ルーヴルの猫(下) の商品レビュー
松本大洋というマンガ家が、なぜか、わたしんちではブームです。なにがいいのかよく分からないのですが、雰囲気がいいのでしょうね(笑)とか前巻の感想に書きました。で、フランスあたりの猫の話だったのですが、まあ、猫の話だからというわけではなくて、松本大洋という人に、何故惹かれるかが気に...
松本大洋というマンガ家が、なぜか、わたしんちではブームです。なにがいいのかよく分からないのですが、雰囲気がいいのでしょうね(笑)とか前巻の感想に書きました。で、フランスあたりの猫の話だったのですが、まあ、猫の話だからというわけではなくて、松本大洋という人に、何故惹かれるかが気になって読み終えましたが、まあ、やっぱりわからなかった(笑) ブログとかにも書きました、よろしければ覗いてみてください。 https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202205020000/
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大人向けのファンタジー漫画。 いつか子供にも読ませたい。 寒くてくさくてうるさい世界で もう少し生きていたい って思った。
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絵本のような、ファンタジー。 猫のこと、すごくリアルで、寝る前に読むのが 楽しかった。 終わっちゃったよん
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(01) 館があっても家がない.家がないから愛がない.が,そのような典型的な舞台や関係を嫌った猫たちがコマからコマへと飛び回っては縫うようにニュウ(ニャー?)と現われ,コマの外へ,コミックの外へと消えていく. コミックの外は,絵の中であるかもしれない.絵画に生きる女性や男性も現れ...
(01) 館があっても家がない.家がないから愛がない.が,そのような典型的な舞台や関係を嫌った猫たちがコマからコマへと飛び回っては縫うようにニュウ(ニャー?)と現われ,コマの外へ,コミックの外へと消えていく. コミックの外は,絵の中であるかもしれない.絵画に生きる女性や男性も現れる.絵画に興味のない館関係者もいる.そしてオーバーユースやオーバーツーリズムの問題に軽く触れつつ,多くの多様な人間たちが訪れる美術館も描いている.人物たちには帰るべき家もあり,育むべき愛もあるはずであるが,そのような気配は,この漫画からは感じられない.少年漫画や少女漫画には愛がなくても普通は家が描かれる,青年漫画には家がなくても愛や性愛がどこかに感じられたりもする.家や愛を欠き,暴力といえる暴力や戦闘もないこの作品は,どのような漫画の範疇にあるのだろうか.あるいは漫画の範疇にあるのだろうか. 黒と白という対比は,白黒漫画という作画だけでなく(そして装幀やコマの外の白黒だけでもなく),作劇や物語としても著しく見えている.そして白と黒の二極以上に,その間にあるトーンが美しい.版画を思わせるようなペンの線描によるテクスチャ(*02)のほかにも,鉛筆や水彩の滲みを利用したと思われるタッチには,西洋の油絵の技法への東洋的な批評が読み取れるのかもしれない.そして枠線は相変わらず震えていて,それほど過激なコマ割りがあるわけではないし,各コマのアングルや構図は古典すら感じさせる. 黒と白という点では,セリフのための白い吹き出しの中にある黒い文字は,漫画的にコントラストが際立っているが,そこには人物や猫たちの声や泣き声だけでなく,吹き出しの外に擬音として処理されそうな雑な音たちが吹き出しに詰まっていることもある. 近代以前の美術館の展示がそうであるように,漫画も絵の羅列であるが,鑑賞者や読者はいつもこちら側にいる.はずであるが,眺めて,読んでいるとき,こちら側を忘れてしまうこともある.「絵入り」とまではいわないまでも作品に没入した体験は,誰しもが持っているはずである.そのとき,わたしたちは,登場人物にもなれるし,猫にもなれる.そして猫人間にも慣れるはずである. ある種の漫画やルーブルに展示された絵画が秘めている可能性は,わたしたちを想像の極限にまで誘い,漫画家や画家や修復士たちは,そしてガイドも(おそらく夜警も).その局面で天使のように遊ぶ人たちである.本作の作者が使う黒色と白色とその中間色は,読者と作品とを色分けするためにあるのではなく,混ぜこぜに,綯い交ぜにするためにある.本作の読後に読者はきっとルーブルに訪れたくなる.もしかすると私たちが訪れたくなるのは,猫のいるルーブルかもしれない. (02) クモのサングラスに描かれた複眼の数々の小さな丸印も印象的である.クモの巣は唯一の家的な家ともいえるが,その網目のほかにも,市松模様やヘリンボーンのパターン,20世紀のルーブルへの追補となるピラミッドや舗装に与えられた方形グリッド,建物の眼としての窓の羅列,美術の世界への窓としての額縁,空の穴としての星,そして人間,猫,犬,鳥,人形の馬たちが有する両眼の大群は,漫画の背景や人物に当然のものであっても当然ではないものに見えてもくる.ゆきのこは両眼のクローズアップ(*03)で美術館に登場し,両眼のクローズアップとともに美術館から退場する.故に猫の対象の隻眼や,レジェンドの修復士の人工的な片眼が意味を放ってくる.空の眼や絵画が宿した黒い穴も忘れ難い. 美術館の外部のテクスチャが消える雪の積もった日,物語はまたひとつ転がりはじめるのだが,時間と世界をつなぐ丸い懐中時計がまた取り戻されるまでの展開はどう捉えたらよいのだろうか. (03) クローズアップは続かず,室内や建物の外観,都市の鳥瞰や風景への視線へと切り換えられ,透視や消失点が効いた構図は眼を奥へ奥へと,先へ先へと誘いもする.猫の自在な出現や行動のふらふらとした軌跡は,硬直しがちな直線から視線を解放してくれてもいる.しかし,動物も含めた物の影や,描かれた物,彫られた物がここに組み合わされるとき,既視,記憶,迷路などへの閉塞も対比的に印象づけられている.
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とうとう絵の中の世界に入ったゆきのこ。その昔絵のなかに入ったアリエッタと出会うが、現実の世界に戻ってくる、アリエッタの弟へ渡す時計を持って。 現実の世界でようやく成長したゆきのこは、ルーヴルから旅立っていく。 ふう、…
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松本大洋と猫とルーヴル美術館、となれば読まないわけにはいかない組み合わせ。 人間たちの世界と猫たちの世界を自由に行き来しながら、ある秘密へと近づいていく物語。 ファンタジーであり、ミステリーでもある、大人向けのおしゃれな童話的漫画です。 漫画の絵、なんだけどすごく質が高い。 言葉...
松本大洋と猫とルーヴル美術館、となれば読まないわけにはいかない組み合わせ。 人間たちの世界と猫たちの世界を自由に行き来しながら、ある秘密へと近づいていく物語。 ファンタジーであり、ミステリーでもある、大人向けのおしゃれな童話的漫画です。 漫画の絵、なんだけどすごく質が高い。 言葉にしがたい感情を表した、猫や人の表情にハッとさせられます。 特に子どもを描かせたら天下一品。擬人化した「ゆきのこ」(猫側主人公の小さな白猫)の可愛さと言ったら! どのページからも漫画としての表現を存分にいかしつつ、新たな可能性を追求し続ける姿勢が伝わります。 すごくよかったけど、個人的には『竹光侍』超えならず、なので星4つ。
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ルーブル美術館に住むネコ達をちょいと擬人化した話がなぜこんなにも素晴らしいのか、、、松本大洋だから、としか言いようがない。
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