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カンスト勇者の超魔教導(Ⅰ) の商品レビュー

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2018/01/12

1周目読了。第11回HJ文庫大賞銀賞受賞作の書籍化。新人作家ではなく商業作家歴のある方だけあって文体に揺るぎがない。 主人公高関桐(キリ)と共にする魔王幼女エイムに助けられたバーキャ王国第八王女メイ・スキュールが2人に頼って王国に戻るまで幾多の試練(!)と仄かな愛情に包まれる英雄...

1周目読了。第11回HJ文庫大賞銀賞受賞作の書籍化。新人作家ではなく商業作家歴のある方だけあって文体に揺るぎがない。 主人公高関桐(キリ)と共にする魔王幼女エイムに助けられたバーキャ王国第八王女メイ・スキュールが2人に頼って王国に戻るまで幾多の試練(!)と仄かな愛情に包まれる英雄譚。基本シリアスな設定で進めながらも登場人物の台詞をコントにしてしまう作家性は多くの指示と少なからぬ批判を受けてしまいがちだが、今回の作品にも色濃く表現されている。 それはともかく、今回特出すべきはメイ姫の呪解術を表した文章。自分の微量な読書体験では筒井康隆氏の作品で採用された文体くらいしか思いつかないが、多分作者も自己の読書経験で使用されたと推察する。効果的に上手く表現できているが凡長な気もする箇所は課題。 総じて物語の演出と展開も向上していて最後まで読ませる。続巻が決まれば更に世界観を拡げた作品に仕上げてくれることは間違いない。

Posted byブクログ