミステリ短編集。奇想天外、常識を逸脱した異境の惑星で発生する不可解な事件。そしてそれを解決するために呼び寄せられた探偵のノーグレイの活躍を描く連作短篇……のはずなのですが。毎回毎回このオチって……（苦笑）。ま、あらすじでも書かれているのですが。ノーグレイ、そこそこ有能なんじゃないかと思うのだけれど。報われなさすぎます。気の毒。
初っ端の「怪獣惑星キンゴジ」からしてやられました。なにこの設定。なにこの展開。なにこの結末。でもまごうかたなきミステリではあるのですよねえ。まともな（というのもどうかとおもうけれど）ミステリを期待しちゃダメですが。驚かされることは間違いないかな。
お気に入りは「輪廻惑星テンショウ」。だけどこれも嫌だなあ。ていうか、どの惑星も行きたくないよ！　どんだけ法外な報酬貰ったって無理だってこれは！　という気持ちでいっぱいでした。つくづくノーグレイが不憫だ……。

2020/07/11

こちらも宇宙探偵、ちょっとリドルフに
似てる設定。
なるほどー、そうゆうことか…って
全部失敗じゃないか…

2018/11/23

田中啓文らしい人を喰った話。
各話の最後で探偵が必ず殺される。
最後の話でパラレルワールドの話題が出る。最初に読んだ時は筋立てに納得していたのだが、読み返しても納得のいく説明的な記述が見つからない。不思議。

2018/06/17

短編が5話。それぞれ宇宙探偵ノーグレイが、宇宙のどこかの惑星で依頼された仕事を引き受ける。よんどころない事情があったりと、同じような展開だが、それぞれの仕事は独特で、独立した話として楽しむように構成されている。こういう構成もありかなとは思うけれど、ちょっとノーグレイが可哀そうすぎる。

2017/12/30

+++
怪獣惑星で発生した人気怪獣の密室殺人。罪を犯すことが不可能な天国惑星で起きた連続殺人。全住民が脚本どおりの生活をおくる演劇惑星で生じた劇中殺人…極秘に事件を解決するために招かれるは、宇宙探偵ノーグレイ!名探偵は五度死ぬ?奇想天外な結末が待つ、宇宙ミステリ作品集。
+++
「怪獣惑星キンゴジ」　「天国惑星パライゾ」　「輪廻惑星テンショウ」　「芝居惑星エンゲッキ」　「猿の惑星チキュウ」
+++

宇宙探偵ノーグレイは、のっぴきならない事情（たいていの場合は多額の借金）によって報酬に目がくらみ、宇宙で起きた事件を操作するために、さまざまな星へと出かけていく。そして、その都度、まあ何とか真相を突き止めはするのだが、生きて帰ることはできずに結末を迎えることになるのである。優秀なんだか間抜けなんだかよくわからない探偵ではある。毎度死んでいるのに、次の話しではまた何事もなかったかのように同じことを繰り返しているのは、最後の章のあれがヒントになっているのだろうか。地球だけでも充分にややこしいのに、宇宙規模でこれ以上ややこしくなるのは御免こうむりたいと思う一冊でもある。

2017/12/02

探偵ものと思って読み始めると(　ﾟдﾟ)ﾎﾟｶｰﾝ
おバカSFとかナンセンスというのを認識して笑うのが正しいのかな？