「文系力」こそ武器である の商品レビュー
■要約 「文系であることに自信を持てない文系人間」が世の中に溢れている。このことに問題意識を持った著者が「文系力」とは何かを語ることによって、文系人間の生きる道を示しているのがこの本。 文系は理系に比べ専門性が薄いものの、多様な本を読み様々な経験を積むことによって「相場...
■要約 「文系であることに自信を持てない文系人間」が世の中に溢れている。このことに問題意識を持った著者が「文系力」とは何かを語ることによって、文系人間の生きる道を示しているのがこの本。 文系は理系に比べ専門性が薄いものの、多様な本を読み様々な経験を積むことによって「相場」を知り、「勘」を養うことができる。また「雑談力」「再生要約力」「質問力」に優れているため、話し合いを円滑にするなど管理・経営者に向いている面がある。 反対に、読書をまったくしない・積極的に話せない・言語能力に乏しいようであっては文系人間ですらなくなってしまう。理系に比べ専門性がない分、そのような能力を保持している必要がある。 ■感想 「文系」と言われると本書冒頭に書かれている通り、「数学が苦手」というネガティブな印象を自他共に抱いている人が多い。 しかしこの本を読んでみるとむしろ文系にできることの方が多いように見えてくる。専門性がなくともジェネラリストとして多種多様な場面で活躍することができる。 ここで自分が大事だと感じたのは、100%文系(理系)の人がいるわけではなく、どちらの面がより強く出ているかということ。 文理系と言われる心理学や経営・経済学をはじめ、体育系や芸術系の方がどちらよりの人間なのか、プロフェッショナルタイプなのかジェネラリストタイプなのか冷静に分析することができる。また同じような業界でも専門性を高めるべきか、それとも知見を広めるべきなのか、考える際の参考にすることができる。 「文系力」というものが改めて言語化されることにより、曖昧で明文化されていない能力について考えなおすことができた。
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