1,800円以上の注文で送料無料

さくら、うるわし の商品レビュー

3.8

21件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/08/24

霞かかった作風のシリーズだが、今作はやや霞が晴れたような感覚。 とはいえ、今作でも現実とそうでない空間とを行き来する桜蔵とともに、夢見心地になる感覚がいい。 少しずつ変わりつつある父・柾とのやりとりや、弟の千菊の成長が伺え、一作目から年月が経過していることがじんわり伝わる。 桜蔵...

霞かかった作風のシリーズだが、今作はやや霞が晴れたような感覚。 とはいえ、今作でも現実とそうでない空間とを行き来する桜蔵とともに、夢見心地になる感覚がいい。 少しずつ変わりつつある父・柾とのやりとりや、弟の千菊の成長が伺え、一作目から年月が経過していることがじんわり伝わる。 桜蔵自身も妖しいモノに好かれてしまうのを、諦めよりも対峙した姿勢に変わりつつあり、不可思議な事態にも肝が据わり始めているよう。 次は作は桜蔵の自身のルーツを探る長編らしいので大変楽しみ。

Posted byブクログ

2022/01/15

桜蔵はさらに柾との因果に深く絡め取られていく。 出生の秘密についてはシリーズ3作で外堀を埋め切った感があるので、あとはストーリーとして再構築していただけたら嬉しい。でもそれを語るのは野暮のような気もする。桜蔵も察して(そこで黙るのが女たる由縁…)探るつもりはなさそうだし。 女系一...

桜蔵はさらに柾との因果に深く絡め取られていく。 出生の秘密についてはシリーズ3作で外堀を埋め切った感があるので、あとはストーリーとして再構築していただけたら嬉しい。でもそれを語るのは野暮のような気もする。桜蔵も察して(そこで黙るのが女たる由縁…)探るつもりはなさそうだし。 女系一家で千菊が心身・性癖ともに健やかに育ちそうなのは、桜蔵が(女)として宿縁を引き受けているからだろうなあ。

Posted byブクログ

2021/09/30

似たようなパターンが繰り返されるので、ちょっと飽きて来たかな…現実の人間同士のお話の方が好きだったりする。

Posted byブクログ

2021/03/01

左近の桜、シリーズ読破です。長野先生の作品をほぼ30年ぶり!に読みました。当時、自分が青すぎて、妖艶な世界についていけず、読まなくなってたんですが、久しぶりに読んだら、とてもすんなり入ってきました。やっと、追いついた? 桜蔵の謎は全然解けてないですが、謎は謎のままというのが、好き...

左近の桜、シリーズ読破です。長野先生の作品をほぼ30年ぶり!に読みました。当時、自分が青すぎて、妖艶な世界についていけず、読まなくなってたんですが、久しぶりに読んだら、とてもすんなり入ってきました。やっと、追いついた? 桜蔵の謎は全然解けてないですが、謎は謎のままというのが、好きなところです。続きがでたら、また読みたいですね。

Posted byブクログ

2019/07/13

掲載誌が変わってからの方が断然面白い。 さくらが向こうの世界に引き入れられがちな性質なのは変わらんのやけど、これまでの話みたいに、向こうのものがさくらを連れていきたいとか一緒になりたいとかそういう強引な感じではなくて、どこかの誰かの物語をかすめていくような雰囲気がよかった。豪雨の...

掲載誌が変わってからの方が断然面白い。 さくらが向こうの世界に引き入れられがちな性質なのは変わらんのやけど、これまでの話みたいに、向こうのものがさくらを連れていきたいとか一緒になりたいとかそういう強引な感じではなくて、どこかの誰かの物語をかすめていくような雰囲気がよかった。豪雨の話のばーさんみたいな、あからさまに怪しいばーさんキャラもよかった。 まださくらの秘密が明かされておらないのでこのシリーズ続くんやな。

Posted byブクログ

2018/09/17

左近の桜シリーズ3作目ですね、桜蔵が大学生になっている・・・。 そして相変わらず男(らしい)あやかしに言い寄られて寝まくっとる・・・。 登場する男がだいたい男色なんだよな、さすが長野まゆみ先生だよ。 台詞回しが毎度卑猥でスゲ~~ってなる。 清先生がどう考えてもオイオイ・・・なのに...

