零落 の商品レビュー
初浅野いにお作品。ずっと気になっていた先生。ほろ苦な、大人のための漫画だったなぁ。哀愁。置いてきたもの、あの時の無鉄砲さを思い出したりして、ちょうど中年ど真ん中の自分に刺さったなぁ。物を創る人たちは皆孤独だ。
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2017年、「ビッグコミックススペリオール」に連載された、浅野いにおの私小説風(でも多分創作)純文学系漫画。つまり、長期連載が終わったあと、そこそこ有名な漫画家が、次の連載を始めるまでのウジウジ悩む姿が、延々と1巻かけて描き出される。 多分浅野いにおが、2年間も漫画を中断したこ...
2017年、「ビッグコミックススペリオール」に連載された、浅野いにおの私小説風(でも多分創作)純文学系漫画。つまり、長期連載が終わったあと、そこそこ有名な漫画家が、次の連載を始めるまでのウジウジ悩む姿が、延々と1巻かけて描き出される。 多分浅野いにおが、2年間も漫画を中断したことなんて一度もない。いつも少し世界を斜めから見ていて、漫画界全体で自分の特異な位置づけと、「売れるストーリーライン」を、何よりも把握している。だからこそ、最新作が前後編の大作アニメにまでなったのだ。そういえば「ソラニン」(宮﨑あおい主演)も実写映画化されたっけ。うん、あれはいい映画だった。 でも、新人アシスタント時代、猫目の女の子から、わけわかんない言葉で、批難されたことは、本当にあったことのように思えて仕方ない。 「あなたは才能がある人です。私はとても尊敬しています。それと同じくらい、私はあなたが怖いです。」 「漫画に対していつも真剣で、ひたむきで、それが正しい事だと思ってる。自分に夢中で、他人の気持ちを考える余裕なんてないんでしょうね……」 「……だからあなたはいつだってそう。周りの人間を当然のようにないがしろにしてしまう。」 「…先輩。あなたが漫画を描き続ける限り、あなたが漫画の夢を諦めない限り、あなたは誰かを傷つけ続ける。」 「死ぬまでひとりぼっち。」 「だって先輩はこの世の中で、漫画家が1番偉いと思っているから。それでもあなたは、前に進んでしまうんでしょうね。」 最後の言葉にかぶせて、主人公の独白が入ってくる。 ……彼女のその言葉によって、自分の人生がやすやすと予言されてしまったような気がして、…… ……あのとき、力ずくでも、その言葉を訂正させるべきだったのだ…… 勿論、これは私小説風漫画を借りた、あるテーマを持った普遍的な作品である。何故そう言えるかというと、ほとんど80%同じ言葉を、私も女の子から言われた事があるからである。 3月、岡山市一箱古本市で手に入れた本の1冊。えっ?!この作品、映画化(斎藤工主演)されてんの?
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最後の彼の顔。 天才とサイコパス、 偉人と事件などを起こす人間は紙一重 狂気的なものがあるから多くの人間を惹きつける。 ビジュアルも浅野さんにそっくり
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あれ?どうして僕これ読んでるんだろ? とふと思い出したぐらい。僕が今まで接したことのない部類の漫画だった。 むしろ漫画というよりサイコミステリー? と思ってしまうぐらい、人の心理描写が主な ユニークな漫画だった。 故に、好きか嫌いかよりも。純粋に楽しいから楽しくないかで読む読まな...
あれ?どうして僕これ読んでるんだろ? とふと思い出したぐらい。僕が今まで接したことのない部類の漫画だった。 むしろ漫画というよりサイコミステリー? と思ってしまうぐらい、人の心理描写が主な ユニークな漫画だった。 故に、好きか嫌いかよりも。純粋に楽しいから楽しくないかで読む読まないが決まる作品だなぁ。 と言う印象◎つまり逆を返すと漫画と言う立ち位置の絵柄は嫌味なくスッと入ってくる。と言うこと。 あ、そう言えば!読み始めたきっかけが明日観にいこうと思ってる映画マイスイートホームにあったこと、この映画監督の斉藤工氏にあったことを思い出した。 まぁ、不思議な作品
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暗い… だけれども、産みの苦しみが十分伝わってきた。 生きづらさも。 そしてそういう人だからこそ、その人にしか生み出されない作品を作ることができるのだなと思った。 最初から最後まで、息苦しいような作品。 唯一無二だと思う。
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この漫画家さんをきちんと読んでないのであまりわからないが、いろいろ読んでいかないとよく分からない気がする 絵はきれいでストーリーも面白かった テーマは?仕事について?
