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スチーム・ガール の商品レビュー

3.4

15件のお客様レビュー

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2018/01/03

19世紀後半のアメリカ北西部の港町をモチーフにしたスチームパンク小説。 ラピッド・シティの高級娼館モンシェリで働く主人公カレンが、別の娼館から足抜けしてきたインド人の美少女プリヤをかくまうところから物語は始まる。 カレンはプリヤに一目惚れしてしまい、プリヤのために彼女の妹を救出し...

19世紀後半のアメリカ北西部の港町をモチーフにしたスチームパンク小説。 ラピッド・シティの高級娼館モンシェリで働く主人公カレンが、別の娼館から足抜けしてきたインド人の美少女プリヤをかくまうところから物語は始まる。 カレンはプリヤに一目惚れしてしまい、プリヤのために彼女の妹を救出しようとして……っていうお話。 スチームパンク小説なので、いろいろなアナログガジェットが登場するんだけど、なかでも注目はカレンが乗り込む甲冑型ミシン!(いったいどんな構造なのー?) この小説の世界では、甲冑型の機械っていうのはごく普通の工業製品で、甲冑型ミシンもそのひとつ。 ただ、モンシェリのミシンは、カレンの仲間にしてマッドサイエンティストのリジーが改造して汎用的な動きもできるようになっちゃってる、っていう胸熱なガジェットなのだ。 敵方のバントル一味は、もっと強烈というか悪辣なガジェットを持っているんだけど、ネタバレになっちゃうからここでは内緒。 そのほかに自動調理機や手術機(なぜ娼館にあるのかは察して……)なんてのもごく日常的な道具として利用されていて、ガジェット好きにはたまらないかも。 とはいえ、ガジェットよりも活躍するのが実は馬だったりする、というのもこの小説の面白いところ。 馬に寄せるカレンの愛憎が、物語を前に進めていく大きな要素になってるんだよね。 もちろん、クライマックスではガジェット同士が盛大にドンパチしてくれるから、スチームパンクの王道?は外れていない。 ハッピーエンドで終わるし、敵方もロクでもないやつらばかりなので、スッキリと勧善懲悪エンタメとして楽しむことができる。 ところで、ラピッド・シティの特徴でもある新道っていうのが絵的によく分からなくて、情景がうまくイメージできなかったんだけど、訳者あとがきでシアトルにそういうのがあった、って書いてあったからググッてみた。 観光名所になっているシアトルの地下街(Seatlle Underground)がそれで、画像を見てから小説を読むとラピッド・シティの街並みがうまくイメージできるんじゃないかな。

Posted byブクログ

2018/01/01

一昔前の香りのする近未来のアメリカ,サンフランシスコのようなラビッド・シティを舞台に、娼婦のカレン達が自分たちを守り闘う友情あり恋愛ありの物語.縫い子やミシンというありふれた言葉と少し違った働きをする物に始めは慣れなくてわかりずらかったりするが,少女達の生命力溢れる姿に引きずり込...

一昔前の香りのする近未来のアメリカ,サンフランシスコのようなラビッド・シティを舞台に、娼婦のカレン達が自分たちを守り闘う友情あり恋愛ありの物語.縫い子やミシンというありふれた言葉と少し違った働きをする物に始めは慣れなくてわかりずらかったりするが,少女達の生命力溢れる姿に引きずり込まれた.

Posted byブクログ

2022/01/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトル通り、スチームパンク×少女たちの物語。なのだが、思ったよりもスチームパンク(SF)要素は少ない。キャラクターはどのキャラも魅力的で、ストーリー後半は怒涛の展開、まさに冒険活劇といった印象。終盤のカレンとイリヤの関係性がとてもよい。あとは、縫い子という表現が新鮮で面白かった(縫い目を解かせる、試着する、などが印象的)。あとはダイナマイトを差し込む(比喩ではなく)も笑った。 SFというよりは、アクション、そして少しの百合の要素が強いような感じ。

Posted byブクログ

2017/11/17

内容紹介が気になったので購入。 東京創元社のメルマガでチェックした時はもう少し大人しめの内容かと思っていたが、けっこう派手な内容だったw 割と若い読者を想定しているのかな〜という感じ。

Posted byブクログ

2017/10/25

盛りだくさんな内容で面白かった。思ったより派手なアクションシーンが多かった。縫い子が娼婦の隠語なのは知らなかった。(そこから、という感じだが……。) 街並みの描写が雑多で魅力的。

Posted byブクログ