公園には誰もいない・密室の惨劇 の商品レビュー

結城昌治(著者)

2017/12/22

復刻版。ハードボイルド小説の書き手であった著者の代表作の一つで、発表時もハードボイルド小説と謳われていた筈だが、ここでは「本格推理」と紹介されている。
しかし、これは本格推理かなあ？　探偵が謎を追いかけ、一応トリックもあるので、昨今の本格推理ブームに乗っかり編集が表記したのだろうと憶測した。文体はハードボイルド調だし、謎解きミステリと思って読むと肩透かしを喰らうだろう。
ボーナストラックの『密室の惨劇』は、２行で密室トリックが説明される珍作。というか、トリックでも何でも無い。読んで馬鹿見た。