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映画を観たくて、この原作を買った。 漫画を読むことすら久しぶりだ。 わたしが浅野いにおを好き、というより、浅野いにおを好きな男の人を、わたしは好きになりがちだ。 だから、いつも浅野いにおを読む時はだいたい「あの人の頭の中はどうなっているんだろう、あの人は何を考えているんだろう」...
映画を観たくて、この原作を買った。 漫画を読むことすら久しぶりだ。 わたしが浅野いにおを好き、というより、浅野いにおを好きな男の人を、わたしは好きになりがちだ。 だから、いつも浅野いにおを読む時はだいたい「あの人の頭の中はどうなっているんだろう、あの人は何を考えているんだろう」という気持ちで、読む(『おやすみプンプン(2)』レビュー参照)。 そして、「ああ、あの人はわたしのことなんて全く見てなんだろうな」と思って、凹む。病む。 今回は原作を読むタイミングと、あの人の頭の中はどうなってるんだろう案件が偶然、重なった。 映画のために買った原作が、別の意味を持った。 「わたしはこの人を好きだけど、この人にとってわたしは完全に友達なんだな」とわかって、落ち込んで、一人お酒を飲んで、深夜。 誰がどう見たって最悪のシチュエーションだ。挙句の果てに彼は浅野いにおが大好きなんだから。 何をしたって浮上しないメンタルの状態で、深夜に、この作品に手を出した。 案の定、最悪だった。 いつもの「ああ、あの人はわたしのことなんて全く見てないんだろうな」に「ああ、あの人は誰かと一緒に生活するつもりもないんだろうな」が加わって本当に最悪。 映画を観るために手に取ったのに、その気持ちを原作を読むことで削がれるって、何。 しかも、一緒にこの映画観に行こう、って言ってたのに、たぶんそれもなくなったし。 まじで、何。 そしてまだ、怖くて『おやすみプンプン』も最後まで読めてない軟弱者。 ほんと、何。 まじで最悪なんだけど。 (※この作品も、いにお先生も悪くありません)
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浅野いにおさんの漫画は大好きなので、 そもそも飽きずに最後まで楽しめた。 ちふゆ、可愛かったね。 漫画家、何かを作り上げる人の葛藤がよくわかる作品。 だし、ビジュアルも浅野さんに似てるから、完全に浅野先生のほぼノンフィクションだと思って読んだ。 浅野さんの漫画のファンだから...
浅野いにおさんの漫画は大好きなので、 そもそも飽きずに最後まで楽しめた。 ちふゆ、可愛かったね。 漫画家、何かを作り上げる人の葛藤がよくわかる作品。 だし、ビジュアルも浅野さんに似てるから、完全に浅野先生のほぼノンフィクションだと思って読んだ。 浅野さんの漫画のファンだから、そういう意味でも面白かった。
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何を書いてもわかってないと言われる気しかしないけど自己満の記録として どんぐらい本当のことなんだろうかとか思ったけどそれももう野暮なのかな 表現者として他人を認めたら終わりみたいな事はよく言われるけど、誰に認められたらいいとか売れたらいい訳でもないし、終わりはないから苦しいな...
何を書いてもわかってないと言われる気しかしないけど自己満の記録として どんぐらい本当のことなんだろうかとか思ったけどそれももう野暮なのかな 表現者として他人を認めたら終わりみたいな事はよく言われるけど、誰に認められたらいいとか売れたらいい訳でもないし、終わりはないから苦しいなと、自分は漫画や映画や小説やら好きなものはいっぱいあるけど作り手になりたいと思わなかったのは、才能があると思わなかったというのはあるけど、こういう事を考える事が嫌だと思ったからなんだろうなとか思った。 ちふゆが魅力的映画の字幕の話好き
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個人的に芥川賞の本って究極に主人公の心が分かる本が選ばれるもんだと勝手に思ってるんですけど、小説だったら芥川賞取れてたんじゃないかっていうくらい主人公のこと考えさせられる漫画でした。 浅野いにおさんの作品の中で1番素直な気がして1番好き。
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