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科学の本質と多様性 の商品レビュー

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2018/12/12

現代科学のフランスの第一人者である著者による、科学とは何であるかについて書かれたものです。同じような発明でありながら、科学的な発明とは。偶然ではなく、職人芸でもなく、誰でも手順と資材があれば再現できる発明であること。よく考えると、そうでない発明でも十分に稼ぐことができるし、参入障...

現代科学のフランスの第一人者である著者による、科学とは何であるかについて書かれたものです。同じような発明でありながら、科学的な発明とは。偶然ではなく、職人芸でもなく、誰でも手順と資材があれば再現できる発明であること。よく考えると、そうでない発明でも十分に稼ぐことができるし、参入障壁も作りやすい。しかし、それでは大きくなれない。そして、だからと言って科学があればそれで良いのでもなく、科学的でないところから法則を見付け出し(そこに数学という大きな科学の発明がありました)、それを使って技術が新しい世界を作り上げて行く。そういう相互作用が世界を作っているということが、本書を読んで何と無く見えてきたように思います。 例えば電子レンジのように、使い方は分かるけど、どうやって作られているのかは分からないものに囲まれている現代に生きている私たちにとっては、知っておかなければならないことが書かれていると感じました。 なかなかに骨太な内容でした。何度かしっかり読んで理解しなければならない本だと思います。

Posted byブクログ