左近の桜シリーズ3作目ですね、桜蔵が大学生になっている・・・。 そして相変わらず男(らしい)あやかしに言い寄られて寝まくっとる・・・。 登場する男がだいたい男色なんだよな、さすが長野まゆみ先生だよ。 台詞回しが毎度卑猥でスゲ~~ってなる。 清先生がどう考えてもオイオイ・・・なのに出番こんだけなんかい!っていう・・・でもそうだった・・・長野まゆみ先生といえばそういう作風だった・・・オアズケ作風・・・。 あと警察官のお兄さんが女装するタイプの男色だって分かったときはさすがに震えた。骨董屋の若旦那何者やねん・・・。 また姉貴の旦那に横恋慕かましてる弟出てきた・・・長野まゆみ先生・・・好きなんだな・・・。 そりゃ桜蔵もこんな普通に父親の愛人(男)に会ってたら感覚狂うわな・・・とも思うよ。 わたしはそれを平然と受け入れてニコニコしてるゴージャスな美女・遠子母さんが好き・・・。

Posted byブクログ

2018/08/29

少年アリスに続いて、長野まゆみさんの御本2冊目。前作は読んでませんが、今作だけでも楽しめる短編集でした。 独特な世界観や時間軸、細かく繊細な描写、冷たく妖しい雰囲気など、長野まゆみさんらしくて読み進める毎に一気に惹き込まれます。 巻き込まれる物事の解決を求めてはいけない本。不思...

少年アリスに続いて、長野まゆみさんの御本2冊目。前作は読んでませんが、今作だけでも楽しめる短編集でした。 独特な世界観や時間軸、細かく繊細な描写、冷たく妖しい雰囲気など、長野まゆみさんらしくて読み進める毎に一気に惹き込まれます。 巻き込まれる物事の解決を求めてはいけない本。不思議な夢でも見ているかのような、そんな感覚で読む本です。前作も買おうと即決するほど時間を忘れて本の雰囲気に浸れました。

Posted byブクログ

2018/07/15

「左近の桜」「咲くや、この花 」に続くシリーズ3作目。 まさか前作から8年経った今、新しい続編が読めるとは思わなくて本当に感動…。 大学に進学した桜蔵だけれど、この世ならざる厄介なモノを“ひろう”体質はそのまま。気付けば彼方此方と夢と現の境界を振り回されてしまう。今回は特に場面...

「左近の桜」「咲くや、この花 」に続くシリーズ3作目。 まさか前作から8年経った今、新しい続編が読めるとは思わなくて本当に感動…。 大学に進学した桜蔵だけれど、この世ならざる厄介なモノを“ひろう”体質はそのまま。気付けば彼方此方と夢と現の境界を振り回されてしまう。今回は特に場面の転換や時間軸、主観の入れ替えなどが頻繁で、一体何処からが現実の出来事で、どこからが夢なのかがわからなくなってしまう。 けれども、読み進めていくうちにその現象から視える人々や建物の風景などが思わぬところで繋がり、辻褄が合ってくるように感じる。想像次第では、桜蔵の目を通してもう一つの物語を見ることが出来る。そんな、蜃気楼のような不思議な短篇集でした。 久し振りにこう言った感覚を味わえて、何だか懐かしい気持ちにもなりました。左近シリーズをまた1作目から読み返したい…!

Posted byブクログ

2018/06/08

犬に姿を変えられたつくろい師、死者の衣を剥ぐお婆、曰くつきの私家版の稀覯本…霊界の異形のものたちとの交わりを円熟味増す筆で紡ぐ、甘美で幻想的な異界への誘い。陶酔感あふれる「左近の桜」シリーズ第3弾!

Posted byブクログ

2018/04/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

素晴らしかった。 今回も不思議な出来事と艶が混じりこんだ本当に美しい本。 上等な懐石料理(ただし振る舞うのは山奥のみ知らぬ料理屋、なので美味しいのに何かか分からない)を頂いた感じ。 そして千菊が成長してるのが寂しいな嬉しいことではあるけど。 日文ちゃんもっと絡みあると思ったけどなかった

Posted byブクログ